2017年8月20日 (日)

益子かつみ「さいころコロ助」再開連載64年

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「少年ブック」9月号本誌より再開された物語は翌年3月号までと短期連載だった
絵がいくぶんモダンになっているのか、連載開始より10年たったコロ助は少しませた感じになっているのがおもしろい

9月号本誌17Pで新連載
織田軍に攻められる娯楽城
夜になって足軽軽田が敵襲を恐れている
トランプ小僧は娯楽城の兵だが、これも逃げ出そうとしている
コロ助は気丈夫で最後まで娯楽城を守って戦うという
一度は逃げ出そうとしたトランプ小僧も思い直して戻る
殿からは城の命運も尽きるので、こけし姫を連れて落ち延びてくれとコロ助に命令が下る
軽田もお供になるが、姫はコロ助に気がある様子
コロ助もまんざらではないところが1964年の少年漫画らしい

10月号本誌17P
夜に乗じて逃げ出したが、戦闘がはじまりコロ助は姫と離れてしまう
姫は軽田が連れて落ち延びる
コロ助は織田軍につかまり、勇敢な様子で藤吉郎が家来にしようと思っていると
付近に巣くう黒馬組が現れてコロ助を譲ってほしいと申し出る
黒馬組にはユニークな術・わざにたけた忍者が9人いて、コロ助を合わせて10人衆にしたいと思っている
ことわったコロ助、逃げ延びて戦の残り品をあさっていたどろぼう一味すご六組に拾われる
姫は敵の手に落ちた娯楽城につかまっていると教えられる

11月号本誌18P
逃げきれないと思った軽田は報奨金につられて姫を織田軍に差し出していた
乗り込んだコロ助は姫が藤吉郎に丁重に扱われていることを知って矛をおさめる
藤吉郎から手柄をたてれば、娯楽城復興を助けるといわれ、今川城を探りに出る
軽田も手柄をたてようと、コロ助を慕うすご六組大将の娘お駒ちゃんをさそって探りに出る
途中、軽田たちは黒大将につかまってしまう

12月号付録48P
今川城へ忍び込んだコロ助
トランプ小僧と出会うが今は黒大将の手下になったいる
そして黒大将は今川軍についている
お駒ちゃんと軽田を人質にコロ助の刀を捨てさせる
コロ助は今川・織田が戦えば苦しみのは普通の人々だと戦争をやめさせる決心をする
その時、今川の若様を織田軍がさらっていった
コロ助は若様を救い出して今川に届けるが、すでに軍は織田との戦に出陣した後
ダイナマイトを持って止めに行く

65年1月号は所蔵がなく
2月号本誌19P
お手柄で山のとりでをもらったコロ助
とりでに向かう途中、黒ごま鉄心が現れて、黒大将がとりでを襲うと忠告する
コロ助はかあ公を飛ばせてすご六組をとりでに呼び寄せる
すご六組の手をかりて大急ぎで工事をはじめる
黒馬組が攻めてくると、やぶれとりでがりっぱな城に変わっている
雪で作った細工と見破った黒大将が攻めてきたが
雪が上からなだれて黒馬組は負けてしまう

3月号本誌16P 最終回
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藤吉郎が今川を攻めているすきに、娯楽城は黒一族に占領されてしまう
コロ助が兵を募ると、軽田も兵を集める
軽田ははげしい訓練をして、コロ助の部隊はゆったり食べて飲んでは休んでいる
黒隊長はコロ助部隊は心配ないと油断して、軽田部隊を警戒する
闘いがはじまると、軽田部隊は日ごろの猛訓練で疲れていて力が出ない
コロ助部隊が裏をかいてお城を取り戻して、物語は終了する

伊藤幾久造

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戦後はぎょろめの主人公が違和感を覚えさせる絵になっていて、あまり好みではなかったが
戦前は高垣眸の作品挿絵で有名、少年倶楽部では一番人気だったのではないか

戦後の少年誌でおもしろみを感じなかった幾久造さんだが、「少年」55年連載の「少年宮本武蔵」は異様な迫力があった
5月号、いのししと戦う弁之助の場面

2017年8月19日 (土)

