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59年「ぼくら」

1月号
付録は、ライナーくん/かんちゃん/あばれ頭巾/スパークダン(桑田次郎)/火星の八っちゃん(前谷惟光)/王将銀次郎/にんじゅつきんちゃん/かつどん小僧
田中正男「ライナーくん」4P
山根赤鬼「おすもうごんちゃん」
武内つなよし「三日月神平」
寺田ヒロオ「ホープくん」
岸本修「スピードボーイ」
三島みちひこ「ああ背番号14」、沢村投手の少年時代物語

武内さん「三日月」は1月号で終了
徳兵衛から金の利息に奪い取ったなるみが菊姫そっくりだったので身代わりに仕立て上げた
なるみが捕らわれている白鳥家へ乗り込む神平
毒田蛇五郎が現れ地下へ閉じこめられる
白菊党が間に合い、毒田を切り、悪家老を負って人売り船に小舟で乗り込む活躍、今号で終了
2月号からはTVでも人気を博した「少年ジェット」
北村少年の前にロボットが現れ供の犬シェーンが怪光線をあびる
浅岡博士の原子力研究がジェームズ一派に狙われており、船越探偵が警護にあたる

2月号には九里一平「デメちゃん」1/3サイズ12Pが載る、九里さんのユーモア作は意外なかんじ
2月号には一峰大二「剣京之助ほのお地獄」という読み切り時代劇が25Pと長編
大目付剣主膳を狙う忍者流星隊
父を助けに京之助がかけつけるがすでにさらわれた後
流星隊は空飛ぶ大きなおけに乗って移動している不思議
同じ手法で日光参りの将軍もさらってゆく
京之助はおけの秘密が江戸市中にはりめぐらせた綱につるした仕掛けにあることを見破り
敵本拠地をつきとめみんなを救い出すという内容
ごく早い時からこういう謎しかけは一峰さんの得意とする部分だったんだ
一峰さんは7月号より「黄金仮面」連載
5月号で「王将銀次郎」内容を拾うと
金田光二作、回船奉行青野家の悪事を暴く銀次郎、さそり牢にとらわれの浪路さんは宝秘密を隠した三つ扇碁盤を持っている
6月号では有川旭一「はしれ朝風」新連載
医師大嵐一元斎は薬を盗まれる
次の藩馬術大会では春太郎駆る黄金丸が最有力候補
それを阻もうと敵方は盛る薬を用意し下男半助を一家に信用させ薬を馬に飲ませる
弟の金太郎がその雪辱を狙うという物語になるのでしょう

8月号より吉田竜夫「スーパージャイアンツ」
9月号を概観すると
222P、135円で付録は 少年ジェット/七色仮面/ライナーくん/ロボットくん/スーパージャイアンツ/はしれ朝風

武内つなよし「少年ジェット」4P巻頭カラーで付録に続く形式、紅さそり団にジェットの先生にあたる船越探偵が殺されるという大事件
やまねあおおに「がんちゃん」8P、ユーモアもの
一峰大二「七色仮面」8P、絵は時代ものの方があっているような
やまねあかおに「おすもうごんちゃん」8P
きくち三夫「コンちゃん」4P、読み切りユーモア
東信二「ぼくらのチョップくん」16P、青空中学に転校してきた千代武、名前から「チョップ」というあだ名をちょうだいする
空手が得意技の正義感、新聞配達コータンが黒帯グループにからまれているのを助けるという出だし
戻ると住んでいる長屋を取りこわそうとしているのが暴力団風の古戸一味
立ち向かうチョップくん、そこに黒住龍之介が助っ人に現れる
伊東彰夫「わんぱく四銃士」15P、板井れんたろうー風絵柄
酒井しげる「ジンジロくん」9P
伊藤たかし「ロボットわんくん」15P、犬型ロボットわんくんのユーモア
山ね一二三「ごんちゃん」6P
岸本修「スピードボーイ」14P
前谷惟光「火星の八っちゃん」18P
有川旭一「はしれ朝風」最終回
大嵐配下の滝川が奪った朝風を追って半助と東海道中を旅する八条金太郎(片目になっている)
やくざどうしの果たし合いが街道はずれで始まるが片方の源五郎一家に滝川が助っ人しているのを知り、紛れ込んで滝川を討つ
居合わせた大嵐は金太郎たちを落とし穴に閉じこめ京都での馬術大会には出場できないと高をくくって臨むが
村人に助け出された金太郎は見事朝風に乗り優勝、兄の念願を果たし終了

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寺田ヒロオ「ホープくん」58年

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父が飛行機事故でなくなったホープくん、おじさん宅の加藤医院一室に母と住まわせてもらい清新高校に通う
医院の息子にはよく思われていないし、おばさんも何かと用事を言いつける
6月号では親善試合、相手はおじさんの息子が選手の高校でなにかと文句をつけてくるような校風
ホープくんが打った時は走塁妨害され、大人たちは親善試合だからそのまま続けさせよとしたが
川下キャプテンが抗議し、マイクを借りて球場全体に事実を訴えみんなに正しいことを認めさせる堂々たる姿勢を示す
翌年に入り母の病気があって
病気が治るとホープくんは日本高空へ就職したいと言い出す
父が飛行機事故で死んだため賛成できない母
加藤おじとも話すうち、自分が一番やりたいことをさせてやるのが一番だと思い応募の封筒を母はポストに入れに行く
5月号付録で終了したようす

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58年の「ぼくら」

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3、4、6、11月号の4冊に夏増刊
3月号194P、120円の内容は
付録が8つ、ライナーくん/小天狗小太郎/あばれ太閤記/かつどん小僧/荒波星之助/はやて剣之助/魔法の箱/コマ
本誌が
武内よしつな「三日月神平」8P
玄馬が城を乗っ取り、三日月智恵の守の家族は囲まれてしまう、配下の善べえが奮戦しているが
双子の一人千代丸を忍者がさらってゆく、もう一人の神平の活躍が始まる
7月号で半月党首領となっていた父智恵の守によって玄馬一味は平定され、改心して許される
神平はさらに武術を鍛え上げるため武者修行の旅に出て終了

山根赤鬼「がんちゃん」7P
山根一二三「きんちゃん」8P時代ユーモアもの
小山春夫「はやて剣之助」18P、絵はあらい
岸本修「流星探偵」7P(6月号で終了)続いてレーサーもの「スピードボーイ」
上田家をねらう鉄仮面、旅客機を襲い車輪が働かない、流星探偵の機転で海に不時着してことなきをえる
山根青鬼「はりきりちゃんこ山」14P(縦2/5サイズ)
寺田ヒロオ「ホープくん」8P
桑田次郎「弾丸トップ」12P、空魔Zの巻、次は紅とかげ、夜光怪人と数話で切り替わっていく
板井れんたろう「黒姫滝の決闘」9P、4月より「スーパー太郎」連載(特製靴で空が飛べ、手袋で力倍増の少年スーパーマン、たちばな正太郎の活躍)
他に吉田竜夫「白虎大助」絵物語だが翌月はまんが風になりまだまんがはぎこちない
4月号よりつげ義春「船虫小僧」16P連載開始、初めは3/5サイズで始まる、内容は文庫本で読める
6月号より福田三郎「遠山金四郎」
6月号金田光二「探偵クリちゃん」謎の狐火の巻、三つぼくろのある少女を探す謎の男、みっちゃんがそれでさらわれてしまう
8月増刊には藤子不二雄「なぞの暗黒星」1979年夏謎の暗黒星が地球に接近してくる
生物も住むらしいので宇宙ロケット学校の富士星太たちはアトム連邦宇宙軍の要請で惑星探検隊に加わることに
ナイキ将軍命令で乗り込んだその息子スナークがかなりわがまま
マザラン隊長・ムー博士たちが星に降り立ち捜査し始めると、星に住む原始的な生物(頭がタコ型で手足持つ宇宙人)が多数槍で攻撃してくる
勇敢に戦ったマザランは死んで、一人逃げ出したカーチス大尉も死ぬ
みんなは敵の攻撃を逃れ宇宙船で戻ってくるが、宇宙はまだまだ知らない世界だと感嘆して終わる

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56年の「ぼくら」

1月号付録が 巴投天四郎/力道山/あばれ太閤記
本誌が
田中正男「ライナーくん」カラー6P
倉金章介「ぼくは若さま 漫遊記」縦4/5サイズで8P
水戸黄門の孫、仙人の術を学び、からてチョップの助とかっぱのパー助と道中記
ばばのぼる「腕がなるドン太」6P、柔道もの
木下としお「児雷也小僧」6P
茨木啓一「三日月太郎」6P
カゴ直利「はやぶさ名探偵」8P、黒ばら宝石店をねらう怪人黒紳士の巻
武内つなよし「タツマキくん」7P

