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年末の買い物

温泉帰りの梅田、時間があり「赤塚裏1000ページの収録作品でもわからないかな」というくらいの気持ちでまんだらけ寄り
それは置いてなかったがけっこうモノが出ていて、20冊ほど1万円弱という重い買い物になりました
「デカスロン」文庫版13巻目420円(少し高め)、ブックオフでもそのうち出るでしょうが19巻以降の単行本が見つからないのに業を煮やした(外伝が載っているので満足よ)
「マカロニ2」315円、こういうのあったん(「どらねこロック」は少し高めだったんで)
「戦国忍法帳」1050円、カバーが少し裂けていてこの値段、心斎橋では4500円で涙を呑んだ品
「サンドランダー」157円、御厨さんの知らない本、値段安い
「みだれモコ」420円、状態良くなく少し高めだが「荒野の純喫茶」が併録されているのでこれはお得でした
「ズーズーC」472円、ペップ出版もの、「丸出だめ夫」はなかなか見つからない
「ごろっぺ」315円、同じペップ出版のシリーズはこんなの出している
「ハチのす大将」全2巻840円、状態が悪いからこの値段、名前聞くが内容思い当たらない作品
「岳人列伝」2冊各210円、村上さんのこれは少年向けコーナーにあったわ、いつも飛ばしていた
「オッス、美里ちゃん3」315円、文学館で1巻目だけ読んだ金子さん
「月影艶本(えほん)」630円、この前文学館で「七人の侍」読み気になっていましたがこれは90年代の成人向けだった
「スーパーレディ魔子」1050円、おとつい「戦後マンガ史ノート」年表を眺めていて思い出した作家さん
「週刊マーガレット」69年46号840円、大島初期を探って70年「マーガレット」を読んだところなのでなんとなく懐かしい
数十冊出ていて平均1200円くらいなんだが、表紙に難ある号は少し安く、本号は裏表紙だから全然OKね
「カスタムコミック」80年新年号、80年雑誌当たっていた時全く知らなかった雑誌
たまたま出ていて表紙が勝又さんだから求めたが勝又作はなし、みやはらさんのは麻雀もので残念
「別冊太陽 少年マンガの世界1」1575円、「マンガの世界」はこれだけ未だで図書館で借りていたが古めの雑誌よく見る今なら持っていてよさそう
巴さんの単行本は高いなりに何冊かあるんだけど矢代さんのよーこシリーズって見ません

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武田京子「さぼてんとマシュマロ」71年

別冊セブンティーン掲載、TVドラマにもなったので今でもけっこう記憶されているようす
高校二年生伊藤真理子は4人きょうだいの一番上
母が妊娠し、家計を助けるため定時制に代わって昼は働こうと決心する
雑誌の編集者になりたい真理子は三光出版にアルバイトとしてやとわれる
出版社の面接以来のトラブル相手、同じ伊藤姓の仁となにかと騒動が多いがだんだんと愛情に変わってくる
仁も真理子を好きになるが、仁にはサボテンと呼ばれる問題があった
彼の近くにくる女性が事故に遭うことが度重なって好きな女の子も近寄せることができないという悩み
最初は車には乗せてくれなく敬遠されていると思った真理子も事態を知ると、いつまでもためらっていてもしかたないと思う
真理子が強運な女であるとわかり覚悟を決め「命を預けてくれ」とドライブに誘う仁
タイヤ付け替えミスも真理子がトイレに行きたいと言いだし寄ったガソリンスタンドで発見され無事にドライブから戻ってきて2人の仲はがっちり
といきたいところだが、仁の親父が大会社の社長、特に母が雑誌なんてもってのほか、会社をつがせたいため家からの援助もなく孤軍奮闘するしかない
仕事の苦悩、男女心理のすれ違いなどその後3巻分続いて
最後はそろそろ両親の理解もできそうなところで、仁はハワイに撮影旅行、別件で同行した真理子と思い切って結婚式挙げるという海外結婚式設定を無理矢理のように織り込むのは原作者の好みなのかな?

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佐々木潤子「エース!」84年文庫版4巻

東中ノーコンの保科真奈美はキャプテンが最強の矢萩中に転校したため、エースを担うことに
コーチに3年男子の吉倉先輩を迎え
東京大会で当たったのが矢萩中
真奈美は3枚ブロックを抜く高さのジャンプで互角に渡り合うことに
ジャンピングサーブまで繰り出したが3セットジュースの最後、けいれんを起こして負けてしまう
吉倉に背負われ話しているうちにかつて電話混戦で自分のことを好きだと言っていた男の子が吉倉先輩とわかる
ここから恋愛からみのスポーツものとなるがあくまでバレーボール主体で進んでゆく

真奈美は矢萩が全国優勝したため、全国選抜メンバーに選ばれ次のアメリカ戦に出場する
アメリカ戦ではエフィーという強敵手に出会うが、試合中に進歩する真奈美のスパイク力で接戦を制して凱旋
アメリカ帰りの中一を迎えて春日中相手に苦戦の末、打ち破り
エフィ加入の矢萩も倒し
さらには真奈美以上の有力選手と吉倉を賭けての戦いとなるなどけっこう内容は盛り上げるがキャラクターがみんな似ているのとバレー描写が同じ調子で幾分あっさり終了する感じ

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年末年始の文学館詣で

クリスマスに代休あって文学館に、年始にも一度訪問予定
旧雑誌を崇めている人はそんなにいないらしく閲覧室は2組くらいでした(一階はにぎわっていた)
今回は
まず「プリンセスアン」を追って60年の「少女」
次いで牧村作で70年「少年チャンピオン」10数冊
最後に「風よ雲」の続きに73年~74年「りぼん」
本命よりついでに借りた巴作にショック
次回は
うしおさん狙いで56年「少女クラブ」
「おもしろブック」をまとめて追跡し
60年代の野呂さんを探して「少女ブック」と「りぼん」を

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加藤伸吉「バカとゴッホ」98年

ヒロインはゴッホとあだなされる女子高校生、服を作って売ることを夢見ている
まわりの女子生徒たちにあの小物を作れとかなにを縫えとか使われるが、それも服作り修行のひとつとあきらめている
助けに入ったのがムーズムズというバンドでコンサートを目指す堺(バカ)と正二
関わらないでいいと言っていたゴッホも二人と次第に親しくなる

ゴッホを助けた時相手をなぐったことで恨まれその彼氏から仕返しにあって闇討ちにあったバカ
そのせいもあって学校を辞め独立しようとリヤカーを引いているゴッホを見て服飾品などを売る手伝いをする二人
けっこう物は売れたが行き場がない
二人の所にやっかいになるのもと、ゴッホは町の不思議なゲイバー店、グロットの衣装係として住むことになる
前の衣装係りの息子エルムといつのまにか仲がよくなり、2巻目はバカとゴッホのタイトルからずれていくのがなにかはがゆいが
ゴッホにエルムとの子供ができ、結局はエルム含めてバカ・正二3人が親みたいな付き合いとなるというのも変な終わり方

加藤さんの絵柄は描き込みすぎというくらい細かい、時にストーリーを忘れさせるほどマニエリスティックで過剰

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週末の喫茶

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本年終了間近、今年完結した作品をいくつか喫茶で拾う
花沢健吾「ボーイズオンザラン」
はちゃめちゃ主人公の田西、長野までハナちゃんを追いかけていったのはよいが、元彼女・同僚のちはるに再会、誘惑されてハナちゃんの疑惑をまねく
ハナちゃんの夫、元日本ランカーの源にかなうはずがないのに立ち向かうという構図はちはるを巡って対青山で暴れた時とかわらず懲りない根性ぶりが重苦しいなりにも本作のかなめになっている
いじめられても一人耐え抜く小学生のシューマイを巡っての思いがけない展開はそれなりに納得、前作があまりの傑作なので比べるのもなんだけど、花沢さん作だから水準以上
柏木ハルコ「水平線でダンス」
初のSF、飛んでる内容で期待大だったけど、琴里の愛が主題になってスケールが小さくなった
ナナの不気味さがどこからくるのか不明なまま終わったのも残念
河下水希「初恋限定」
常に話題になっていた作品ですね、でもオムニバスでものたりない
人物がすばらしいのに、背景が少ないせいかそれほど萌えないので2巻で読みさし
津田雅美「モンスター」
あれっ、2巻で終わったんですね
「彼かの」より表情豊できれいな人物が登場して好み、それでも正面顔ばかりで動きが少ないのがどうか、時間なくて1巻で読みさし

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下元克巳「孤独の狼」67年?