益子かつみ「さいころコロ助」58年武者修行

「日の丸」7月号本誌18P
戦闘も一段落したところで、コロ助は武者修行の旅に出る
まず藤吉郎から預かった報奨金を持っておろち村の日の丸赤之助を訪ねる
茶店の主人に赤之助の住まいを尋ねると、乱暴者のまむしの兄貴が主人をなぐりつける
コロ助が相手してのしてしまう
それを聞いた親分は銃を渡してコロ助を連れてこさせる
褒美の小判を渡すのだと聞いた親分はカゴかきに赤之助の家に連れてゆかせる
カゴは途中、谷から落とされ、うまく岩をけって下まで下りたコロ助は赤之助の墓を見つける
そこに小判を手向けていると、カゴかきが来るので、赤之助の幽霊になりすまし親分が犯人だと知る
仇討ちに親分の所へ乗り込むが、両側から銃を出されて動けない

8月号本誌10P
大蛇親分はコロ助を縛っていかだで流す
コロ助は岩をうまく避けて、滝も回避
見張りのまむしくんを味方につけて、日の丸赤之助の若が住む小屋を聞き出す
行くと、大蛇親分が若にピストルを向けているところだった

[9月号付録
赤之助の土地から金が出ることがわかった大蛇親分は奉行横這蟹之守(かにのかみ)と組んで金を村人に掘らせていた
その金を使って贋金まで作っている]

10月号本誌11P全カラー
贋金作りの証拠は赤之助の若たちに藤吉郎のところへ届けさせたとコロ助
そこへ大蛇親分が証拠の品は取り上げたと若たちをとらえて入ってくる
コロ助、絶体のピンチ
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11月号本誌8P
蟹之守(カニノカミ)の守り神大ガニと戦うコロ助
コロ助が全力でぶつかり、大ガニもたじたじ
分が悪くなりあぶくを出し始める
これに乗じてコロ助は若たちを連れ奉行所に逃げ込む
そこで一輪車を作って逃げ出そうとするが、一本道を渡らないといけない
大ガニが行く手をさえぎっている

12月号、本誌8P最終回
蟹につなを切られて一輪車ごと崖を落ちるコロ助
途中の木でひっかかるがどうやって上へ上れようと思案していると
かあ公がやってきてひもを上の木にかけてくれる
話を聞いた藤吉郎は少ない手勢で偵察にくるが
それをみた蟹之守がかえって藤吉郎を始末しようと大きな鎌で囲む
カア公に一人をつつかせてすきにコロ助が囲みを破り、金採掘でとらえられていた村人を解き放つと
一斉に攻めてきて部下も逃げだし蟹之守を退治して終わる

伊勢良夫

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当初は塗り系の普通の挿絵
「少女倶楽部」「婦女界」など女性誌で活躍した
昭和14年、大下宇陀児「黒百合城」で梁川剛一風の妖しい雰囲気を出すようになる
海野十三の挿絵も雰囲気がある
戦中から線画も描くようになり、戦後は少しこじんまりする
そんな中で、1950年「野球少年」、宮本旅人「自然児デルスウ」は鈴木御水風の写実絵でユニーク
同年「東光少年」連載の活劇絵巻、大町浩太作「幽霊騎手」の挿絵も写実的で山川惣治を思わせる

「少女ブック」55年7月号では大城のぼるの「胡蝶陣」を代筆し、同じような絵柄を見せる
1955年後半「ぼくら」連載の「怪獣バーバリ」がユニーク

2017年8月18日 (金)

益子かつみ 「日の丸」の「さいころコロ助」58年

1958年は「幼年ブック」が「日の丸」と改題している

1月号本誌12P
藤吉郎のすのまた城がかるた族に襲われてピンチ
コロ助は、信長から軍資金をもらって駒之助と送り届けに出る
途中、かるた族に襲われ軍資金は奪われ、命も危ない状態に
鉄心はこけし姫にさとされて、コロ助たちを助ける
軍資金を奪われたコロ助は信長に頼み込み再度もらって出発するが
コロ助は鉄心がこけし姫をかるた族から取り戻すのに身代金がいることを知っているので
わざと落としたふりをして鉄心に渡す
駒之助はどうするのか心配顔だが、コロ助は絵師を連れてきて紙のすのまた城を瞬く間に作らせる
しかしこの細工がばれて、かるた族が進軍してきた
鉄心はコロ助に知らせに走るが

2月号付録64P
かるた族の猛攻で、すのまた城は落ちてしまう
コロ助の所に戻ろうと敵中を駆け抜けてきた鉄心はこけし姫とも信長勢の所へ連れて行かれる
味方を裏切りかるた族のスパイとなっているひょう六が言いがかりを付け、姫をとらえようとする家臣を切ったことで鉄心は窮地に
信長は鉄心・こけし姫の磔を命じた
コロ助が思案しているのを、藤吉郎が馬を用意して合図
コロ助は鉄心・姫を救って馬で逃げ出す
それでもすのまた城を取り返さなくては信長を納得させることもできないと
コロ助達はかるた族を追い出すため城を守る大砲をなんとかしようと、敵陣に侵入し破壊する決死行動に出る
途中、地雷源を抜けたり、熊の穴に迷い込んだり一苦労あるが
城を目の前に腹がへって動けない一行、それを熊が食料を持ってきてくれるというのだから30年代のまんがらしい