5月号では
藤子不二雄「宇宙少年団」7P、宇宙少年団会議が開かれ火星に行く団員が選ばれることになる
桜鉄太郎(ロケットくん)が当確という評判でライバルの赤星は嫉妬する
人柄よいロケットくんだが父が火星で行方不明になっているので今回の飛行は譲れない
火星向け宇宙船銀河号に乗り込んだのは少年団員たちの他、敵対気味の宇宙総統一派
それでも流星群をかわすロケットくんの操縦には感心する
10月号で火星に到着してみるとすでに敵側A国が占領して新型爆弾の実験を用意している
そのため人々は我先に宇宙船の乗り込み逃げ出すが、少年団員たちや総統たちが取り残され、爆発被害を逃れるためウラニウム鉱山の地下坑へ逃げ込む

あまり藤子二人を別々に考えたことがなかったがさすがに同じ雑誌で続いて読むとすでにこの頃からはっきり作風が違うのに気づく
「ぼくら」55年の連載「メバル」が藤子F、こちらが藤子A作品
藤本さんの絵柄が人物・ストーリー展開がスマートなのに対して、我孫子さんの方が人物描写に影も多く、話も人間くさい
59年からの少年サンデー連載「海の王子」がスケール大きい傑作となったのは両方要素を合わせたからなんでしょう

カゴさんは「はやぶさ名探偵」から「鉄刃一平」7Pに切り替わり、一乗寺下り松にむさしを追う主人公、むさしが戦っている吉岡勢に一平の仇赤星甚左が加ってしているのを見てここはむさしに加勢し吉岡勢を相手にする

8月号
茨木さんは「三日月」を快調に連載しているが、その間、8~10月に「黒帯武蔵」という柔術ものを掲載
「三日月太郎」は、国のもめごとを解決するため江戸屋敷に向かった島田先生と太郎はかまきり十四郎改心させることもでき国元の問題も片づく
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56年は江戸で由井正雪の企みから上様を守るというストーリーに移っている
8月号では他に下山長平「くろがねくん」新連載、漁村の豪傑少年鉄平の周辺で起きる事件
セルベージ会社をじゃましようとするいかり屋一家に立ち向かう

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「まんが道」による「海底人メバル」

「まんが道」に「メバル」が再掲されていると知り中公愛蔵版「まんが道」四巻目を借り
「バラとゆびわ」を別冊64頁に描くというのが大変な作業、これが55年正月増刊
「メバル」は1、2月号に載ったあと4月号なのでここで遅れたのか
なんとか掲載が続いて、「二年生」に「夜のおうじさま」連載が決まるのが4月から6月
「まんが道」では夏休みに一年ぶりに帰省(高岡)、ここで気がゆるんで次々と締め切りをすぎてしまう
テラ(寺田ヒロオ)さんの葉書で東京に戻るが残務処理の気持ちで二度と掲載ないかもしれないという覚悟

「ぼくら」には「メバル」の最終回だけけりをつけなさいと言われる
他の出版社からは無視状態
実際は「メバル」は夏以降載っていないので、中途打ち切りのまま、最終回というのは「まんが道」だけで読めるファンタジーか

なんとかもう一度のチャンスをもらったのが56年「三年ブック」からの依頼「ゼンダ城の虜」というが、これが実際載っているのは55年の「三年生」
56年からお許しが出たか、雑誌依頼がくるようになったというのがまんが道の設定だが
55年11月12月には「少女」に「母のよぶ声」「黄金のすずらん」が掲載されている
また続いて「まんが道」三巻目を参考にすると55年原稿落とし以前に出した絵本「ライオンとこじか」は実際には56年に出ている
「まんが道」は事実を使いながら組合せを替えてより劇に合う流れを再構成しているらしい
ところで「バラとゆびわ」は「まんだらけ」に縮小写真版ながら全部が掲載されていて比べてみると「まんが道」に掲載されているのは同じ、元原稿からあげている様子(サイズを切り貼りして変えてある)
「まんだらけ」のさえない写真画面でながめた「バラとゆびわ」は興味がわかなかったけれど、「まんが道」で見るとすばらしくおもしろい
「海底人メバル」は三巻目に第一回、第二回が再掲載されていて確かに全部以上が(まぼろしの最終回も)読める

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55年の「ぼくら」

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文学館には2、5、6、7、10、11、12の各月号
2月号100円、240P
付録は田宮坊太郎「栃錦」
本誌が
岡友彦「流星童子」カラー6P
小松崎茂「少年さるとびさすけ」8P二色刷
と冒頭は絵物語が飾っていて、まだまんがは二の次の様子
瀬越憲「はやて小四郎」4P、1月より新連載、明治維新期を舞台にした空手まんが
石田英助「しくじり道中」4Pやじきたもの、倉金風
小野学「チョウ平捕物帖」6P(12月終了)
古沢日出夫「あばれ太閤記」4P
よこぎけんじ「せなかのペンキ」2P、ほのぼの読み切り
藤子不二雄「海底人間メバル」4P、SF
吉田竜夫「巨象エレファント」8P、縦1/3読み切り
夢野博士が作ったロボット象、博士はヒロちゃんと乗り込んで街にくりだす
銀行強盗を見つけて追いかけその車を踏みつぶして、逃げ出したギャングをビルの上まで登って、川では水陸両用で追跡
山内竜臣「草笛天使」5P、敗北した南軍のクレイ騎兵隊ベル少年の西部劇もの、手塚風絵柄とパースペクディブを駆使、1月より新連載
茨木啓一「三日月太郎」5P

5月号では武内つなよし「タツマキくん」5P、竹山のぼる「エビガニくん」4Pが始まっていて、木下としお「児雷也小僧」(福田次郎風)5Pが新連載
7月号でカゴ直利「はやぶさ名探偵」が新連載
カゴさんの「はやぶさ」は得意の激しい動きが入るパタンで新鮮、武内さんの「タツマキくん」は熊も倒す電撃投げを使うが主人公年齢を鈴之助よりぐっと下げ小学生なみにしてある

55年当時すでに次世代の作風を作り上げている藤子さん「メバル」について
1月号で始まり、飛んで4月号で終了したそうで全3回12ページの小編ながら海底に住む人類という「海の王子」を想定させる設定が興味深い
メバルは地中を水没させ海底人が住む区域を増やそうとする計画実行のため地上に派遣された青年
たまたま船で海洋研究をしているカレー博士を助ける
メバルと行動をともにしていた軍人たちは陸の人間には好感情を持っていない
メバルたちが海底に戻ると大統領から陸の人間の生活実態を調べるように命令が出る
陸をすべて水没させ人間を苦しめることは望んでいないから
しかし海底繁栄を優先する司令官側は陸すべてを水没させようとしている
最終回は両者の争いが起こるのでしょう、「まんが道」でストーリーがわかるというのでそっちなら入手できそう
Fujiko55mebaru


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1953年の「少女クラブ」

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2月号次第
付録はまんが別冊ではなく「絵解き社会科新事典」(1月号では少女物知り宝典と飾り羽子板)といった実用的な品
手塚治虫「りぼんの騎士」4P色刷り
島田啓三「こりすのゆめ子」4P色刷り
太田じろう「とんとん横町」3P
横山隆一「ちちれさん」4P
小野寺秋風「お江戸のくりちゃん」4P
宮尾しげを「まんが西遊記」8P、中国時代劇絵を模したような絵柄
1月号ではこれ以外に長谷川町子「わたしはバスの車掌さん」というユーモア読み切りが6P
長谷川さんの連載が予告されているが実現したのは翌年になって、1月から「サザエさん」

この年のトピックは高野よしてるさんが時折読み切り描いていること
56年「うたえよ雪子」のように女の子まで濃い線の高野風少年容貌にはなっていずデリケートさがある
3月号では「パーマネント屋のパマちゃん」7P
6月号「リンゴちゃん」7P
9月号「キイロちゃん」8P
キイロちゃんの家は鰻屋さん、店番を頼まれたキイロと兄は客が来ると大あわて、うなぎはなかなかつかまらない
昼ご飯はお父さんが出前を頼んでおいてくれたらしくそばが来るが食べていると兄さんは毛糸も一緒につるつる吸ってしまう
昼からキイロちゃんの学校の先生が訪問に見え、うなぎを料理しようといさんでつかむと先生の背中に入ってしまう等ユーモア小品