東京トップ社刊、126P、220円(ここでは「克己」表記で統一されていますが)
出版年は描いていないのでわからないが、少年マガジン連載「快男児ゴリ一平」68年の一平がここで脇役だから67年くらいかな
主人公大槇慎司がやくざ達と果たし合いする場面から始まる
あっけなく片づけた後を剣客が見据えていてクライマックスの布石
慎司は移動中立ち寄った祖父と孫ふたりの牧場を手伝うことになる
孫娘の麗子はなかなか美人、牧場に住むもう一人、手伝い五里一平のあこがれ
麗子は慎司にひかれるが一匹狼の彼は牧場を買い取ろうとやっきになる不動産屋の手先となって妨害してくるあのやくざ一味と対決して去っていく
体のなめらかな動きを活写する画力は下元さん独特でかっこよい
書き下ろしのためページ数が少なく剣客との勝負もあっさり目
動きは「ゴリ一平」、やきもきする恋愛感情はCOM掲載の「こころの目」の方がこまやか
単行本が少ない下元さんの作品を入手できたのは幸運、内容も満足できます

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秋里和国「青のメソポタミア」88年

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物語は惑星エンリルで始まる
王族争いのため、惑星青に調査に行った腹違いのアダム王子はそこに取り残される
同行したサルゴン(王妃の私生児)は王妃より事故死させるよう命令を受けていたが補佐官ナハリオの意思が働いて、王子は殺されずエバ博士と原始的な星に残るはめになる
第二部はエンリルでの勢力争い、サルゴンは王妃を道連れにと覚悟を決め、一族を惑星青に送る計画を立てる
補佐官として尽くすため生殖機能もなくし感情を消し去る訓練を受けてきたはずの機械人間ナハリオはサルゴンのことを気遣っているが
ナハリオを巻き添えにしたくないとサルゴンはわざと遠ざける、この駆け引き、ナハリオにも読めずサルゴンの怜悧さがおもしろい
運命はうまくいかないもの、王妃側がサルゴンを見限りアダム王子一族になりすました軍勢を送り込んでくる
政治面での人間の腹黒いやりとりが二部の主眼か
三部ではかなり時代が過ぎ、文明化しすぎとの心配が生じた惑星青に差し向けられる探査船、その長イルガルは星の文明を洪水で一掃しようと考える、ここでも補佐官エアが人間味ある役割を演じている
アダム、エバ、洪水と続く惑星青の由来が興味深い
一方「ルネッサンス」90年は日本神話由来
地球が汚染され白人種が皮膚ガンで絶滅、その白人を見つけた警察官エドは陰謀に巻き込まれる
それは月に関係するルネッサンス計画であり、追われるエドは月まで乗り込み異様な真相を知ることに

秋吉さんの作品はからくりが相当おもしろいが破局につながるアクション部分があっさりしていて残念

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末松正博「右曲がりのダンディ」85年

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「モーニング」連載、今回スコラ文庫からのベスト版全5冊を読み
パワーエリートサラリーマン一条まこと27歳はアフター5も精力的な遊び人
毎回違った女性を誘って、夕食に始まり9時にはバーでカクテル、その後ホテル
タイトルは彼の性器が右曲がりという由来、その微妙な押し具合で女性達も光悦の境に
12時には豪華マンションに戻って就寝、6時には起きてランニングしてシャワーを浴び7時にゆったり朝食を取るという
うーんそんな生活が出来たらという男性の理想を詰め込んだ快作
絵柄が江口寿史そっくり、出てくる女の子は時に「ひばりくん」みたい、ギャグの出し方も同じテンポで非難もあるんだが
背景含めて絵がうまくて、江口さんの描かなかった青年版を展開してくれているだけに歓迎よ
でも話は一話完結、同じ女性がほとんど出てこないため内容がいつも更新されてあっさりしすぎ
どの女性にも優しいところなんか現代の光源氏だけどそれにしては影がない

「鏡の国のダンディ」がいかにものエピソード
夏の地下鉄でつり革を持ちながらふと座席を見下ろしたまこと、胸の谷間がのぞく女の子と目が合いはっとする
女の子はまことの容姿にぽっとなってるんだが、彼がはっとした理由は下からのアングルに不用心だったことに気づいたからだって
自宅に戻ってポラロイドカメラで見上げる角度から完璧に映るポーズを研究する
Migi
「Fireballに首ったけ」は泣かせる
愛情に恵まれず火の玉となって現れた女性の魂
まことはレストランに誘ったあと、消防士の服装を用意して彼女をそっと抱きしめる
宙に浮いて複数に分裂した彼女は「好き」という文字をイルミネイトさせて成仏する

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山田芳裕「いよっおみっちゃん」01年

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年末にかけて秋以来読んだ印象作をコメントしておきます
やはり山田さん
江戸時代、東海道筋、川を隔てた二つの宿場町は、いいかげんな豆七一家が仕切る梅ケ原が腐ったような所、厳格な左文字一家が仕切る大竹町は整然とした町という対照的な雰囲気
梅ケ原のはずれ川岸に住み着いた浪人はその腐りかけの雰囲気が気に入っている
これを評する言葉「うまずい」(腐りかけまずくなる一歩手前のうまさ)がユニーク
左文字が攻めてくると裏山に逃げ込むとか精のない豆七親分
でも左文字の町ものらくらしている人間は許されず処分されてしまうので町中ゆとりがない
豆七一家の定七が浪人を始末するよう言いつけられ川岸に行くと水浴びしていたのがなんと女
あの浪人は強い男を求めて旅をしている風変わりな女おみつとわかり、左文字一家にあいさつの行くとごまかしているが
翌日、左文字の衆が攻めてくると親分に知らせに逃げ戻る
残ったおみっちゃんは百人からの敵をやっつけてしまう
この後も、左文字の娘が梅ケ原に逃げてきておみっちゃんに惚れてしまうとか、はめをはずした筋書きが楽しい

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第6回目国際児童文学館訪問

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やはり21年度中に閉館になるのでしょうか?
今回は前読み出した横山さん「東京の青い空」がメイン
午前中はそれを読了するため「少女ブック」59年分を借り(12月号で完結)
プラス西谷祥子さんのハイティーン向け変化を見るため「デラックスマーガレット」創刊頃を数号
午後は牧、ありかわ作の続きを読むため65年の「少年キング」を10数冊
と高年齢向けになっていく70年前後「少年マガジン」を数冊拝読
さらに
大島弓子未収録作品も拾いたいと「戦争はおわった」掲載の「マーガレット」数冊
単行本は鳥図さん「水蓮運河」3冊(実は4巻もので文学館には4冊目所蔵無いみたい)
巴さん単行本も一冊借りたが時間なくさっと目を通すだけで今回は終了