3月号本誌16P
鉄心とコロ助は敵陣に入り大砲に火薬をしかけるのに成功したが、逃げ出たところをつかまる
杭に縛られ銃殺の用意、覚悟したところに火薬が爆発し敵の大砲はふっとんでしまう
混乱に乗じて駒之助が縄を切る
大砲が使えなくなったと藤吉郎に知らせに行くが、鉄心が深手を追っていてお堂に隠れる

4月号
あたりを探っていた野武士の一味に見つかりコロ助は一人、連行された
居城どくろ城で牢に入れられて一週間何も食わせてもらえない
そのうえでどくろ隊長がコロ助と勝負するのだが
実は鉄心がやってきてひそかにコロ助に食べ物を与えていた
元気があるコロ助は隊長との勝負に勝つ
隊長が負けたので、鉄砲隊がコロ助を狙う
そこへ山から来たてんぐ小僧が文句を言って、つぶてで鉄砲隊を倒す
野武士の総大将どくろ隊長が出てきて天狗小僧と戦う
このすきに駒之助たちは逃げ出すが、コロ助はてんぐ小僧が心配で残る
みねうちされたてんぐ小僧とコロ助は水牢へ入れられる
水を飲んもうだめという小僧をはげます時、水を飲んで死んだかとどくろ隊長がふたを開けた
水をかけるとどくろ隊長のどくろマスクが取れて顔が見える

5月号本誌18P
コロ助はどくろ隊長から家来にならないかともちかけられるが断り
牢に落とされる
そこには発明家戸田バクサイがとらわれていた
どくろ城のさまざまなしかけやロボットはバクサイが発明したものという
他にもこういうものがあるとピストルを見せてくれる
どくろ隊長が食べ物を渡さないので飢えそうな二人
小穴があるのでコロ助なら小さいから通れるとバクサイに教えられる
小穴を抜けると隊長の居場所
ピストルで隊長を脅すが、上のひもを引くとコロ助がはじきとばされた
外ではどくろ城を攻めようと藤吉郎が軍勢を率いている
橋を渡れば爆破されるのでコロ助が止めようとするが

6月号付録64P(北海道訪問a05)
どくろ隊の城を攻める藤吉郎の軍勢が橋にかかるが、爆弾がしかけられている
土に埋められたコロ助は抜け出してどくろ隊が爆弾のボタンを押すのを刀を光らせてめくらまし防ぐ
部下が影を作って光をせえぎり、軍隊をはさむ板が両側から押し出してくる
救いに来たコロ助の橋が裏返って、コロ助はワニのいる堀へ落ちてしまう
どくろ隊長は面を取って素顔を見せる
それは花丸城主、赤単之守だった
戦いに敗れ、顔は焼けただれ、子供も行方知れずで復讐のためどくろ面をかぶり藤吉郎に向かっていた
どくろ隊長が石油を箱から流して火をつけようとした時、堀から橋によじ登ったコロ助がどくろ隊長に銃を向けた
囲みを解かせて藤吉郎を救うが、コロ助は鎧戸に閉じ込められる
このすきにどくろ隊長達は逃げ出す
藤吉郎たちが追おうとするが、橋がひっくり返るので容易にわたれない
山の暴れ者てんぐ小僧が藤吉郎側につき、大力で橋に大木をくくりつけひっくり返らないようにする
それで軍勢がわたると、橋の仕掛けは逆になるだけでなくせり上がる仕掛けもあって軍勢は落下
殿はつかまり木にくくりつけられ、下にはサソリが押し寄せる
仕方なく藤吉郎軍は武器を捨てる
コロ助は、捕らわれていたトダ博士を呼び出して殿のためお線香をあげようという
念仏を唱えると城が爆発、トダ博士が地下の石油に細工して火が付いた
大木から殿を下ろすてんぐ小僧が持つ守り袋を見て、赤単之守は我が子と知る
守に岩が落ちるのをてんぐ小僧がかばい、コロ助は縄を引いて二人を救う
勝利のほうびを問われてコロ助は赤単之守の命乞いをして入れられる
藤吉郎からすのまた城の城主にならないかという誘いを断り、コロ助は武者修行の旅に出る

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