Takanopama

翌1月号より「ちゃこちゃんお笑い日記」連載、8P
4月号より松下井知夫「シロちゃんクラブ」動物主体のユーモア編
メスの子犬のシロちゃん、猿のチンタは屋敷で飼われている
となりの犬クロちゃんも含めてお嬢さんが連れてってくれるというので大喜びで潮干狩りに
松下さんは翌1月号より「おしゃれのミケちゃん」連載、動物で人気があったのですね
横山さんも「ちちれさん」弟をメインにして「むりちゃん」新連載
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1964年の「少年マガジン」

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この年から新連載の森田拳次作「丸出だめ夫」がどういう感じだったか見るため新年号から初めて10余り冊借りてみる
新年号は182P、40円、表紙は戦記物とSF合わせた奇妙なイメージ
中身が新連載が、「丸出だめ夫」8Pと木山茂「王者の剣」15Pの二つ
ちばてつや「紫電改のタカ」18P、滝と黒岩決闘の場面
吉田竜夫「ハリス無段」16P、始まってまもない頃
一峰大二「黒い秘密兵器」16P、トレードに出されるという所
桑田次郎「8マン」16P、超人サイバーとの戦い
小島朗「二刀流力道山」16P、新連載

「王者の剣」は
日向山麓で母に育てられた秀丸、元豊臣方の剣法指南役である星幻心斎から剣術を習う
成長して剣も上達した頃、母は病気で衰弱し死に際に「自分は女忍者であなたは秀吉の孫である、徳川の世になってひそかに育て上げたのだ」とと真実を告げてなくなる
折しも現れた般若面の忍者が攻撃してくる、相手も手強いが秀丸も体が流れ消えていくような不思議な剣法を使う
これ以後仲間のとん平を伴い忍者との対戦が主体になる
「丸出だめ夫」
ノーベル賞候補に何度もあげられている丸出博士の息子は小学生でかなりできが悪い
かわいい子に旅をさせよの例によって博士は発明したばかりのタイムマシンでだめ夫を送り出す
行き着いた所が原始時代であわて者だめ夫が引き起こす珍騒動、こんな具合に毎回繰り返される
初回のだめ夫はまだ幾分縦に長めの顔立ち背格好(博士の長い顔は変わらないが)

2号ではムロタニ・ツネ象「スイスイ水兵」6P連載開始、白土三平「一本やぐら」が特別寄稿(3号には「くぐつ」)
10号から山崎まさる「ゼロバイ」16P荘司としお風で新連載、藤子不二雄「サンスケ」6Pが読み切り

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水木しげる「悪魔くん」66年

「少年マガジン」に掲載された6話を朝日ソノラマでまとめた単行本
1話がファウスト博士の協力で千年に一人という天才児「悪魔くん」が魔法陣によりメフィストフェレスを呼び出す
ソロモンの笛でいくことを聞かせるが、金を払わなければ動かないというので、平和が訪れた時に支払うという契約で悪魔を働かせるという変な出だし
一番おもしろいのが2話
学校では悪魔くんの友人情報屋の席に百目のこどもが座っている
百目子はかしこくなって親の仇を討ちたいとやってきたらしいが彼が持つランドセルが情報屋のだから解明に乗り出すことに
百目は何者かがその皮をかぶった偽物、部下の妖怪すねこすりがユニークな動物、生き返らせて使っている娘千種が美人
百目の「アパラチャノモゲータ」という呪文がなんともこっけいだが、メフィストでもてこずる正体は月世界人というわけで、この50頁は出色
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3話「なんじゃもんじゃ」4話「ビチコン」5話「まぼろしの館」6話「クモ仙人」どれも敵が小粒で各話につながりもなく悪魔くんが平和に向かっていく様子もなくなんとなく続けた感じで残念

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「探偵王」

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こういう雑誌も出ていたんですね、B6版の大きさが標準
文学館には5冊所蔵があり閲覧してみると
1巻8号が1951年11月号、266P、78円
この頃は探偵ものを少年向けに載せる小説雑誌の様相が強く
まんがはしのざき凡の「テキサスキッド」4Pと4コマ二つ、岸本修「凸凹探偵試験」8Pのみ
2巻11号(52年9月号)が314P、98円とボリュームも増え
桑田次郎のターザンもの「大秘境」4Pが注目、絵柄は手塚風
他、岩谷修の科学漫画「宝石小僧」8P、横木健二「チョコ助道中」4P、真田昭男「おさる迷探偵」、10月号も同じような内容
翌1953年新年号は増刊なのかこれだけB5版と少し大きい、252P、100円
野呂新平「ピーナツ王子」4Pカラー
武内たこちがい「ぐりちゃん日記」8P、ほがらかな日常もの
川田漫一「テキサスホップ」8P、藤子風絵
やまねつねいち「なき虫ターザン」1P馬場風絵
シカミハルオ「火星の女王」3P
横木健二「霧隠才蔵」4P
森川けん一「リトルジョーカー」16P
野呂さん作は
旅の王子(少年)が姉を捜して国中を回っている
魔法の村に行き着いて、メリーという女の子に出会う
メリーは魔法使いばあさんから王子の杖を取り上げるように命じられてやってきた
その夜は、ばあさんの家に泊めてもらうが、深夜杖を奪いにベッドまで現れた魔法使いを王子は見破って退治
使われていた娘が姉とわかり無事終幕
絵柄は戦前からよくある絵柄なみの素朴なもの
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「東光少年」
26冊ありうち3冊ほど閲覧
一番古いのが1948年12月、第一巻となっている
192P、90円A6サイズ
やはり小説、物語主体でまんがは田河水泡「ガチャガチャらくごまんが」8P一編
1951年新年号は野呂新平「ゲンシ原子郎」6Pが注目、別に科学ものではなく日常をユーモアに描いた作
まんがは他ツヅキ敏三「あきれかえる物語」6P、とみやままもる「ポン助の珍道中」だけ
まあ、いいかと「東光少年」はこんなもので打ち切り
別の機会には「譚海」を読んでみよう

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58年の「日の丸」

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58年より「おもしろブック」が「日の丸」と改題された3月号
202Pで120円と少しボリュームも増え
付録は、べに丸みどり丸(東田健二)/ジャングル冒険王(杉浦茂)/がんばれ藤吉郎(川田漫一)7月終了/まけるなけんちゃん/(さいとうたかを)
さいとうかたをが目を引くが6月号まで続いた本作、意外に絵がへた(7月号限定で付録に「台風五郎」)
同時期「日の丸文庫」に「台風五郎」シリーズを描いていたからどうも変、オフィシャルサイトにはこれらが挙がっていないからお弟子さんが描いていたのだろうか

本誌では
大野きよし「少年さるとび佐助」11P
杉浦茂「モクモクどんちゃん」
桜井はじめ「富士一平」相撲もの
益子かつみ「さいころコロ助」話は桃山時代日本に舞台が藤吉郎について
牧かずま「くれない天使」7P、仙術使いの少年
東浦美津夫「進め天狗丸」天狗丸は吊り天井の難を逃れ刀を奪い返し千代田城へ向かう
勤王方の天日頭巾の助けを得て、天守閣に捉えられていた父母とも再会したところで大天狗が現れ物語は終了する
あそうしょう六「つるりそば太郎」
中島菊夫「とんちトン平」
竹山のぼる「トップくん」
たなかちかお「名刀金竜刀」(クイズまんが)
島田啓三「冒険ダン吉」
夢野凡天「ブル大公」終了
野呂新平「ちびタン小僧」
大友朗「日の丸先生」18Pユーモアもの

4月号よりカゴ直利「コロの物語」新連載、NHKTVドラマを原作に子犬と竹夫の物語、絵柄は手塚治虫の動物そのまま
6月号より貝塚ひろし「デブちんくん」、矢野ひろし「流星剣士」新連載
矢野ひろしさんというと「鷹の羽(少年画報)」で気になっていた人
透明魔人が狙う金銀の笛を巡る物語、流星剣士は阿部大老につかまり笛を・・笛には宝の在処が隠されている

11月号になると現代ものも増え時代もの減り現代風少年誌に近づいてくる
平川やすし「青空大将」剣道ものが新連載、金田光二「はやぶさ探偵長」(ウガンダの巻)、藤子不二雄「どんぐり名探偵」(まだら仮面の巻)が始まっている
相撲ものだと思っていた「富士一平」はカーン王国まで出向いて黒い巨人と闘う展開でより冒険活劇に