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寺田ヒロオ「スポーツマン佐助」57年

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「野球少年」で57年9月号から連載が始まって、58年5月号で終了
その間の雑誌は国際児童文学館に4号ほど除いてそろっているので全部借り出してみたが、残念なことにほとんど別冊付録で掲載、当時は本誌に数ページ載せてから別冊という振り分けがなかったので15冊くらい借りて4回分しか読むことはできなかった
それでも初めて佐助キャラを拝んで感無量
一回8Pくらいですから全体のごくわずか知れた分だけ紹介してみるとざっとこんな内容

田舎からジャイアンツに入団するために東京に出てきた佐助はスポーツ万能に加え忍者としての才能も持ち、投手として十分期待できそう
同じくプロ選手をめざす霧隠才蔵(こちらは忍者ではない普通のスポーツマン)の家にやっかいになる
才蔵は寺田さんが自身の肖像として描くことになる風貌の兄貴分キャラ
佐助は「スポーツマン金太郎」の金ちゃんを青年にした感じ、髪の毛を後ろで束ね長いポニーテイルにしているのが風変わり
二人の面倒を見る母代わりは才蔵の姉さん、寺田キャラにしては少しふっくらした女性
11月号では、その才能に驚いた才蔵に忍術を教えてくれと頼まれた佐助、腕をふっている間にボールを投げ、構えている才蔵が気づくとボールが達していたとかのエピソード
12月号では、同じく忍者で東京に出てきた自雷也少年、こちらはかなりひねくれたキャラ
目つきもにらみつける風で寺田さんにしては珍しい風貌
彼が才蔵の家で食事をもらった時、佐助に「おまえはこんなおいしいものを食べていたのか」と驚き(自雷也は野草とかで暮らしてきたらしい)、「こんなぜいたくな暮らしをしている奴に負けたとは情けない」と泣く
全くギャグみたいに読める場面だが、戦後10年の窮乏を暮らしてきた当時としてはこれは随分胸に響くものがあるだろう
初め笑っていたがあまりのリアルさにはっとしました

随分進んで一年後の12月号では、もう佐助はジャイアンツでデビューして魔球投手として大活躍
捕手は才蔵がつとめている
佐助は料理屋、紅梅館に自雷也を招いて食事をふるまう
実は生き別れした自雷也の母がここで住み込みのまかないをしていると知ったから
親子は再会するが照れた自雷也は逃げていく

飛んで翌年2月号、佐助の恩師戸沢白雲斎が術を使って自身を土の中へ埋めてしまう事件が起こる
危篤の師匠の所に戻るが看病するにも佐助には日本選手権第一戦が控えている
すぐにでも東京に飛んで戻らねばならない(実際雲に乗って飛行する)
近くにいる自雷也に一生の願いを頼むが、冷たくはねつける自雷也
ここのところふつうのまんがならそろそろ改心するんだが、自雷也というのもなかなかのひねくれ者
しばらく師匠を一人にしてすぐ戻りたい佐助、試合は全部魔球を投げても良いと考えるが
数球目のドロップがボールかストライクか判定ももめてやきもきする所でこの回終わる
うーん、結局魔球は見れませんでした

多分日本シリーズには優勝して自雷也も少しは心を許して、師匠は助からないかも知れないがそんなふうに完結したんでしょう
こんなに早い時期に登場する魔球も興味深いし、才蔵家をにぎわすしゃべるオームくんのキャラクターも愉快で、絵柄も完成している
寺田さん作品として「暗闇五段」「スポーツマン金太郎」「背番号0」に継ぐ代表作と思える
ぜひ全貌を伝える復刻が出ることを期待して終了

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「野球少年」昭和32年9/1、P171、110円

巻頭、寺田ヒロオ「背番号0」8P、第21回目
海水浴に来ていたゼロくんたちが墜落した飛行機を海中に探しに行くと
ウラン密輸のためわざと飛行機を爆破させたギャング団も海底にやってきてという冒険譚
つのだじろうのプロ野球観戦記を6Pはさんで
吉田豊「野球怪談」6P、絵柄は寺田風
藤木輝美「たんてい覆面選手」7P
夢野凡天「少年勝海舟」7P
堀江卓「白馬のサブ」14P新連載

記事はさすがに野球中心とはいえ、堀江作のように西部劇もある
何号かストーリーを追ってみると
「白馬のサブ」とはおじの保安官を頼って西部カレントシティにやってきた日本人サブ
途中インディアンから助けた二人組チャック、ブラックがインディアンの宝を盗んで逃げた悪人と知る
インディアン達は宝が戻らないならかわりに町を攻めると言い残している
二人組を追って彼らを操っていたダブルスレートも討ち、宝を取り戻して町に戻るが
約束の時を過ぎ、町は攻撃されている
最後は命を助けたことで仲良くなった酋長の息子ククムと一騎打ちになるがダブルストレートの兄弟分ハイボール一味の急襲がかえって幸い
共通の敵を相手にインディアン側と町のサブ達双方が助け合って賊を退け理解しあうというところでラスト

「野球少年」は「スポーツマン佐助」という見たことのない寺田作目的なんだが、初回から別冊で始まっていて本誌には形跡なし
本誌巻頭で「背番号0」、別冊付録で「佐助」と1957~58年は寺田さんの絶頂期だった

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謝花凡太郎「怪童きんとき 鬼物語」ナカムラマンガシリーズ

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昭和23年6月15日70円
まず中村漫画シリーズという昭和初期名作連発した中村書店が気になる
本シリーズは月刊誌付録とサイズも紙質も変わらないので意外
謝花さんの絵柄はのらくろ風と言えばよいか、内容もこれは普通
熊、うさぎ、猿とマラソンに遊ぶ金たろう
怪童丸と異名をとり、母は山姥で動物たちも集め金たろうに勉強を教える(それは理科だったりするが)
山道でぶつかったおじさん、煎餅軽焼といって金たろうの大力を見込んで剣術を教える
天狗の卵というのがおもしろい、天狗兄弟は卵から生まれてくる
また山へ源頼光の家来、三田の仕(つかえ)が訪ねてきて金たろうは京都に行き仕えることに
熊と一緒に京へ出て武士のしきたりを学びながら
かつらぎ山の土ぐもを退治
酒呑童子退治に出て、ぽんぽんと部下の鬼たちの首を切り、巨漢酒呑童子の首も刎ねて持ち帰り
羅生門で取り返しに来た鬼の腕を切るところまでが描かれている

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横山光輝「竜車の剣」1956年「少年」2月号付録

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剣豪まんがとサブタイトルがある「少年」でも横山さんの早い登場
ちょうど「鉄人28号」が連載開始した頃で、絵もそんな感じ
団野道場の天才少年剣士男谷精一郎
仲間と町を歩いている最中、一人の鞘が浪人のものと当たったことでいさかいになり袖を切られる
相手は冨田源心という剣の達人
道場にはおじ勝正吉(鉄人の村雨兄弟風貌)が訪ねてきていて手合わせすると精一郎の踏み込みが半歩足りない
その後、野外で申し込まれた鎖がまの少年剣士を相手にして間合いを悟り、次いで覆面男と試合することに
これは精一郎の力を引き出そうとおじがわざと覆面して挑んだのだが、目覚めた彼の腕を前に正吉は田宮流の秘伝回転うちを出してしまう、見事よけた精一郎をたたえる
午前試合であの源心と戦うことになるが精一郎は二度とも相手の竹刀を折る
竹刀では実力がわからないと果たし状と突き付けてきた源心に対し、袖を切り以前の仕返しを果たす
これこそ竜車の剣、わきを風のように切り抜ける剣はよけようがないとの解説が入る

