2014年9月
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2014年9月30日 (火)

「ガロ」74年2月号

Zgaro7402
一冊まるごとかつて「ガロ」に掲載された名作アンソロジーになっている

永島慎二「ふるやのもり」
つげ義春「長八の宿」
佐々木マキ「ピクルス街異聞」
林静一「花ちる町」
楠勝平「おせん」
勝又進「木の葉経」
池上遼一「地球儀」
つげ忠男「懐かしのメロディ」
Zgaro7402tuget
滝田ゆう「玉の井界隈○番地」
水木しげる「剣豪とぼたもち」

この号には解説など、漫画以外の頁がいっさいないのでどういう基準で選ばれたかわからない
多分、作者自身が選んでいるのでしょう
安部・鈴木はアンソロジーに参加しなかったのかも

永島さん以外は妥当な選択だと思う作品が並ぶ
というより、永島さんが「ガロ」には民話風のものばかり描いていたようだ
「COM」のフーテンとか先鋭的な作品がなかったということになり、他の人たちのように「ガロ」の作家とはいえなさそう

「少女ロマンス」50年(北海道訪問c26)

「ロマンス姫」最終回の目次を見ると
8月号、80円、120P
平井芳夫「黒薔薇の騎士」深井みどり絵5P
紅ユリ子「春や先生行状記」松本かつぢ絵6P
大庭さち子「落日の曲」伊藤洋子絵5P
白川涯「コサックの娘」4P
マキ・イチロー「ロマンス姫」橋本隆雄絵6P
白川和江「川原なでしこ」山本サダ絵6P
ゆめの凡天「巡礼つるちゃん」2P14コマ
石田英助「虫めずる姫」6P読み切り
勝承夫「金絲雀」渡辺郁子絵6P、最終回
牧野吉晴「愛の灯」池田かずお絵5P
伊藤左千男「星と手風琴と」大槻さだを絵7P読み切り
別所忠男「青い万年筆」櫻(名前がさくらだけ)絵6P、読み切り
北村一夫「星を汝が手に」夏村潤絵6P、読み切り
上田とし子「メイコサヨナラ日記」2P、最終回
北条誠「心の花火」谷口健雄絵6P、読み切り
西条八十「長崎の花売娘」加藤まさを絵5P

「ロマンス姫」にかわる筆頭絵物語はデュマ原作の「チューリップ娘」、藪田義雄、井上たけし絵
5Pで翌年1月号で完結する
9月号より上田さんは「お絹ちゃん」を連載
11月号に上田とし子さんが「あしながおじさん」に挿絵をつけているが、影絵を多用して美しい挿絵を描いている
漫画だけでなくデッサン力もしっかりしている絵で美しい

「ロマンス姫」が終了すると核となる作品がなくなった感じ
橋本さんに絵がかわった最初はぎこちない絵だったが次からは丁寧な細密画になって、そちらも味のある絵で楽しめた

澤井一三郎「森ノトモダチ」43年

Sawai4306
「幼年倶楽部」連載
42年10月号読み切りの「お山の木の実」で登場したサルやクマを主人公にした連載もの

1月号2P
子サルがネズミ、子グマタ、キツネを興して朝日で体操をする
2月号、飛んできて木にひっかかっている奴凧をみんなで下ろす
3月号、木にひもをかけてブランコ遊び、ここから毎月4P
4月号、亀さんが歩いていてみんなで遊ぶ
5月号、人家をまねて木を集めて家を作ってみんな入るが、雨が降り雷が落ちて壊れてしまい、元の巣穴へ入る
6月号、キツネが卵を拾うが、アリに返してやれといわれ烏に返す
巣に違う卵があるので烏が落とすが割れず、みんなでたたくとはねる 村の子供たちが落としたボールだった
8月号、山までみんなで遠足する
9月号、おにごっこ
10月号、鷲が来るので木の枝や葉で大きな鳥を作って怖がらせ、それでも近づくと二つの木をはねてはさんで退散させる
11月号、鷲と仲よくなり、サルくんがカゴを持って運んでもらって山で木の実をとて来る
12月号、模型飛行機が落ちていて村の子に返しに行く
途中ひっかかたり、谷に落ちたり大変で、最後は烏がくわえて戻してくれる

バロック:ヴィヴァルディ「マンドリン協奏曲」

Vivaldi_mandlinconcerto
イソリスティ・ヴェネティによる演奏、1980年頃だと思うが記載がない
バロックでは様々な楽器のソロをきわだたせた協奏曲があり楽しい
中でもヴィヴァルディは甘美なメロディを作る
A面に二曲、B面に二曲収められているが、A面の作品134番が有名だろう
マンドリンの演奏も素晴らしく、バックの弦楽もうまくよりそう
この曲は他の楽器でも演奏されていたはず