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野呂新平「ちびタン小僧」56年

Noro_tibitan


江戸時代舞台にユーモア風の体裁ながらなかなか奇妙な内容
ちびタンは少年剣士
倒した外国船長スコッチの道具空飛ぶじゅうたんに乗ってに天守閣に捕らわれた青海坊主とさくら姫を助けにひとっ飛び
金星の金おやぶんという異星人まで登場してガマガエルに化けたり、町に3匹のゴジラを誘導したり
翌58年「日の丸」になって6月号、コウモリに襲われ目が見えなくなったちびタン、吸血鬼の城に出向いて青海ときり姫を救い出し、正しい水で目を洗うと呪いがとけ見えるようになる
7月号ではせっかく兄に巡り合うが豊臣方の連判状を奪われ敵のスパイだと沼に沈められることに、兄を救いに走るちびタン・・というのが57年までで読める内容

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文学館の「幼年ブック」

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53年1号が創刊号、138Pで90円
まんがは早見利一「ぴっころちゃん」王子もの5Pと笹山しげる「とっぴーちゃん」猿の引き起こすユーモア編3P
石田英助「親指太郎」5P、花野原芳明「カッパのパータロー」3P、金倉章介「桃太郎」7Pがカラー版
他に桂たろ「ひよしまる」5P、せおたろう「ピノッキオ」3P、小松立美「キッドブアン」6P、馬場のぼる「やしのみ物語」、金倉章介「桃太郎」7P
「ひよしまる」が秀吉もの、「キッド」が西部劇、多くは童話風の物語

54年10月号になると198Pで100円、付録に「さいころコロ助」がつく
まんがは石田英助「のんきたび」4P、カバと蛙2匹の旅日記
みなみだしかへい「いねむりせんにん」4Pと早見利一「まんまる姫」7P、宮坂栄一「よこづなちゃん」8P、上田としこ「ちょろちゃん」5P、花野原芳明「インディアンボーイ」6P
馬場のぼる「ブータン」が15Pと多い、村に豚の学校が出来る
益子かつみ「さいころコロ助」は3Pあって付録へ続く、一行を乗せた船が魔法使いばあさんの島へ到着する

55年7月号は198P、100円は同じ、付録は「ドロンチビ丸(杉浦茂)」と「はやぶさ童子(南村喬)」
本誌で島田啓一「冒険ダン吉」カラー8P、「よこづなちゃん」「フータン」、たきざわみちこ「キナコひめ」4P、東村登「いなづま太郎」、上田とし子「あまんじゃく」5P、こどものあまんじゃく、入江しげる「サーカスぴんちゃん」5Pが終了
「さいころコロ助」は船が海賊に襲われる巻

56年7月号が付録が8大付録へ「さいころ」「はやぶさ小太郎」(夢野凡天)他6編
「ダン吉」5P、「ブータン」5P、「ドロンちび丸」7P、「いなづま太郎」(東村登)5Pなど連載もので
わちさんぺい「おにぎりくん」3P、木下ひでお「だいりきくん」4P
せおたろう「こうもり天狗」が4P読み切り、野呂新平さん「チビタン小僧」8Pが始まっている
「よこづなよっちゃん」8Pは単に相撲ばかりしているのでなく、島に来てとてとて教のジャマになるよっちゃんを教祖たちはけむたがり、追い出されそうと網に捉える冒険ものになっている

57年が5~7月、9月号と少し揃っていてこれが文学館所蔵の全冊
価格は100円で180Pくらい
連載が「さいころコロ助」「ブータン」「冒険ダン吉」「ちびタン小僧」「よこづなよっちゃん」「だいりきくん」「ドロンちび丸」「ひゃぶさ小太郎」「いなづま太郎」
この年からのものが山内竜臣「のんきトン兵衛」、太田じろう「つよいぞイガ丸」、金倉章介「トラちゃん」
5月号より彩田あきら「オーロラのがいか」、6月号よりカゴ直利「柳生旅日記」、橋本よしはる「コックリ探偵」
8月号より東浦美津夫「進め天狗丸」、夢野凡天「ブル大公」、9月号より竹山のぼる「トップくん」(馬場のぼるそっくり)
付録では他にも読み切り多い様子、9月号付録に「カバ大王さま」があるのが注目されるがこれも新関さんではないでしょう
絵物語だが小島剛夕「日本太郎」連載も気になるところ
「進め天狗丸」は鞍馬から出てきた少年天狗丸、クモ太郎のうずまき流をかわす
彼の持つ父母の形見が日本一の名刀「こんぺい刀」とわかりそれを狙うものが続々と・・という剣術もの

同年、「おもしろブック」でも連載を始めた橋本さんの少年探偵ものはふるっている
2年も母のお腹にいた小栗イガ助の息子は生まれるとすぐしゃべり英語まで話せるという天才ぶり
8年後には探偵として大人顔負けの活躍を始める、空を飛ぶ二人乗りの装置が出てきたり、あぶく沼の化け物はビニールででっちあげた巨大な代物だったり科学分野のしかけもたっぷりで楽しそう
彩田さんの「オーロラ」、絵柄は手塚風、南極観測隊長の息子仲介が次の探検に同行して南極で恐竜型の怪獣に遭遇して闘う物語

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忠津陽子「エルベの王冠」78年

Tadatu_erube


エルベニア大公妃慈善院(孤児院)のケティ
友人のヒルダからフランツへ恋文を渡すよう頼まれる
自分もフランツが好きだが人のよいケティは断り切れない
ヒルダからの文を託され複雑な思い
そんな折、出入りを禁じられている森で大公妃を見て逃げ帰ってくる
妃の命令でケティとフランツが呼ばれたので取り調べだと思っていると
ケティがアグネス公女にそっくりで身代わりを務めるよう命令される
エルベニアは同盟国オーデンブルグへ姫を嫁入りさせる約束をしていてせかされている
その公女は病気でとても輿入れという状態ではないが状況がそれを許さない
命令をのんで身代わりで出かけるがオーデンブルグではすぐにも婚礼が催される展開に
公妃はもう一つの隣国ドナウセンと結ぶことを進めていて輿入れは時間稼ぎ
裏切りがばれたとき処刑されても身代わりだからエルベエニアには何の支障もない
そんな国々の思惑にケティの運命がもてあそばれる
婚礼相手のラインハルト王子は麗しい青年でケティの心も揺らぎそう
婚儀の席で王子がねらわれる事件が起こりこの国でも派が対抗している複雑な事情があるらしい
王子の弟アルベルトは好人物だが彼を担ぎ出す動きも
アルベルトと意気投合したケティはこれからの用心のため剣を教えてもらう
その後も王子が犬に襲われる事件がありとっさに反応したケティが助けの役に立つ
宰相一派が関与している様子で今後、王子の運命が大問題
ケティと実の王女の問題もあり、フランツがどう絡んでくるか
下巻は出ていないし、そもそも連載誌「花とゆめ」でも未完のまま
次に出たのは秋田書店で幾分コミカル内容
「花とゆめ」終盤で見いだしたシリアス路線がこれ以上展開されなかったのは実に残念です

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巴里夫「雪ん子のうた」65年

Tomoeyukinko


雪の降る夜、姉妹と母は2年前に現れた少女雪ん子を懐かしく思い出している
それは、姉の多津子がパーマをかけたいと言い出し、「小学生には」としぶりながら妹の悦子をかわいがっている母に「わたしはママの子じゃないから」とすねた時のこと
雪の降る中、母に懐かしい唄が通りで聞こえてきて玄関を開けるとそこには「おばんでやす」とかわいい玲子が立っていた
前に雪国を旅行した時、母が知り合った女の子で東京に来たら家においでと言ったのを本当にしておじいさん・おばあさんに頼んで東京に出てきたらしい
朝になって姉妹が目覚めるともう起き出して小鳥と遊んでいる玲子
学校に連れて行くとみんなに草笛を教えてくれたり、東京の生活にめんくらいながらも徐々になじんでゆく
一年たち玲子のおかげもあり去年以上に家族が仲良く楽しく過ごせたことに喜んでいる両親は子供たちにクリスマスのプレゼントを尋ねる
多津子と悦子は子供らしいおもちゃなどおねがいするが、言い出しにくそうにしている玲子をうながすと「おばさんにだっこしてほしい」と答える玲子
母は感極まって泣き出す、実は玲子は母の本当の子供
父親を亡くして困っている頃、再婚話が出て、相手も一人娘がいたので、玲子は祖父母に預けて東京にやってきたという
その夜はこども3人が一つのふとんに入って寝た
次の雪の夜、雪国が恋しくなった玲子はおじいさん・おばあさんの元に戻っていく