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「少年キング」創刊当時63年

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創刊が1963年、第一号が8/1、30円、年内15冊ほど出ています
巻頭グラフィックは世界の秘密兵器と太平洋戦記の2大特集
まんがの巻頭作は、辻なおき「0戦はやと」18P
吉田竜夫「少年忍者 月光」15P、南太平洋に広げられる戦闘
森田拳二「おんぼろ記者ポッポー」ユーモアもの、15P
堀江卓「忍者シデン」13P、江戸もの
笹川ひろし「魔犬五郎」13P
望月三起也「隼」16P
花岡しろう「ブンヤ野郎」15P、新聞記者風間健二を主役とする事件もの、関谷ひさし風絵柄

年内の10冊ほどをまとめて読んでみるが、当時のはやり、表紙を戦艦・戦闘機が飾り、連載ものも戦闘アクションが中心
「月光」は戦闘の動きをよく捉えらているが少し絵は粗め
忍術を使って敵陣中で活躍するというかなり荒唐無稽な設定を通している
「0戦はやと」がまとまった絵で一番見せている
昭和17年、南太平洋で優秀なO戦乗り東隼人はマノクワリ基地から本土へ呼び戻される
同じような優秀なO戦乗りを35名集め、宮本大尉の指揮で精鋭部隊を結成する
彼らはモロタイ島に移り、出撃を待つ
隼人は忍者の子孫で能力は抜群、同じように優秀な一色も忍者の子孫で先祖を隼人の先祖に滅ぼされた恨みを持っている

注目作は「忍者シデン」江戸のめあかし平助は裏では隠密シデンとして悪事に対抗して活躍する
始まりは不気味な寺門が江戸の夜に現れるが、こうもりの群れが作ったまぼろし、二つに裂けてこうもり群が飛び立つ
これを操るのが飛騨忍者達
奪われた密書を追って日向に向かうシデンには下忍の勘八がつくが、顔を自由に代えられる敵がなりすます
途中ではウィンテェスター銃を撃ちまくるバテレンお絹という謎の女が敵側に味方するが、以下どうなるの?
堀江さんらしく展開がめまぐるしい、シデンの存在自体がはっきりする前に展開するので少しわかりづらいか

「隼」は太平洋戦争時、少年特務員として小国で皇帝とホフマン大佐の独裁を防ぎ独立軍を助けながら活躍するコード名はやぶさ
日本軍には撤退命令が出るが、南部鉄太郎として自立して以後活動するという内容
画面は「最前戦」や「ワイルド7」と同じくラフな描線を交えアクションを派手に決めている

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木内千鶴子「ノラをさがして」47年44P

中学生、由紀は野良犬を拾うが食事をやるだけでも両親は大反対
そのうち父が上司の松浦さんからパティという8ヶ月の血統書付きの犬をもらい受ける
パティはコンクールで競うほどの犬だった
そのためノラは愛犬保護センターへやられることになるが、網を破って逃げてしまう
でもゆきが川に落ちた時、飛び込んで浮きになってくれたのはノラだった
ゆきは健康を回復したもののノラの行方がわからない
どこで生きているのだろうと悲しい気持ちで物語りは終わっている
他に短編が4つ、そちらがけっこうおもしろい(特に最後の2編は女同士の友情と恋の板挟みを描いて読ませる)
「涙の第4コース」47年44P
白石麻由子はお嬢様タイプだが水泳部キャプテン元(ゲン)に引かれて水泳部入り、あまりの特訓についていけないと弱音を吐くが、生来の負けず嫌いで励み出し元とも仲良くなり、彼が病身で無理していることも知る
入院しても練習に駆けつけ指導してくれるのに報いようと努力を続けるうち日に日に麻由子は伸びてゆく
試合の日は元の手術日、麻由子が一位になった時は元は亡き人となっているというこれも悲しい話
「さあ勇気を出して!」48年44P、これは逆上がりをがんばりやりとげる純子、中学生もの
「愛と友情のあらし」47年32P
夏山で知り合った大学生を愛するようになる令子、しかし彼は令子の親友奈緒子が好きだという
令子は山に一人で向かうというが出ずじまい、心配した奈緒子が探しにゆき崖から落ちてしまう
奈緒子を追って駆けつけた令子は山崩れに遭い、二人とも愛と友情に挟まれながら死んでしまう物語
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「友情のおきて」45年30P
仲良しの中学生、美弥子と弓子だが高校生圭一が美弥子を好きになったことで友情にひびが入る
自分も圭一が好きだが美弥子のため身を引こうとする弓子
美弥子は愛情より友情を取り、圭一も高校生になるまで様子を見ると一歩引いてくれる

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井出ちかえ「最後のストライク」150P

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亜川丹子(アニー)は地域のボーリング大会あらしの賞金稼ぎ
バカ力でモンキー投げ
弟民夫(ター坊)の目の手術代金を稼ぐため無理している
関東大会では興業会社副社長の藤村隆史がアメリカからよんできたプロ志望の実力者ロマ・ボックスと対戦
美しいフォームのロマには終盤引き離されてしまい2位に終わる
初めはアニーをつぶすためロマを呼んだ隆史だがアニーの才能を知り自社に引き抜くことに
ター坊が手術用麻酔で命が危うくなったと聞いて駆けつけようとすると、ふだんから仲の悪い不良グループに遮られ、通してもらうため素直に従うと手をしたたか器物で打たれ使えないようになる
ター坊の目は治らずやけになったアニーは港をさまよい、船に落ち込んでそのまま外海まで運ばれる
朝気がついて船員たちとやりあうが気もあい、励まされて戻ってくる
隆史は義足で自分の身代わりを捜していると聞き、一時は不信感を強めたアニーだがアニーへの真意を知り、特訓につきあうことに
ロマとの再戦では最後に秘策を残して戦う
ラストあたりで包帯を取ってけがの右手でストライクを連取
左で投げる技術をつけて試合に臨んだが、ほとんど直っている右手で最後の賭に出る

他一編「ホームラン広場にあつまれ」

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高橋真琴「東京~パリ」

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「少女」58年8月~59年10月号
58年8月号より連載開始(13P)
7月14日パリ祭の日、東京に残るマリ子は
銀座で親友の武藤洋子と買い物したあと、パリ祭の夕べを見に行く
父が外交官としてパリに赴任、母もついていく、マリ子は中学終えるまでと残っている
母の病気のためマリ子が呼ばれることに
9月号は
40時間の飛行機でパリにつける時代
洋子のママはバイオリンの練習にパリの音楽学校にいた頃
バレリーナをめざしたマリ子のママと知り合うが 二人とも生活がかかっていなく真剣さが足りなかったのでパリの舞台に立つことがなかった、子どもたちに夢をたくす
10月号所蔵なし
11月号
診察の結果、ママの病気はガンだとわかる、それもあと2年ほどしかもたない
ママが生きているうちになんとしてもオペラ座の舞台につきたいと思うマリ子だが、バレエ上達のため受けた学校では寄宿舎に入ると聞いてママと一緒に暮らせない不安がよぎる
12月号
バレエの寄宿舎に入りコレット先生の教えを受けるようになる、バレエ仲間では金髪黒髪のサチが容貌と踊りのうまさで目をひく
夜、サチが一人で踊っているのを発見、横でうらぶれた父親風の男が見ている
実の父だが警察に追われる身であって名乗り出ることができないとマリ子に打ち明けて去っていく
サチは捨て子で孤児院で育ったと聞いたが?
マリ子の父はロンドンに赴任することになって、行きの飛行機が事故で海に墜落してしまう