B面に入って、2つのマンドリン、2つのテオルボ、2つのフルート
2つのサルモ、2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲(作品16番)
これは古楽器で演奏される
アレグローアンダンテーアレグロのよくある三楽章形式
厚い弦楽の響きがヴィヴァルディらしい、アンダンテ部分もきわめて美しくあまり演奏されないのが残念なほど

2014年9月29日 (月)

「ガロ」74年1月号

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この号は一冊そのまま保存している
真崎守「蛍ゆき」、蛍が群れる水面に自分の未来が写るという物語
鈴木翁二「あの島影行」、性に関心高いが踏み出せないという中学生時代の話
秋竜山「ナンセンスの缶詰」
佐藤義昭「一人芝居」
勝又進「作品集73」
安部慎一「悲しみの世代 2」、良子がS君を訪ねる場面
蛭子能収「競艇時代」、レースに賭けていた男がいつの間にかボートに乗っていて追突して死亡する
富岡県「玩具」、絵柄はかなり粗い
ふじ沢光夫「ジャリラ」
古川益三「紫の伝説 こくん」、ばあさんと崖の上に住む雄一少年の一日
永島慎二「旅人くん」
岩本久則「プカリトピア」
夏草しげのぶ「レンアイ海岸季節風」、いつも通り妄想をこってりした絵で描き込む一話、コマ割りが均一なのが難
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鈴木さんの作品
海水浴に島へ行き、他中学の女子たちと会う
水泳少年良孝は深いつきあいになるわけでもなく、面影を拾いながら島を後にするという日常を描く

「少女ロマンス」49年(北海道訪問c25)

1巻1号は49年7月発行、65円、52Pと薄い雑誌
白川涯「沈鐘(ハウプトマン原作)」深草みどり絵4Pカラー
勝承夫「金絲雀(カナリヤ)」辰巳まさ江絵5P
穂積純太郞「げんこつお嬢さん」川原久仁於絵4P
平井芳夫「オリオン星座」池田かずお絵6P
つゆ木陽子「薔薇の家の娘」丸山千代絵5P
上田とし子「メイコ朗らか日記」2P、50年8月号が「メイコサヨナラ日記」
マキ・イチロー「ロマンス姫」伊勢田邦彦絵7P
伴大作「くれない草紙」栗林正幸絵7P

「ロマンス姫」は
王の馬車が魔の谷へ落ちて、マロニーという騎士が救う
マロニーの正体はドルモンという怪物だったが
王は救った代償にロマンス姫を差し出すという約束をしてしまっていた
大臣のクヌーチンはマロニーの寝ているすきを襲うが逃げられて姫も連れ去られる

これが50年の6月号では、橋本隆雄作、伊勢田邦彦画となっているが
おそらくマキ・イチロー作、橋本隆雄画の間違い
伊勢田さんに比べて軽いタッチの絵になっている

ヨルフはドルモンを討つため向かう途中、ミルレン僧正と出会い、僧侶の力を貸してもらうことに
ドルモンの館では、人を迷わす炎が上がるが、僧正はニセの炎だと進んでゆく
くずれる館の正体は古井戸だった
ゼリニーはムッチンに射られて、居酒屋の女ギャビーが介抱する
姫はまたドルモンに連れ去られる
7月号
ここから、マキ・イチロー作、橋本隆雄画
ゼリニーを残してヨルフが再び出て、あの井戸の中へ向かう
タルラン(隣国の王子で姫の婚約者)、ミルレンと下りようとした時、ギャビーの助けでやってきたゼリニーが先に飛び込む
8月号、最終回
ゼリニーは僧正の声の力でドルモンを討つが、力つきこときれる
姫と結婚の式でタルランもムッチンに刺されて死ぬという悲劇的な終わりとなる

「幼年倶楽部」43年

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この年は文学館に12月分が揃って所蔵がある、漫画は澤井さんの連載が入る
6月号は
45銭で98P
松下井知夫「スヒツキヒカウキ」4P
サトー・ハチロー「わんわん日記」芳賀まさを絵7Pが最終回
 上田三郎次おじあんが出征することになって、ごろすけにくろを頼んで行く
澤井一三郎「森ノトモダチ」4P、12月終了
山中峯太郎「野口せんしゃたい」梁川剛一絵10P
長谷川幸延「阿蘇の小菊」山口将吉郎絵10P