自分の子供を残して再婚しずっと置いているという設定が不自然とは思いながら
玲子ちゃんの仕草がそぼくでいじらしく母の思いも切実に伝わってくる
「ねえねえちゃん」も思いがよく伝わる佳作だが、素朴な装いなのにいっそうじーんと来るこのストーリーは巴さんの作品でも出色

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浦野千賀子「ドクタージュン子」74年

Uranojyunko


高岡病院に来ている医者の卵、
佐倉ジュン子は父も医者だったが今はなく、同じく外科医を目指す学生
病院の手伝いに来て雑役も辞さず患者思いで人気がある
他の看護士からけむたがられることもあるほど
杏奈ちゃんは骨肉腫で手術でも回復が無理かもしれない
本人は手術を拒んでいるが
外に出たいという杏奈の願いをかなえようとジュン子はピクニックへ連れ出す
気持ちがなごむうちに手術への覚悟を決めさせ可能性にかけるようすすめる
結果として手術は失敗、杏奈はなくなるがベッドの下からは死んだ場合を予想してジュン子へ感謝の気持ちを記した手紙が出てくる
その他、ジュン子を巡る短編4つ
「白い制服のかげに」では緊急で輸血したジュン子だが血液型を間違え患者を死なせてしまう、事実は患者の父に恨みを持つ看護婦の犯行とわかるが
「いつわりのカルテ」神坂先生は弟たちのためにがんばってきたが今回胃ガンが発見される、本人はカルテを見れば事実を知ってしまうので偽のカルテを見せておくが本人は悟っていた様子でまもなく悪化してなくなるが落ち着いた気持ちで死を迎えることができたと満足していた様子が遺書からわかる
どれもかなり苦い後味残す物語だが、医療ものとして単純な成功はなく命の重みを感じながら精一杯やるしかないというメッセージがしっかりしていて好ましく見える

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巴里夫「ふたつ星の旅」67年

「りぼん」付録カラーシリーズNo53、127P
2月前父がなくなり母も続いてなくなったためひかり学園に引き取られた6才の玲子、まだ幼い赤ん坊美奈子を抱いてはなさない
花川さんは娘をなくしたばかりで孤児をもらいうけたいと思ってひかり学園にやってきた
頭からはねつけていた玲子だが、泣きやまない妹を便秘でなくのだとあやして落ち着かせた花沢さんの様子を見て妹と別れる決心をする
しかしその後の玲子はひねくれ者として育っていく
10年たち美奈子は5年生になり幸せに暮らしている
花川さんは新聞にひかり学園の不良少女が事件を起こして拘置されている記事に目をとめる
少女はRと略されているので気になり、警察に行ってみるとあの玲子で、身元引受人になってやる
花川さんのことを知って美奈子に会いに家に押しかけた玲子
不良っぽい言動におびえる美奈子に姉とは言い出せず遠い親類と言うことにする
まじめになると誓い花川家においてもらうことになった
美奈子は気弱で学校で今日もブランコに乗れないといじめられている
玲子が入ってブランコに乗れるようにしてやる
自分が実の姉であることを打ち明けた頃、クラスの女王が美奈子をカンニングといじめる事件が起こる
怒りが収まらない玲子は女王をぶって真実を言わせるが禁じられている暴力をふるった粗暴さを恥じてひかり学園に戻っていく
玲子の心意気を理解した一家は喜んで玲子を迎えに行くというラスト
泣かされますねぇ

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巴里夫「山ねこ教室」71年、82P

藤真理子が教室のガラスをぶちやぶっていく強烈な場面から始まる
先生たちが押さえて反省させるが自分は悪くないと言い張る
担任の冬木先生がクラス委員選出について桜川さんをひいきして
立候補した藤に不利なように発言、扱いし
桜川さんが粗暴な藤をクラスから排除しようと提案して多数決で排除されてしまったから
かっこいい酒田くんは副委員長、真理子は好きでキスしたりしていやがられてしまう
家ではダンプ運転手をして支えている母がこの話を聞いて真理子をなぐるが実情は理解してくれる
クラスは中学受験に向けて緊張度がましてきて、休み時間にあくびをしただけで気がゆるんでいると委員長桜川がたたくなんてことが
真理子はゴーゴーを踊って罰そうじを言われる
酒田くんにキスして嫌われる
バスケ部も冬木先生のさいがねで3年生を追い出そうとする
日曜補習が始まりみんないやだが仕方ないというあきらめ
そんな中、学力不足の小山くんがノイローゼになって
美奈子が反対デモを起こすと生徒たちはみんな参加する
ある放課後美奈子は桜川さんが誰もいない教室で酒田くんの机に座って居眠りしているのを見る
彼女の口から漏れるのが「好き」という言葉
これを聞かれて笑いものにされると思っていた桜川さんは美奈子が黙っているので彼女の立派さを認める
小山くんは先生が自分をのけものにするとハラをたてナイフで刺してしまう
小山くんを転校させようと両親も先生も動くが生徒たちは反対
桜川さんの母は反対の筆頭美奈子を非難してあなたのせいで娘がおかしくなったという
たまりかねた桜川さんはそれは自分が酒田君を好きになったからだと打ち明けて母親や先生をなじる
こんな騒動で生徒たちも自分の思いを言えるようになり気分が和んで卒業式を迎えるが一人美奈子だけは白血病に冒されていて帰らぬ人になってしまう

単行本は他に30ページほどの一回読み切りものが3編収録
元気な女の子を描いた「赤いパラソル」、ギターを弾く女子中学生「マイギター」、自動車事故被害を加害者タクシー家族の苦渋からとらえた「青空へUターン」

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長谷川町子「仲よし手帖」上下(94P2巻)49年

両親が北海道に赴任するため祖父母の所にやっかいになろうと上京する中学生ウメコ
サザエさん初期の画風で6等身大、ウメコはカツオを大きくした顔つき、中学でできた友達マツコとタケコのうち背が高い方のマツコはワカメを大きくした感じ
3話で学校休んでいるテルエの家に見舞いに行くと母が病気で看病、出てきた家族はみんな下駄ばき、昭和20年代前半は家では下駄履きなんだ
待ち合わせに遅れたウメコのわけを「ブラジャーを探していたんだ」とすっぱぬくところなんて家ではしてなかったのか
朝日新聞連載「サザエさんをさがして」ではないが当時状況の方が内容より目につくなぁ
下巻では英語塾の月謝が200円で安いと出てくるが今川焼き12円とあり、今なら120円として2000円感覚?

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さそうあきら「シーソーゲーム」89年

絵柄は素朴、さそうさん今でも素朴形だが
春に2年生に転校してきた高野一子、さえない野球部のマネージャーになる
監督はずいぶんのじいさんだがやる気は十分
練習をさぼろうとする2年生の松方銀次が幼い頃キャッチボールをやった仲間
今では球が速すぎて取れないので取ってやろうと部員に混じってボールを握る一子
夏の大会は正投手が脱臼するハプニングで急遽松方が投げる
球は速いがノーコン、相手花山学院はけっこう力ある部で打たれ出して5回コールドの屈辱
秋の大会には部員不足で出場が無理になり、一子が髪を切って男子部員として条件を満たす
あの花山とシーソーゲームを演じて終盤、フライを取り合う時、ぶつかりそうになりあげた悲鳴で女とわかる
監督は花山が女混じりチームに負けたとあっては恥ずかしくて言い出せまいと気楽に構え
審判も脱がすわけには行くまいとおおらかな会話で物語りは幕