翌年2月号に飛んで
父が飛行機事故でなくなったマリ子は、母は病弱でマリ子のバレエ成功を生きているうちに見たいと望んでいる
複雑な思いでセーヌ河畔を歩く親子
母の病気のこともあり、おじさんから帰国するように催促の連絡が入る
3月号
日本に戻るため練習も続けられなくなり、クリスマス前夜のエトアール・バレエ学校の公演は振り袖姿のヒロインが舞う踊りに喝采が
それは本当はマリ子が踊る役だったのだが、サチが代わりに踊っている
その公演をパリに迎えに来た洋次おじさんと観る母娘
4月号
サチと間違われサチの父の居場所を人相のよくない男達に尋ねられるマリ子
サチ子に告げて、「父が悪い仲間にまといつかれている」と知らされる
みんなには黙っていてという頼みだが、噂が別の所から広まり
学校にいずらくなるサチ、噂の元はマリ子だと疑って怨みに思う
5月号
肩身の狭いサチは学校を出ると言い、マリ子も研究所を出ると言うのでようやく二人は仲直りする
唯一の知り合い花売りのおじさんを頼ろうにも居所がわからず、悪いマダムの誘いにのってしまう
6月号なし
7月号
ボスのいいつけで酷い目に遭いそうな二人をギター弾きのシャルルが逃がしてくれる
話すうちシャルルはコレット先生の弟だとわかる
戻ってみると研究所が火災に遭い丸焼けとなる
サチが持っていた鍵からサチが有名な画家ジョージ藤原の娘であることが判明
その鍵は、ブーローニュの森にある小屋の鍵らしい
行ってみると父の描いた絵がたくさんあり、これを売れば研究所が再建できそう
8月号
藤原氏の絵を売り研究所も再建開始
10月のオペラ座公演に向け練習をかねスイス・イタリアへ勉強に行き、途中ベニスでの練習公演は大成功
そんな折、日本に戻っているマリ子の母の命が九月いっぱいという手紙が来る、受け取ったコレット先生は知らせたものか迷う
9月号
結局オペラ座公演を成功に終え
みんなで日本に戻る飛行機の中、母危篤の電報が届く
あと二時間でつくのだが、間に合うのか
この年の号はこれ以降ないが「東京~パリ」は10月号で終わる予想
母はなくなり、友達の洋子とともにプロを目指すという幕切れでは?

「パリ~東京/桜並木」復刻版が出る前、タイトルに憧れて雑誌「少女」をオークションで求めた(雑誌掲載は「東京~パリ」で全然別の作品なんですが)経緯もあって印象深い作品です
衝撃度から言えば、前連載の「あらしをこえて」に一歩譲るようです

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イーエスブックスの注文

久しぶりの新刊注文は懐古的
山田えいじ「ペスよおをふれ」
関谷ひさし「侍っ子」
つげ義春「初期短編傑作集1」
やはり新刊は値が張る、3冊で6000円なんて

復刻ではない関谷さんの最新作が話題
70代に描き続けた新作は描線もみずみずしく
親の敵を狙う少年剣士、城主を狙う娘剣士、旅の道連れになる狼まで60年代おなじみキャラクター
さらに素浪人服部が味ある新しいキャラクター
意外な展開こそないが丁寧に作られた作品、現役と変わらない質が信じられない
Photo
「ペスよおをふれ」は出たとき買わないでいたけれど、このところ当時の雑誌など読む機会が増え、山田さんの絵のうまさには感嘆することが多くかなりの高額も思い切り求めました
でも完全復刻という銘はどういう意味なんだろう、一読して中途で終わっている感じなんだ
本のどこにも載っていないが、ネットの広告を見返して8巻本中3巻分の復刻とわかる
完全というのは8巻中1、2、6巻とかをそっくり本にしたのかな?
わかるように断ってほしいし、まさか続きが出るとも思えないからラストまでの筋くらい掲載してほしいわ
ゆりちゃんのもっているこけしは?悪人達が田舎町まで来ているのにどうなるの?
先に求めた59年なかよし10月号ふろくだとおとうさんの病気もなおっているんだけど
この辺はできればもう少し調べてみよう

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高橋真琴「あらしをこえて」:「少女」58年1月~7月

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1月号
ひとみはお屋敷藤井家のお嬢様、両親も優しくバレエも名手
でも最近気になるのは、黒めがねの男と付きそう娘(ひで子)が恐ろしい射るような目つきをひとみに向けること
その黒めがねはひとみの前で自転車を避けそこなってトラックにはねられ死んでしまう
2月号無し
3月号
ひとみはひで子に突き落とされる
かつてひとみの実の父戸崎京助が英子の父の足を折ったためバレエができなくなり恨みを抱いていたところ、その足の不自由のためトラックをよけられず父がなくなったから(その戸崎は10年前赤ん坊だったひとみを捨てて逃げているのだが)
4月号
ひとみは自分を責めて家を飛び出してゆく
5月号無し
6月号
さくら舞踏団の黒メガネに呼び止められ、帰る所がないひとみは団長の一座に加わり踊りで人気を博す
団長は欲にくらみくだらない踊りを強要、断るひとみをムチでたたく横暴さをむきだしに
妻のゆきえはいい人でかばってくれ「逃げなさい」と言ってくれる
一方ひで子はとなりの工員に引き取られて貧しいながらも暮らしている
ひとみはお金をけずってひで子に果物などとともに送るのだが腹をたてたままのひで子はそっくり川に捨ててしまう
7月号
毎月送られるひとみからの小包に次第に憎しみが消えてゆくひで子
ひとみの所持している金のスプーンからひとみが団長夫妻の実の娘とわかる
深い悔いを感じて団長はひとみの親としてふさわしい人物になるまでと藤井家にひとみを預け去っていく
ひで子も今ではひとみの姉妹のような仲となり幸せな大団円を迎える

さてストーリーは当時の標準なんですが、ともかく絵が新鮮
1月号の多くのコマにはmacoto名が入るほどの力の入りよう
数段ぶち抜きの全身像を多く入れるだけでなく
バレエ場面をクレヨンタッチで柔らかく実写する手法、少女の正面絵では鼻を黒でなくグレイの影で表現する手法
少女まんがの革新へ強い意志が溢れた傑作です

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1958年の光文社「少女」

1月号では高橋さんの初の連載「あらしをこえて」がトピックス
松本あきら「わかれのワルツ」2回目 さと子はお母さんと二人暮らし、その母が悪者から10年前の殺人で今も脅され宝石盗みを強いられるという筋
おざわさとる「青い真珠」
わたなべくにを「白鳥の祈り」
横山光輝「かあさん二人」3月号が最終回
かえではバイオリンの師匠辻先生の本当の娘だとわかるが
それまで育ててくれた養母を慕い
息子健一と入院中の母を家族として選ぶ、父が騙された金も戻って再出発の見込みもたつ
それを知らせる手紙をパリ公演が終わった後、読んでかえでの思いをかみしめながら公園を歩む辻先生の後ろ姿で終幕

3月号で目を引いたものが
今村洋子「クラスおてんば日記」
絵柄は4年後には完成している今村流くっきりした顔立ちから見るとおとなしめな人物達
小学生乗田さんはおてんば娘、弟がくっつけた風船をつけて登校
風船がはなれて校舎の屋根の上にのってしまう
取ろうと跳び箱を使って屋根に上がるが、体育授業が始まり跳び箱がもっていかれて下りられない
出席を取っている先生が乗田さんがいないのに気づいて迎えに来るまで屋根の上でのんびり
授業中、急に気分が悪くなった乗田さんは保健室で休んでいるが
驚いた母までかけつけるしまつ
友達わんちゃんの落書きした紙を先生に見つからないように飲み込んだのが腹痛の理由とわかった先生から大目玉
教室に戻ると風船を割ってしまい、その音がおなかがパンクしたのかと母親を驚かす
といった具合Imamura_otenba
58年8月号よりいよいよ「東京~パリ」(13P)連載始まる
他は
牧美也子「少女3人」9P
東浦美津夫「あけみのねがい」11P哀しいまんが 手塚初期風の絵柄
水谷たけ子「こばとくるみちゃん」4P
うちのすみを「黒いすずめ」21P
銀行ギャングがみきちゃんの家に忍び込み母を人質にとって動けない
黒いすずめを描いた紙をとばして友達のまり子に伝える
まり子の父の機転で警察がうまく動き、ゴミ取り車に入った警官がなだれ込み助かる
水島順「かおりちゃんのひみつ」11P バレエもの
今村洋子「クラスおてんば日記」9P
石井きよみ「星ひめさま」11P
ヒロト・タロウ「あ、声がでない」16P1リアルタイプ絵

