
初回でかなり筋書きが示されています(順不同)
1969年、小学生のケンヂはオッチョらと秘密基地を作る(後「予言の書」なども制作する)
1973年、中学生となったケンヂ(遠藤)がロックを目指すようになった
1997年、ケンジが姉の子カンナを引き取って育てている、その頃、ともだちを核とする宗教団体が登場、同時に(細菌による)変死体が発見される
2001年、国連で新世紀を迎えられないほどの危機を救った恩師(ここではまだ明かされていない「ともだち」)が称揚されている
この後、小学生5年生の万博時期、6年生の理科実験室、首つり坂事件、2014年最終決戦など時間を前後しながら(このパタンは「モンスター」で経験済み)
謎が次第に明らかに、また新たな事件が起きあがってくるという複合的な展開が用意される
核にあるのは、ケンヂ達から注目されない小学生時代の”ともだち”の嫉妬と復讐心
それが世界規模の事件にふくれあがり、ケンヂ達がおじさん(いや最後は60に近い)になりながら阻止するなんて
世界は小学生レベルで決定されるのかという随分荒唐無稽、いかにも漫画的な設定
71年学校の理科室で首をつり生き返って”ともだち”は生まれたというが、実際、怪しい団体として始動したのは97年
ペテン師万丈目と組んで表は宗教組織として人々を誘い込み
裏では細菌兵器を準備している、面倒があれば”絶交(粛清)”が彼らの手段
この時点で”ともだち”に感化され組織の殺し屋となっていく大学生マサオ
彼の瞑想体操がけっさく

敷島博士も娘を押さえられ、巨大ロボットを建造することに
これが2000年末に細菌をまき散らす
ケンヂはロボット爆発と運命をともにする
これが4巻までで、19巻まで主役は姪のカンナに
予知など不思議な能力を授かったキリコ(ケンヂの姉)の娘
タイと中国マフィアを和解させローマ法王暗殺を食い止める
年代は2014年、翌15年に世界は終わるという
ここでおもしろいのは万博の年を再現した(実際は71年なんだが)ともだちランド
バーチャルな過去に入り込んで謎がいくつも明らかになるしかけ
この14年、小学校の理科室で”ともだち”は細菌開発に誘った小学時代の同級生Drヤマネに撃たれてあっけなく(12巻で)死んでしまう、オッチョたちの見ている前で
15年、日本での再度の万博、その会場の祭壇でローマ法王が”ともだち”の遺体と対面する
なんと”ともだち”は蘇り、暗殺者から法王をかばい負傷する
神格化された”ともだち”の指令は世界に新しい細菌をまき散らすこと
15巻ラスト「そして世界は滅亡した」がソウゼツ
ただこの後に、ともだち歴3年ケンヂらしい男がバイクにまたがり田舎を駆ける描写が3ページ

ともだち歴3年、”ともだち”は世界大統領となった
日本も各地が壁の中の閉鎖空間で暮らしているという状況
人口が1/3にもなった世界にまだ失望する”ともだち”は最終細菌をまこうと準備している
18巻、いよいよケンヂが戻ってくる、あの大爆発で記憶を喪失していた彼が
スーダララと歌で人々を引き寄せながら、東京の、ともだちのただもとに
カンナとケンヂ、男女のヒーローを存分に描いた作品はそうない、これが本作のポイント
脇役がすばらしい造形なのに、ヒーロー、ヒロインはけっこう平凡なのはいつものこと
「モンスター」でシリアスものを見事にものにした浦沢さんが今度は自分の少年時代を主題にしてまんが的でシリアスな作品を完成させたことも(そこには多大にまんがへのオマージュが溢れている、鉄人ロボットや漫画大家宝塚氏、ともだち歴3年で活躍するサナエ、カツオ姉弟など)
本作の困ったところは、種明かしになるので以下隠し文字
万丈目、高須たちが11巻で大仰に「”1970年の嘘”があばかれてしまう可能性がある」と言っていますが、なんとこれはフクベエが夏休み万博に行かずに東京にいたということなんですね
退屈したフクベエが事件を起こしてやろうと首つり坂の家でてるてる坊主のでっかいのを下げてお化け騒動をかきたてたことも嘘の一つか
見物に来たケンヂ達がお化けを見たと逃げ帰ったことでクラスの話題から万博がふっとんじゃったことがフクベエを痛く傷つけ、後の人類滅亡計画を引き起こすなんて
恋人を事故で失った隙をつかれて言い寄るフクベエとの間に子どもを設けたのはキリコさんの大きな悔いとなったでしょう
フクベエは小学生の頃のあこがれでキリコに近づいたのでしょうね、細菌学者としてはヤマネくんに頼っていたみたいだから
21巻から「21世紀少年」下までの4巻はなくても大して変わらない感じ、カツマタ君が整形してフクベエになりすましていたというのも
カツマタ君の顔が出てこなかったですね
ケンヂの悪行もあまり効いていない
ケンヂがユキジに告白するくらいかな、4巻で読めてよかったのは