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関谷ひさし「エンゼルちゃん」59年

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「まるみの歌」は3月で終了
橘バレエ教室ではまるみがジゼル主役になりそう
彼女のライバル金木は承知できず、以前ブローチを盗んだ罪をまるみに着せようとした池島さんを脅して体育の跳び箱に細工させけがで出場できないようたくらむ
気がとがめた池島はまるみが飛ぶ寸前に声をかけことなきを得て
4月号より「エンゼルちゃん」同時連載
青空悦子は姉と弟三人暮らし
みんなの幸せを呼ぶような人柄でエンゼルちゃんと言われている
今回はお母さんが病気になって妹を背負って苦労している級友の川村さん
貧しくて医者にもかかれないと悲しんでいると山田医院から先生が往診に来てくれる
エンゼルちゃんが言ってくれたみたいで金も心配いらないと言ってくれる
クラスでは悦子をねたむ鬼島さんたちが金持ちの悦子さんが自己満足でやったことだと噂しているが
先生がエンゼルちゃんが姉を助けて街頭で雑誌売りをしている現実を見せると黙り込んでしまうしかない
8月号では雑誌売りの釣りを間違えたおじさん、これが後、実の父だとわかり姉が母を不幸にした張本人とひどく恨んで寄せ付けないが誤解が解けて一緒に暮らすようになる、ちゃんとしたお屋敷に入って初めとは姉妹の環境がずいぶん変わってしまう
ここではエンゼルちゃんに素直に謝れない鬼島さん、かわりにエンゼルちゃんの机をふいている
その姿を見た山野さんは二人を仲直りさせみんなでプールへ遊びに行く
そこでエンゼルちゃんに泳ぎの才能があることがわかり、水泳部に入る
姉が過労で倒れ仕事を代わるため部活はできないと断ると級友がみんなで雑誌売りを代わってやりエンゼルちゃんは泳ぎを上達してオリンピックをめざせとか話が進んでいく
10月号では姉が入院、生活のためすぐに退院するが、仕事先からは首を言い渡され苦境に立たされる
そんな彼女を「道子」と呼び止めたのが実の父
だが父が母を捨てたことで母はみじめに死んでしまい自分たちもこんなに苦労していると父を寄せ付けない
12月号では姉が手術を受ける、費用は父が出すというがそれを知れば姉は拒むだろうと心を痛めるエンゼル
1月号では和解があったようで60年には生活苦労ものからホームコメディ風に変わっていく
60年2月になると子犬のプチが迷い込んで家族の一員になる挿話や
6月号では新しく赴任した三船先生が生徒をしからないので増長して好き放題、収拾つかなくなりそうな話があったり
7月、七夕の笹飾りを近所ではしないことに気がついたエンゼルちゃんは笹を飾ってみんなを楽しませようと思い立つ
一人にあげても仕方ないと言われるが策があって、大きな笹を丘の上に飾る、それ一本で近くのみんなが七夕を祝えるように
8月号でエンゼルが病気になるとみんな見舞いに来てくれ、彼女は立派な屋敷の住人になっているし、三船先生もみんなから認められるようになっているし全体がうまくいっているのがわかる
その分物語は緊張度が弱まり、年末にかけ、孫の成長を見守り気がそぞろになった屋敷のばあやさんの逸話を挟み、ばあやさんが止めた後に来た女中さん、失敗ばかりしているが見守るうちに家族に親しむというところで物語は終了する

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木村久光「花びら少女」

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「ひとみ」60年6月号より新連載
前作「みつばち少女」は少女の絵柄が新鮮だったが周囲のおじさん、母親像がまだ古めかしく、みつばち家業の父についていけず家を出た母、新しく来た義母、二人の母を巡る葛藤というストーリーもありきたりか
一方本作は定番設定を残しながらも素材としたバレエが新鮮で木村さんの絵柄がいきいきしてくる
バレエを習うはるみ、母ははやくになくなり帯職人の父と暮らしている
バレエでは名の知れた京まち江先生にあこがれせっせと手紙を書いているが
父が返事をすべて破り焼き捨ててしまっている、そこには何かわけがありそう
姉の小鈴は芸子の見習いをしている
父姉二人の様子からまち江がはるみの母親らしいと読者にわかってくる
あこがれの京まち江先生に会いに思い切って東京へ出かけたはるみ
父姉は大心配、先生は京都公演のため入れ違いになるのだが
9月号では父結婚当時の逸話が回想される
子供も生まれ少し余裕ができた時、まち江は夫にバレエを習いたいと打ち明ける
完全にあきらめていたと思ったいた夫はまち江にバレエをするなら二度と家に戻るなと言う
怒った母はフランスに留学、名をなして帰国して東京で住んでいたというわけ
話は現在に戻る
はるみは東京で青年と知り合い一緒に京都へ戻ってくる
この青年山下一郎は不良グループの一人ではるみを利用して金儲けをたくらんでいるが京都で警官につかまってしまう
11月号では、まち江はあきらめてフランスへ戻ろうと決心していたその頃
姉小鈴がはるみを訪れ、料理を作ろうと油ものをしていたのが出火、アパートごとの大火事になる
火事の知らせを受けたまち江は娘たちを案じて駆けつけ、アパートの中にはるみが取り残されると知り火の中に飛び込んで救い出す
この愛情にほだされて父も改心、母とともにくらすことになって物語もハッピーエンドになると思われたが
12月号では母の元でバレエを習うはるみの姿
好事魔多しの通り、厳しい母のバレエ指導に対して自分だけにどうしてそんな辛く当たるのかとはるみが腹を立てる始末

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しのぶいっぺい「山猫少女」59年

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「ひとみ」2月号13P、10月終了12月より「4枚の花びら」に
山奥の小学校に赴任してきた原田先生は人の言うことを聞かない山猫と呼ばれる少女ミツに興味を持つ
弁当を盗んだ嫌疑がかかってもいっさい弁解もしない
実は父ががけから落ちて食べるものにもことかく田中リエの仕業だがそんな事情を知っている彼女は黙っていたということだった
ミツは山のばあさまと親しくしている
ミツの家は皿屋敷という分家で本家はテルミの家、父は今では村長をしているがばあさまによるとミツの家の財産は村長に奪われたんだと呪っている
ミツの叔母が亡くなり、手伝いのまさも実家からは戻ってこいと言われる
原田先生はテルミの家にやっかいになるようでこれまでのように親しく訪問できない
音楽コンクールにも出場できなくなるし、山のばあさまもなくなっていまい心細いミツ
テルミの父はこんな山奥にやってきた原田先生を少し疑っているが
テルミは父が3本指の悪そうな男と親しくしているので心配している
男は証拠を完全に消すため岩山をダムの底に沈めろと告げていた
原田先生はミツ宅を訪問した時、仏壇にある父の友人だったという西田先生の写真を見て涙しているのをミツが見てしまう
テルミの母は入院していたがこのたび家に戻ってきて原田先生にうちあける
自分の命は半年しかないので悪事を働いているに違いない夫に改心を迫るつもりだと
ミツの父が行方不明になったのもテルミ父が関与している様子だった
原田先生は自分は西田の娘で真相を知るためこちらに赴任してきたのだと打ち明け、ミツと岩山へ出かけていき井戸へ落ち横穴を見つけ西田先生のノートを発見する
皿屋敷さん(ミツの父)は本家から金脈の山を買い受けたが騙されていたと知り返金を求められこの井戸で殺された、自分にも危険が迫っていると記されてあった
横穴から出るところで三つ指男が待ち伏せしているがテルミがそれを教えようと横穴に入っていく
男は秘密を守るためにはテルミの命などお構いなしだから娘を助けようとテルミ父が男とつかみあって共に崖から落ち滅びてゆく
皿屋敷家の手伝いマサが打ち明けた秘密によると
10年前、夫を訪ねて山に来た西田先生の妻も妊娠していて皿屋敷の妻と同じ病院に入院していた
ところが病院が火事で焼け、西田妻は焼け死に生き残った西田の子を皿屋敷の子としてマサが育ててきた
結局ミツと西田先生は姉妹ということになり二人は屋敷で暮らすことにする

しのぶさんの絵は人物が特に端正
どういうわけか顔が少し左にかしいでいるが
翌12月号より「4枚の花びら」
高校生てるみ、中学生まるみ、小学生はるみ、幼稚園ちなみの4人姉妹をたとえている
インドネシアに工事に出かけた父が大事故にあったという知らせ
折しもてるみが盲腸炎で入院したため、はるみが家族を代表して父の様子を見に会社の人についてインドネシアへ
紆余あって父はベトナムでなくなってしまい、はるみは遺骨を抱いて戻ってくる
原田家はそれから苦境に、父が借金していて家も出なければならない
てるみは九州の、まるみは京都の、ちるみは青森の親戚に預けられることになりはるみは母と東京でアパート暮らし
Sinobu_4maino


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石川球太「灯よいつまでも」59年

「ひとみ」3月号10P読み切り
いずみちゃんの母はバレエの習得に外国へ旅立ち戻ってこなかったのが
有名な小牧先生となってこの15日に日本へ戻ってくる
アメリカで記憶喪失になっていたので長い間連絡もとれなかったという
育ての母たちは先生の元に送り出してくれるが車の中で引き返してと言ういずみ
育ての母の所で暮らしたいと家に戻っていく
バレエの発表会にやってきた先生はいずみの踊りを賞賛して、彼女の意思も尊重してアメリカに戻ってゆくというストーリー