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高橋真琴「東京の白鳥」58年

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「少女」17P(とびらページも白黒)
ロシアバレエ団公演の「白鳥の湖」を姉と見に出かけるいずみ
母は早くになくなり、姉が働いて支えてくれる
小さい頃から体が弱かったいずみが強くなれるようにとかつて母が習わせたバレエがいずみの生き甲斐
公演の前に倒れ、医者に診せるとこれ以上バレエをしてはいけないと注意される
見納めとしたバレエ団公演の後、舞台で踊るとそのすばらしさを知ったバレエ研究所主宰の飯島さんが惚れ込んでぜひ自分の演目「東京の白鳥」の主役を踊ってくれと頼み込んでくる
いずみは姉を説得して踊ることに
ポスターも刷り、衣装もできたが
舞台で踊ることなく死んでゆく
バレエにいきぬいた自分に満足しながら
このマンガではスタイル画(数段使った全身絵)はなく小規模なコマの越境が認められるくらい
絵柄はすっきりして新鮮、装飾的な背景もきれいですが
新年号から始まる「あらしをこえて」の際だった美しさはまだです

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1957年の光文社「少女」

文学館にあるのは正月増刊を含め10月号まで、見本に1月号のラインアップをあげると

手塚治虫「舞踏会へ来た悪魔」
谷川一彦「ほくろが三つある」サスペンス読み切りを描いている
東浦美津夫「涙のオルゴール」
横山光輝「一番星の歌」3月号で終了
うちのすみを「人形のあし音」6P
木村久光「不良少女はるみ」社会マンガ6P

この号で注目したのが木村さんの美しい絵柄(図版参照)
内容は、父が刑務所へ入れられたことで学校でも白い目で見られ、不良グループの誘いを受けるようになったはるみ
ゆきお少年に助けられ悪人から逃げるが、彼は目をやられ二人とも警察に保護される
刑事から疑われ悩んだはるみはビルから飛び降りるがそれきっかけで次第に誤解が解けていく
2月号は所蔵無くそこで終了した様子
Kimura

正月増刊号は読み切り作ばかり
中でも藤子、石森のトキワ荘陣が目を引く
藤子不二雄「えり子のしあわせ」
貧しい絵描きのおじいさんと屋根裏に住まうえり子
ある日、お屋敷のお嬢さんと間違われ邸内へ入ると、自分そっくりの娘に出会う
えり子はたまたま母の写真を持っていて当家のなくなった母と同人物、えり子も行方不明になった京子の姉だと判明
この一家と幸せに暮らすが、おじいさんは独り去っていくというのが変わっている終わり方
石森さんの方は「龍神沼」、「まんが家入門」で見る才気あふれた絵柄と違いほのぼのした風貌の人物達、枚数も8PほどIsimori_ryuujin


3月号ではほのぼの絵柄のつげ作品が目を引く
つげ義春「走れ!ぼろバス」原作付き実話漫画
章ちゃん、ミッちゃん兄妹が片田舎にバスを経営しようとやってくる
村の交通を担う馬車のケンさんはおもしろくなく
バスにわざと穴をあけ、ガソリンを漏れさせたり妨害する
山火事の中、バスで助けにきてくれた兄妹に感謝して心を許すようになるというもの

他にわたなべまさこ、横山まさみち、小沢あきらなどの執筆陣だが
松本あきらが登場し読み切りで数ヶ月、9月号からは「ガンジスの目」で連載開始
いよいよ9月号では高橋真琴登場

その9月号ラインアップが
横山光輝「母さんふたり」9P
水谷たけこ「小鳩くるみちゃん」4P
横山まさみち「牧場は夕やけ」10P
わたなべくにを「白鳥の歌」10P
金田光二「こぐまの小石」10P 手塚風絵、ユリ子ひっこし、かおりは東京に父が仕事に
うちのすみを「みどりの太陽」10P
松本あきら「ガンジスの目」7P
水谷武子「ウララちゃん」4P
高橋真琴「東京の白鳥」17P

女性陣はかなり少なく水谷さんが2作載せているくらい

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横山光輝「おてんば天使」59年

単行本3冊の初巻だけ読んでいたので続いて二巻目は

姉千恵子が車と衝突して目が見えなくなる
車に乗っていた男達が落としていった袋には麻薬が入っていた
この袋奪還のやりとりで密輸船船長はエミを知ることになる
船では牧村は密輸船から逃げ出そうとして切られる
密輸船の船長は娘をなくしたこともあり、牧村に同情的
けがを治す薬を取りにパラダイス島に寄ったことも船員たちの非難の原因となり、島に牧村、ガンさん、密輸船船長の3人が置き去りにされる
一方、東京ではエミに新しい友達テンちゃんができる
母がいないテンちゃんは男の子まさり

3巻目完結編は
コクテイル号を奪い返して日本に向かう牧村たち
船員はやはり途中で反乱を起こし、牧村を閉じこめ、ガンさんたち二人は一室に閉じこもっ拳銃で対応
無線で自衛艦が駆けつける様子が知らされる
船長は部屋を抜け出し、撃ち合いの末、命を落とすが、二人は東京に戻ることができる
一家は父とふたたび巡り会うことができラスト

1巻目展開よく随分の傑作だったが牧村船長が難破した後は、船の方に比重が傾き、エミちゃんのあてんばぶりが見られなくなったのが惜しい
「踊ろうユリ」(P120~P242)りぼんカラーシリーズについた120Pほどの中編が収録されている

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鈴木光明「もも子探偵長」りぼん58年4月号

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黒い手袋事件
キジ子とワン子のあわて者コンビ、歩いていると黒い手が宙に浮かんでいてワン子の財布を取り上げて去る
さっそくもも子に連絡して捜索に乗り出す
もも子たちは疑わしい場所を探っているうち、お屋敷の庭に入り込んでいて、そこには時代劇姿の父と娘(娘は女優の松山との子)がいてびっくり(多分後で絡んでくる前置きなんでしょうが、ここでは唐突)
また町を巡って墓場を調べに行くと
松葉杖の外人風の男が歩いていて、たくさんの黒手袋に囲まれ襲われそうになっている

小学館「現代漫画博物館」で本作選ばれているし、ネットサイト「誘蛾灯は引き出しの中」ではこの人が中心で取り上げられているので連載ものということで「もも子」は注目していました
本号に見る限り、当時標準の探偵物語、もも子のかわいさが少し足りないかな
「なかよし」57年4月号には鈴木さん「あらまあ物語」(森いたる原作)が載るが、ヒロインのぶ子はもも子そっくりでこの探偵物語の前身にあたる様子、6Pで内容はこんな通り

