« 「カスタムコミック」80年新年号 | Main | 青池保子「おおキャロル」66年:児童文学館便り »

木村光久「二人のねがい」:児童文学館便り

58年7月~59年7月「少女ブック」連載
「少女」でも56年「不良少女はるみ」という少し辛口内容、端麗な絵柄を描いていた木村さん
高橋さんの影響もあってかスタイル画を取り入れ、本作ではスタンプ画形式で美しい立ち姿を描いている
8月号あたりは図に見るように祇園祭を背景にした華麗さが随所に見られるがしだいにストーリーを消化するのが大変なのか4段12コマに制約され窮屈に見える
次の連載「まつばちゃん」は内容も地味で持ち味がいかせていない
Kimura_futarino

京都祇園の舞妓修行をしている小菊と東京でバレリーナを目指すちどりは文通で知り合い、踊り仲間として互いに励まし合っている二人
小菊には5年前両親をなくし、世話になっている叔母さんが意地が悪く小菊を使って一儲けしたいと考えるような人物
一方、ちどりの家は父と離婚していて病気の兄を育てるのに洋裁店に勤める母はかなり苦労している
そんな時、火事が起こり焼け出されたちどりはバレエの先生宅に仮に住まわせてもらう(母は気にして黙って働くためいなくなってしまう)
かずお兄は北海道で元気には働いているらしい、父青山はブラジルに行く前にかつての仲間の娘梅田ちづるを探し出せばかなりの金を出すと言っている
野田さんがちづるを探してくれるらしいがどうも不審な人物、黒めがねの男かも知れないと疑うちどり
近所のとしひこ少年はなにかと助けてくれるがその父が入院していてままならない状況

北海道からちづる(実は京都の小菊のことだとだんだんわかってくる)を探しに来た悪そうな若者3人組の中に手下として使われるちどりの兄の姿があった
3人は井筒屋の小菊を訪ねて京都まで行く

4月号と5月号がなくて話も飛ぶが
6月号ではちどりと小菊がホテルプリンスに同室している
父青山が駆け込んできて野田たち悪人一味はピストルを発射、ホテルの者が駆けつけ逃げ出す
7月号(で終了)
悪者達は東京から出てきたちどりの母と兄かずおを連れ去るが警察が見つけ保護してくれる
小菊たちの目の前で青山が警察に連行されたが無実とわかり釈放される
小菊とちどりは再会しあっさりとめでたく終了

木村さんと言うと絵物語も描いていてその場合はリアル絵柄
「不良少女はるみ」の表紙絵にもそんな面影がある
Kimura_harumi


|

« 「カスタムコミック」80年新年号 | Main | 青池保子「おおキャロル」66年:児童文学館便り »