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4月号より始まったのが石川さん傑作「スーパーローズ」
まゆの父牧村博士の設計図を狙う「まぼろし夫人」の巻
まゆはスーパーローズに変身して悪人と戦う
ローズは女優花月美奈子にまぼろし夫人が化けていることを見抜き、壁の中に変装衣装が隠されているのを透視する
警察が駆けつけ調べてみても壁はあくこともなく疑いがはれて許される
正体を見抜こうと翌日ローズたちは花月の舞台を見に行くがフィナーレまで本物の女優としか思えない
楽屋を訪れるとローズたちには初めて会うととんちんかんな返事ばかり
窓からひそかにのぞいていると、もう一人の花月が現れ入れ替わっていることがわかる
花月は母を人質に取られ脅されていることも
まゆと博士を乗せて京都に列車が向かう途中、花月に化けた夫人が設計図入りの鞄を盗み出すのに成功する
実はにせのバッグで11月号でまぼろし夫人をつかまえこの巻は完結
12月より「透明少女」の巻
まゆの知り合ったルミ子とそのおじいさんは実は宝石を盗んだ透明少女と怪しい老人
彼らはバラダイン国の一派で国の宝を狙っている
後半には王子クリシュナンも登場してくるが
老人は一味を操り、ルミ子は最後は反省して身を崖から投げて命を絶つ
8月号より「魔女マジョリカ」の巻
バレリーナ鏡子はうまく踊れず悔やんでいる
鏡の精が現れ、この魔法の鏡に姿を映して踊ると一日一時間だけだが思い通りに踊れると約束してくれる
その代わり鏡子の代償は彼女の心
精はマジョリカという魔女、しだいに心を奪われる鏡子
冒頭バレエ場面の描写はほれぼれするほど
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この号の水野さん「アラーの使者」と比べてもすごさがわかる(水野さんなら当時最高水準絵柄であったはずだが)
61年より始まる「緑のろうそく」もローズの動きがはつらつとしてすばらしい
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水木しげる「河童の三平」資本版61年

Mizuki61kappa

朝日ソノラマ版で借りたところ4巻目(最終巻)欠のためチクマ秀版社の下巻も
「秀版社版」も借りてよかった、それでなければ「三平」は並の作品と思いこんでいたでしょうが、最後まで読むとこれが水木さんの最高作と思えてくる

山奥におじいさんと住む川原三平は小舟に乗ったまま永寝して河童の国に流れ着く
人間国が進んでいることを主張すると三平にふり二つの長老の息子を留学させることに決まる
三平はへそを取られて河童国のことをもらせばそのへそをつぶすことで本人は死んでしまうと脅される
カン平は三平について来て一日交替で学校などに出て見聞することに
2話からおじいさんを迎えに来た死神がおじいさんをさらっていく
4話では行方不明の父が小人たちんの最後の一族をトランクにつめ戻ってきて後を三平に託してすぐに死んでしまう
いたずら狸が出てきたり、河童は三平に泳ぎの術を教えるくらいで話がどんどん違う方へ進んでいく
6話では母を捜して東京に出た三平は魔女娘花子と知り合う
蜘蛛のたたりで蜘蛛姿になった花子の母のため食料のはえを捕るうち猫族に捕らえられ猫町に連れ去られるという事態に
ここまで3巻
最終話8に至って急転、予想外の展開
猫町から脱出しようとした三平は崖から落ちて死ぬ
透明になって家に戻るが母には見えない
河童や狸には見えるので事情を説明し、以後、カン平がかわりになることにして三平は死に神に連れられてあの世へ
普通の小説・物語なら三平は生き返るんだろうが生き返ることなく主人公なく最後まで進んでしまう
貧しい母のため、小人から膏薬作りを教わり売り歩くと随分の金になる
そうして6年たつ、カン平も河童国に帰らねばならないとき
母は初めから三平でないことはわかっていたとカン平に感謝して送り出す

非常に不可思議な物語、7巻までなにかつながり悪くどたばた劇のように見えたが
8巻目で運命のあっけなさに茫然とさせられ、母の河童でもなんでも受け入れて生きていく態度に勇気づけられる

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木山シゲル「マヤはしのびなく」59年

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「ひとみ」2月号、12P新連載
マヤのパパ草野啓一は宮原さんと再婚する、母ヘレンが生きていたらと思うマヤ
そんな時、パパが密輸団に脅されている場面を見てしまう
人のいいパパがそんなはずはと思うが、実は二重人格でかつて悪事をはたらいていた
また母のヘレンは身投げしたが生きていて記憶はなくしシスターとなって10年ぶりに日本へやってきた

父は脱獄してマヤと舟で逃げたが嵐の中舟は沈みなんとか岸にたどりつく、自分だけ海で死のうとマヤを置いて去る
そこにかけつけたカトリーヌ尼と宮原さん、宮原さんが助けを呼びに行く間カトリーヌは冷え切ったマヤを抱いて暖め続ける
医者がかけつけマヤは回復するがカトリーヌは無理がもとで結核になり血を吐いて倒れる
尼の病気は回復し、マヤに母ヘレンであったことを告げるがアメリカで多くの孤児の母になることを選んで別れていく
ちょうど逮捕されていた父が心神の病気による犯罪は罪を問われないと無実で戻され宮原さんとマヤの父母として再出発を誓うところで8月終了

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60年の「ひとみ」

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1月号なく2月号内容が
「エンゼルちゃん」「スーパーローズ」付録
本誌が
松本あきら「ルクレール兄妹の旅」
赤塚不二夫「まつげちゃん」
橋田寿賀子「赤いシグナル」8P、サスペンスもの(1月~9月)
きねぶちやすお「スズランの歌」13P、いじめられトモ子の物語、木村久光風絵柄(7月終了)
丹野ゆうじ「はぐれ小鳩」9P読み切り
石井きよみ「ママへの手紙」、次に飛ぶ6月号では石井さんは「ママがなく夜」を連載している
えのもとゆうや「花と光と」、TVドラマを翻案した読み切りまんがで6月号では「今日もあしたも」に変わっている(10月終了)
高井研一郎「金語楼劇場」8P、ユーモア作
しのぶいっぺい「4枚の花びら」

石井きよみ「ママへの手紙」は6月までに終了し7月より「笛吹童子」
石井さんは現代ものではどこか頼りない絵柄だがここからの時代ものはぴったり決まって小気味よい

6月号より手塚治虫「リンリンちゃん」(猿のリンリンの物語)、小山葉子「ふたりのねがい」連載開始
8月~11月水野英子「アラーの使者」、TVドラマのまんが化、石森影響の強い大柄な人物で少し絵柄も展開も粗い
10月号より松島トモ子主演TVドラマを原作とした「夕やけ天使」が新連載、絵は佐藤なみ子さんで野呂新平風の絵柄
また少女誌には珍しく西部劇もの「おさげ保安官」(藤山のぼる)が新連載

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59年の「ひとみ」

Zhtomi5902


2月号(246P、140円)の内容
付録は まるみの歌/まつげちゃん/黒いこけし(丹野ゆうじ)
本誌では
関谷ひさし「月のひとみ」12P(別掲)
ムロタニ・ツネ象「チョウ子」7Pユーモア作、12月終了
なるみあきら「いつかきた道」8P
牧まずま「赤いちぎれ雲」12P
赤松セツ子「カンナちゃん」4P、赤松さんがここではほのぼの絵でユーモア作を描いています
木山シゲル「マヤはしのびなく」12P新連載、8月まで(別掲)
渡辺くにお「宇宙少女ユリ」10P新連載
鳥海やすと「恐怖の水仙」9P読み切り、この後も鳥海さんかうちのすみおさんが恐怖・サスペンスものを読み切りで入れることが多い
とりうみ名義で8~12月号に怖いまんが「真夜中の人」連載
しのぶいっぺい「山猫少女」13P(別掲)
望月あきら「こんにちはパリ」8P
キクチミツ子「ピン子ちゃん」7Pユーモア作
7Pユーモア作は短期もので2月号はしのだひでお「テレコちゃん」、間不明だが7、8月に水谷たけ子「のんびりのん子」

ムロタニ・ツネ象「チョウ子」7Pユーモア作、12月終了
チョウ子が弟コンちゃんと雪だるまを作っているとガキ大将ゴンタローも大きなだるまをころがしてきてどけろと大声
ブルドッグをけしかけようとするのでチョウ子がクロ猫たちを並べて挑むとひるんで退散する
家では女友達が来てカルタ大会が始まり、かなわないコンちゃんはグローブをはめて取ろうという正月風景がほのぼのと