金のおひなさまを狙うギャング二人組
おねえさんとのぶ子が警察に知らせに行っている間、神田さんとケンちゃんが格闘している
拳銃を出してギャングをけん制するのぶ子
警察が駆けつけるが、ギャングはすきを狙ってのぶ子の銃を奪い人質にとる
銃が発砲、あやうしののぶ子だがなんと銃は水鉄砲で落着
続いてつむじまがりの級友ひで子が登場
テニス大会でのぶ子に挑み、受けて立つのぶ子というところで次号に続く形

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第5回国際児童文学館訪問

今回は読みたい作品を雑誌からじかに拾う計画
まず
高橋真琴「東京~パリ」前半を探して58年「少女」の後半5冊
藤子作を探し55年「少女」9月、10月、11月号(「母の呼ぶ声」が11月号に「黄金のすずらん」載る12月号は残念ながら無し)
ちばてつや「オデット城の虹」続きを見るため「少女ブック」58年6冊
続いて
うしおそうじ「チョウチョウ交響曲」続きを読むため「漫画少年」5冊
青池保子「おおキャロル」用に「少女フレンド」66年2/15号2/22号
うしおそうじ「おせんち小町」を探して56年「少女」5冊(それはなく「ふりそで頭巾」が連載されていた)
横山光輝「東京の青い空」を読むのに59年「少女ブック」3冊
最後に
あべりつこ「しょっぱい涙の物語」用に「なかよし」73年8月号
あべりつこ「ほほえんだ夏」用に「ぶーけデラックス」81年9月
「おおキャロル」続きを読むのに「少女フレンド」続き2冊
牧栄三郎「戦国忍法帖」用に「少年キング」39年121416号3冊
下元克巳「快男児ゴリ一平」用に「少年マガジン」5冊 

あべさんの作品には満足、「東京の青い空」が予想以上のすばらしい出だしでした

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あべりつこ「ひっこめ全ガキ連」74年

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週刊マーガレット74年No46~75年No1連載
児童文学館にはNo47だけがかけているが、あべ作品に夢中の時、オークションで購入できたのがNo47、文学館のと合わせて全巻通して読むことができました

No46
日曜午後、花咲町へ引っ越してきた一家、両親は科学者、娘達はふたごの亜里(髪黒塗り)と絵里(髪白)
あわてもののパパが運転する車がつっこんだ先が下宿するところ
となり部屋の漠さんはかっこいいが少し拍子抜けする作家さん
下宿はガスも水道もない所だが、これからの毎日がどうなるか?
No47
問題は近所のガキ連中、大将のガーくんはじめめんめんがふたごにつめよる
あやうしという時、亜里を守るため奮戦した絵里は土管を5つも積み上げてしまう馬鹿力を発揮する
夢みたいでいったいどうなってるのといぶかるめんめん
No48
小学校はわりとまともそうと思ったのもつかの間、花咲町と犬猿の仲、石片町の連中とけんかにあけくれている、特に石片町は若と呼ばれる坊ちゃん風ボスがいてこちらにはガーと呼ばれるガキ大将がいて対立は収まらない
ガーがいないすきにタエ子とタマネギがのされて・・・
No49
亜里はガーくんが父とシシャモを焼いていて、野良猫にもふるまっている姿を見て優しい一面を知る
そんな亜里を見てガーくんが好きなタエ子は嫉妬心が募ってくる
No50 亜里は石片町と花咲町の平和協定を結ばせることに成功
No51 条件としてガーくん一人で向かうが石片町は全員で待ちかまえのされてしまう
No52
ガーくんが入院することになるが、一方で亜里は一年に一度定期検診を受けるという絵里の理由がわかってくる、彼女は5年前に死んでいたのでは?
75年No1
亜里は、石片町の若に抗議、若は停車中のタンクローリーに逃げ込み、はずみでブレーキが外れて坂をすべり出す、亜里が轢かれそうになったその時、救うため絵里が車を止める、絵里の正体はアンドロイド
5年前に無くなった絵里とあんなに親しくしていた亜里のため、両親が作りだしたもの
それもだんだんメンテナンスが難しくなり、今度の無理で再生不可能に

これだけギャグ顔混じりのあべ作品は他にはない
新機軸を出したけれど持ち味のしっとりさを出すひまなく終了したようです
絵里がもう少し登場して(あまりしゃべらなかった)、隣の漠さんとの関わりもほしかったなぁ
でもあべさんファンだから文句なくOKです、タイトルも素晴らしい

このころのマーガレットは毎回50ページほどの読み切り作を新人、ベテランに依頼しています
46号が忠津陽子51Pビバ死神」
恋人ローラが資産家と結婚させられそうになり、10万ドルの生命保険をかけ自殺を試みるシドニー
出てきてシドニーを救ったのがナルシス的(美貌の)死神、言うのがふるっていて2週間後に死ぬことが決まっている者を今死なすわけにはいかないと機からパラシュートなしに飛び降りるなんてしでかし、死神がフォローに大わらわ
ローラの理解を得てることができたが死に別れるとわかって大泣き、見かねた死神が死を許す結末はさすがにコメディ
No48では浦野千賀子「泣かないでビンゴ」が読み切り特集

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武田京子「あいつと私」72年、全2巻

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石坂洋次郎原作だから、若い男女の少し恋混じりの颯爽たるストーリー
横浜、港南高校の黒川三郎はスポーツカーを乗り回す高校生
同級の浅田けい子は、弓子と小学生チーコとともに3人姉妹
ひょんなことからプールサイドで昼寝している三郎を水に落とすところがった定期入れにけい子の写真が入っている
なんと三郎がけい子を好きなことが発覚、でも以後二人は急接近して
三郎の家に寄ってみると、桜井美容院という有名な店で経営者の母はずいぶん若い雰囲気、けい子にモデルを依頼する
三郎の本当の父はアメリカにいて、偶然尋ねて来たのに出くわしたけい子は三郎母から息子にも告げていないその事実を教えられる
次に展開はSHのイニシャルのラブレターをけい子がもらうことに
差出人は広瀬真一とわかる、会ってみると真一はけっこうハンサム、三郎が出ていってけんかごし詰め寄るとあっさり逃げて行くが
機動隊との争いがある大学付近で学生と間違われたけい子、三郎が必死で逃げるという時代を思わせるエピソードをはさんで
いよいよ、真一も本格的に動き出し、三郎との三角関係
モデルの件では、広瀬化成の生地を使うため、けい子の相手として花婿役を真一がつとめるという
心配の三郎は、20着のモーニングを用意して真一がサイズをあれこれあわせている隙に花婿になりすましてけい子と組んでショーも大成功
親と説得して高校生グループで軽井沢に乗り込んだ時も、別荘に来ている真一が登場
今度は、三郎のなじみというスナック勤めの松本みち子が現れ波乱の予感
高1の時、酔った三郎をベッドで介抱してみち子が誘ったという経緯がある、ただ一緒に寝たわけではないといういうが、三郎を不潔で信用できないと怒るけい子 青春のちょっとしたすれ違いを巧みに組み合わせて軽いラブコメディが仕上がっている
2巻目「あいつと私」はP144まで、他やはり石坂洋次郎原作の「寒い朝」がP145~214
2巻目では黒川に二年間のアメリカ留学が大事件
17年前母が付き合っていた三郎の実父、アメリカに長く住んで居て最近日本へ戻っていたが提案
三郎はけい子とのこともありしぶっていたが、ホテル経営の前線を学べると決心をする
ハイキングに行き、旅館に二人泊まるが、気がとがめて手をにぎるだけで夜を明かすところなんかそんな時代ですね
三郎はペアリングを手渡し、ロスの南カリフォルニア大学へ向かう
けい子もサンタモニカの高校への1ヶ月交換留学生に合格して出発
むこうで三郎に合流するが、ロスには前の恋人松本みち子がいて接近してくる
三郎とドライブに出たのをみとがめけい子ともめるが
その誤解も解けると、三郎から結婚の申し込み
急遽ウェディングドレスもあつらえ式を挙げるという展開は「さぼてんとマシュマロ」と同様です