連載の「森ノトモダチ」以外は
1月号148Pいカタビラススム「雪ダルマ」2P9コマ、子供三人が雪ダルマを作り、二人が独楽を回すが見えなくなる
もう一人が竹馬に乗ってくると、雪ダルマの上にのっかっているのを見つけるという素朴なもの

松下井知夫が読み切りの作品を不定期的に掲載する
2月号には「ゲンキブタイ」2P15コマ、子供たちが元気に雪かきをする様子
6月号に、「スヒツキヒカウキ」4P23コマ、吸い付く飛行機を開発してアメリカのマーチン爆撃機にくっついてタケちゃんと切り込み撃墜させるが夢だった
7月号24Pに「センチャンのセンカウテイ」3P、潜航艇に乗りサメに追われる魚を救うセンちゃんはアメリカの潜水艦を見つけ魚雷でつぶす
9月号に「テッチャンノテイシンタイ」2P11コマ
10月号に「ブンブンコバチブタイ」5P
 小回りのきく小型飛行機で敵の陣地に乗り込み、砲台をつぶして戻って来る
11月号84Pに「ガンバリナカヨシ」4P、仲よし四人組が山へ行軍遠足

他に8月号に芳賀まさを「ガンバリ太郎」4P、体を鍛える少年
こんな風に澤井さんの連載が素朴な動物ものである以外はどれも戦争をみすえた作品になっている

インドネシア:レイノルド&カメリア「ムラ・メリアー」84年

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日本でもダンドットが知られるようになった時、オーバーヒートから発売されたアルバム
レイノルドの率いるグループ、タランチュラの演奏力は高い
たいていのダンドットが竹笛とクンダンが単調に聞こえるのに、ここは違う
シタールまで加えて演奏はハードロックを思わせる

ただこのアルバムは本国発売のものをそのまま出しているので、冒頭「ムラ・メリアー」続く「グスタ
」のあとは魅力に欠ける曲が多く、ジャケットの豪華さに及ばない
初めての日本盤ならベスト集にしたほうがよかったのでは

彼等の演奏はFMでかかったライブ音源がすばらしかった

2014年9月28日 (日)

「ガロ」73年12月号

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勝又進「狸」、これも不可思議な物語
江戸時代の寺で、稚児につく千代丸は角兵衛獅子あがりの少年
道中行き倒れの旅芸人父娘を助けた住職は娘を愛妾にするつもり
嫉妬する千代丸は本性を現して狸の姿で娘を脅すと父娘が驚いて逃げ出す
千代丸の仕業と知る住職は千代丸を追い出す

町に出た千代丸はまた角兵衛獅子のかっこうをしている
逆立ちで歩くとひさしぶりのためか、指の跡が五本指でないのが混じっている
Zgaro7312suzuki
鈴木翁二「君と旅する」
なんとも魅力的なタイトル、絵柄はかすれた線で頼りなげにしている

中里村のはずれにすむ六郎衛門・セキ夫婦
こどもがなく、薬行商の六郎衛門が拾ってきたこどもを六郎と名付けて育てる
ある時、行商から戻ると妻がいなくなっていた
六郎衛門がなくなると青年となった六郎が薬行商をついだ

話しは現在、作者が東北を旅した時、行商人を見かける
それは六郎の年をとった姿だったが
その行商人に、作者は一時、義歯のセールスをしていた父を重ねる
そんな風な想像に思わず涙ぐむ作者は、この頼りを「君」にあてている
作者にとって「君」は添わずとも同行していてほしい存在なのだろうと思わせて物語は終わる

山田えいじ「ペスよおをふれ」(北海道訪問c24)

深い感銘とともに終わった物語
実に長くこれだけの分量の少女漫画は当時なかったのでは
それだけ人気を博したのでしょうが、それが現在片鱗しか知られていないのはなんとも残念
復刻版が出たのが幸いだが一部分しか収録されていない
(単行本八巻のうち最初の三巻を完全復刻したというもの)
そのため単行本の八巻まで国際こども図書館で読んで
今回、道立図書館でようやく最後までゆきついた

常に純真に生きてきたユリをあざわらうかのような運命の定め
ペスの献身はなんら報いられることもない壮絶なラスト
啄木の銅像の前で死んで行く

その啄木の銅像は函館日乃出町大森海岸沿いにあるものらしい
閲覧したのが木曜日
月曜日が休館日で、一日フリー
ひょっとしてその銅像まで行ってみようかと考えたが
ホテルでネット検索してみると、図像と同じ銅像が函館の日の出町にあることがわかった
ただ函館には特急で札幌から四時間かかるというので往復八時間は厳しくあきらめることにした
Takuboku
今回はネットで調べたその様子をかかげておく

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