武田さんの作品はテンポ良くストーリーが進んでいくが、これは人気小説家の案ということもありぐんぐん話が展開していくわ

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丘けい子「カリブの女海賊」70年

1791年、フランス革命から逃れアメリカを目指すロアン公爵たちは海賊黒い鷹に襲われ娘カロリーヌたちは連れ去られる
カロリーヌの美しさ、気品に見せられた黒い鷹は彼女に剣術を教え独り立ちできるようにする
女海賊のエンドラは黒い鷹が好きでカロリーヌをなきもののにしようと狙っている
エンドラの父、海賊の頭、デビルシャークは黒い鷹を信用しきれず
白い風が島では海賊を一掃しようと活動している
実は白い風の正体が黒い鷹で
アメリカ側につきイギリス海軍と戦うことになる、141Pで他一編収録

丘さんはHPを開設して自作を披露されている
本作も読めますし、中でも傑作の「挑戦」が挙がっています、是非御覧アレ
http://okworld.sakura.ne.jp/

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青池保子「続、おーい青春」70年

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青池さんはいろいろ描いていたがフレンド時代は結局ヒットに恵まれず残念ながら、青池さん初期単行本は文学館にほとんどない、この有名作にしても「続」だけ
「コーラとひょうたん」とか諸作は掲載誌に当たって読むしかなさそう
70年代半ばになりようやく秋田書店で「イブの息子たち」「エロイカ」で本領をつかむ
本作も忠津、大和、神奈さんらの絵柄とそう変わることがないが、内容も悪くなく展開も要を得て「ヒットしなかった」というのが信じられないくらい、「続」だからあまり期待していなかったのだが、これだけ読ませてもらうと諸作も捨てがたい

若林晶は西山女学院生徒、今度男子校の東浦高校と合併することになった
東浦の郷田生二とはどうもそりが合わない(と思うだけで実はひかれるところがある)
姉が郷田兄と結婚して若林家に間借りすることになると弟の省二も一緒にやっかいになる
両校にあったコーラス部も対立して部の予算配分などをめぐって、男女の代表として生徒会に晶と省二が立候補することに
晶が選ばれ、省二はさばさばしているがるが前途多難
「元気を出せ」と省二に肩をたたかれて、たまたま口が開いていたトイレだめに落ちてしまう晶
省二のせいだと勘違いして、なにかうまくいかない男女間
そんな折、省二が見つけた捨て子を育てることで晶が手を貸し、協力の大事さがわかったまわりの生徒たちもしだいに心を開いて男女の仲も回復
ところが女学院の院長が戻り、女女生徒たちはさぞ弱っているだろうと資金を集め女学院を復興すると宣言する
せっかく折り合いがよくなった生徒たちは反対し、男女共学で進んで行く意思を表明する

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飛鳥幸子「ガラスの靴」74年(「小学3年生」連載)

1巻目
花村バレエ学校に新しく入った白鳥ゆう子はお嬢様
バレーもうまいがはなにかけない優しい性格
ライバルの黒川れい子は腹立たしい
そんなゆう子の家が破産して、両親のいないマリ子と同室の屋根裏部屋に住み込むことに
バレエ学校として次に発表する作品「ガラスの靴」の主役はうまさで選ばれることになって
夜、練習していたゆう子のふりを黒川が盗んで自分の型として踊る
全部を見たわけでないのでまねと見破られ、見事ゆう子の出場となる
ここで院長が心臓発作でなくなり、学院に金を出しているれい子の立場が強くなるが
院長の息子まことがフランスから帰国して、切り盛り、ゆう子が出場し成功をおさめる
さらにコンクールを狙うことになると、まことは実力者杉まち子を外部から呼んでこようとする
杉の実力に対抗するため、男でも難しい技をみがくことにゆう子が努力するところで一巻目は終了
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飛鳥さんなのでバレエまんがを選んでも、優雅さより動きに重きをおく
図版は、まち子に対抗しようと木をつるしたものを複数動かし、そこに乗って敏捷さを磨こうとする場面
少年まんがでありそうな特訓でしょ、「爆笑花沢高校」でリキが八手拳に対抗するため丸太八本動かしたシーンが彷彿とします
続いて2巻目は
バレエコンテストが始まる
日本「ガラスの靴」のライバルはアメリカ「アリスとひきがえる」
アメリカの主役ナナはゆり子を邪魔するように命令されていたが実行できず、はずされ別の女の子が主役に着く
ゆり子と語り合ううちナナが雨だれのリズムに合わせて練習したことをヒントに踊りを完成させる
コンテストでは代役を拉致してナナを主役にして競争、残念ながらゆり子たちは2位になるがすがすがしい気分
ついで、龍王3姉妹との対決
バレエまんがとはいいながら少年まんがのような展開です
3女さなえとの対決ではジャンプ感覚をつけるためスキー場でスキーをはいて練習したり
次女幹子との対決では浮かんでいるジャンプを蝶の舞いをヒントにつかんだり
長女冷徹な波子との対決では、波子にバレエ譜を破られるという妨害を受けながらも激しい踊りに対して、トゥシューズの音がしない優しい踊りで勝ち抜いていく
龍王家がさらに繰り出す瀬戸小夜子は脇役だがうまさで圧倒し、ゆう子が自信をなくす
それでも結局は自分を取り戻したゆう子の勝利に終わる
今度は英国帰りの三条あや子が「ガラスの靴」の主役候補になる
「ガラスの靴」の型にはまったゆう子を何でも踊れるバレリーナに育てるため水原先生はプールにわざと落とし自然なフォームを意識させ、部屋に閉じこめて手の動きを自覚させる
それでもあや子が主役をとるので金沢での手鞠レッスンで初心に帰って踊ることを思い出させる
東京ではあや子の「ガラスの靴」はソ連に破れ3位、ショックのあや子は踊れなくなる
そんなあや子を主役にたててゆう子が支えてやる
そして個人賞をゆう子がとるのであや子は主役を譲って去る
理事たちは反対し森さんが主役に押され
ゆう子は実力を証明するためボリショリバレエの入団テストに応募することに
とんでもない展開でしょう
絵柄は後半優雅に

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スタイル画の採用

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藤本由香里「少女マンガの源流としての高橋真琴」
「マンガ研究」2007年11号掲載
スタイル画形式(スタイル絵という言い方も同様だが、「画」の名称で定着した)
少女まんがでよくある、コマの制約をはずれて全身を描いたもの(三段ぶち抜きで描かれることもよくある)
洋裁のスタイル画をマンガに持ち込んだのが高橋真琴というのは知られているが、今回藤本さんは「少女」を丹念に調べてはっきりさせた
高橋さんは57年「少女」夏の増刊で「悲しみの海辺」をもって雑誌デビュー
12月の「のろわれたコッペリア」で初めてスタイル画を披露
藤本さんの調査ではそれ以前、「少女」にも他誌にもその形式は見られず
また、1958年には他誌にも広がりすぐさま少女マンガに一般的な画方となったらしい
58年1月からの「あらしを越えて」7回連載中に定着したことになるんだ
という記事を文学館3回目訪問で読んでいたら折しも来館の夫婦連れが「少女」を大量に借り出し、もう一人男性も交え、掲載マンガにいちいち目を通し、これはスタイル画だとかレイヤー構造(コマ枠を越えて他のコマに重なっている構図)だねとか言い合っているのがおもしろ

というわけで文学館4回目訪問の主眼は58年前後の雑誌「少女」と高橋真琴

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