なるみあきら「いつかきた道」8P
母を捜して旅する父娘、諏訪湖のほとりで母を象徴する星にひかれた娘ユリは水におぼれ旅館で助けられる
娘がいなくなった父はともかく女中をしていた矢田部まゆみ(彼の妻)消息を尋ねに旅館に行き着きまゆみが生きていることを知る
一足違いで旅館を出てしまったユリは諏訪湖町で車にひかれそうになる
その時助けてくれた音楽の先生の家で話しているうちに先生が探しているかつての優れた音楽家が自分の父であることを知り、家で奏でられている曲から自分の師、矢田部先生を思い出す
7月号まで所蔵なく、そこまで母と巡り会うハピイエンドを迎えたもよう、娘・父像は高橋真琴さんを模したもの

渡辺くにお「宇宙少女ユリ」10P新連載
小学校で円盤を見たユリ、帰り道で光る石を触ってから不思議な力が備わる
計算もすぐ出来るし、予知能力が生まれるが頭が痛む

望月あきら「こんにちはパリ」8P
水原よしみ、画家の父はパリに行ったまま行方知れず
兄は交通事故にあう、そんな折、新聞にパリで父が発見され個展が開かれるというニュースがのる
出て行った母もよしみの元に戻り父もフランスから帰国してきて終了

3月号より横山まさみち「一番星の祈り」連載14P
あけみの両親は警官をしていた父が盗みを疑われ職も追われて娘を伊豆の叔母に預ける
あけみは宝石強盗を追って東京に出てくるが、ちょうど両親は北海道に越していくところ
東京で頼る牧先生は車にひかれてしまうしという、少女まんが特有の展開
この年、「ひとみ」で凄いのが辻さんの登場、扉絵見ただけでもずば抜けた描写力、アイデアも巧み
3月号読み切りで辻なおき「死のおどり」14P、サスペンスもの
バレエの人気者マリ子は劇場支配人が劇場の所有権を持つマリ子が死ねばキャバレーに転用してもうけることができると回り舞台に細工して殺そうと企てる
誤ってマリ子の姉格にあたるあけみを引きずって殺してしまう
もう一度舞台に細工をするが不審に気づいていたマリ子は支配人のたくらみを暴いてあけみの仇を討つことができる

3月号ではもう一本新連載、えのもとゆうや「こい姫と紫若衆」連載、益子かつみ風というよりそのものの絵柄で益子さんのお弟子さんでしょうか、益子勢力の大きさを知ります、12月まで続いて終了

7月号より木村光久「みつばち少女」新連載10P
かすみちゃんの家は養蜂家、父に事故という知らせがあり雨の夜で逡巡しているうち父死すの報が届く
この時、母からかすみには本当の母がいたが体が弱く入院が続いた、仕事にも向かないので父は川島おじさんの娘を新しい母として迎えたのだと教えられる
石井きよみ「ママへの手紙」15Pも7月までに始まっている

8月号には小山葉子さん「八月の海と空」20P読み切り
12月より、松本あきらTV原作「ルクレール兄妹の旅」新連載、身よりを頼って旅を続ける兄妹、最後はおじさんに会うことができ、遺産も約束され最終地パリをめざそうと60年6月に終了

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59年の「冒険王」

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1月号の目次は
付録が ジャジャうまくん/イガグリ/ピカドンくん/木刀くん/長島物語/さすが三四郎
本誌で
田中正雄「エンゼルZ」新連載8P
金田光二「仮面0号」新連載
刑務所破りの政と鉄兄いの前に現れた十字星団、黒い鉄球を武器に大仕事を企み彼らも仲間に引き入れる
一方記者の健二と鈴木さん(彼が仮面0号に変身して活躍する)
公園に現れた巨大な球が暴走するに及んで、0号がスーパーマン的な力を出して止める
しかし止められただけで、普通の兵器では黒球に全く歯が立たない
新たに開発されたエレクトロン号で球をうがち内部から爆破することで敵ブラックマントたちを退治して物語は8月で終了
鹿野萌(もえる)「やぼてん三等兵」8P新連載
石川球太「さかな三五郎」15P、珍しいユーモア作、読み切り

高野よしてる「木刀くん」は後半高野流、荒唐無稽が次々繰り広げられるアクションものになっている
1月号では付録で巨大な大仏が動き出してという騒動を解決して終了したのでしょう(本誌では「泣くな健太よ、明日がある」という事件ものを新連載)
4月号では敵は一寸法師、操ったキングコングが大暴れするが底なし沼に沈んでことなきをえる
一寸法師たちは空を飛んで去っていく
6月号で6年続いた連載が終了
総理暗殺を企てる一寸法師たち、兵器工場の島に爆薬を取りにいかだで出ると水中から敵現れてじゃまするが、島にたどり着き火薬も押さえ歌舞伎場ではかられた首相暗殺を食い止める

横山光輝「風小僧」が2月から5月くらい、全部付録なので詳細不明

4月号より
木山シゲル「流星少年」、桑田次郎「少年キング」新連載
「流星少年」は赤いさそり団の巻
三田村俊一探偵と弟星二の言い争いから始まる
原因は母が19年前死んだとわかり星二は16歳で計算があわない、真相を教えてくれと食い下がる弟を頭ごなしにしかり続けるわけにも行かず、俊一の父は警官で犯人と間違って撃ち殺した倉庫番の息子星二を預かって育てたといういわくを告げる
探偵の兄はサソリ団に撃たれ、星二が代わってバイクに乗ることに、長岡さんのコーチで銃の撃ち方もならう
さそり団は病室の兄に向けて人を食べるスヌリット菌を発射しようと狙っている
星二も狙われとらわれてしまうが・・
9月号では怪兵器海坊主が現れ船をまっぷたつに、12月号で海坊主をZ六号で突き刺し倒すことができ、海底の博士鬼頭は鮫に襲われ死んでしまう

同じく4月号
綴じ込み付録で新連載の岸本修「モンスターX」
東京湾に現れた戦艦大和、ロケット弾も通じなず空を飛んで去っていく
形は大和でも全くの新兵器、さらに不思議なことに艦長は死んだはずの五代おさむ
弟の治と河村たちが敵を追って海底都市に乗り込む
戦争中、白土博士とドイツのドイレ博士は兵器を作るのがいやになって海底に逃げ、沈んだ大和を探してきて改造、艦長の五代はよみがえらせたロボットだった
改造大和をX団が奪って東京湾で攻撃に出て、さらに進化させたモンスターXを作って世界征服を企てている
今もフカ魚雷で日本を襲っている
博士たちは治たちを眠らせて海上に送り出して自分たちはX団を道連れに都市を爆破してしまう

牧村よしお「サイゴー先生」九州男児のユーモア作も新連載

6月号では
武内つなよし「少年パトロール」、一峰大二「ト伝くん」新連載
水島新司「夕刊少年」信太は夕刊配りの少年、貧しくとも元気に暮らす、友達の大助は妹の薬代のため靴磨き
悪人たちが身代わり自首をするのを知ってしまってとらえられた大助を救いだし、友情物語
水島は8月号より「くれない探偵」を新連載

平田弘史「少年武士道」18P読み切りで登場
ともかく絵は完成していてうまい
修三郎というわがままな少年剣士をいさめる話

7月号、手塚治虫「ガロン」新連載
8月号、「怪力雷光」は横綱を破り終了
平田弘史「のろわれた武士」16P
城下では辻斬りが問題になっている
主人公竜之進の所に小菊が訪れて兄(山沢)が犯人だと言う
瀬田さんが切られた所に居合わせた竜之進は辻斬りと間違われ処罰される
まわりには処刑されたことにして真犯人を捜せと藩主から命令を受け
人を切らずにはおれない山沢を動かしている神尾を突き止める
9月号
金田光二「飛び出せ英二」、福田三郎「どんぐりどん平」新連載
「飛び出せ英二」は12カ月で終了して次号より「はやぶさ探偵長」
片目猿を奪い隠された秘密を元に金華山までたどり着いた悪人虎松、妹のピン子も着いてくる
英二は学者博士と後を追い、お銀と権三も宝を狙ってくる
洞穴に入って宝を持ち出そうとすると岩山がくずれ最後まで欲にかられた者みな生き埋めとなり英二とピン子だけが助かって結

田中正雄「エンゼルZ]」では柔道着着たロボットが現れて暴れる展開に
新連載はわちさんぺい「お笑い清水港」
小林一夫「ひげの生えたパイプ」、原作が安部公房だけに飛んだ内容
パイプにはひげが生え生きている、太郎の言うとおりのことをしてくれて
果ては火星探検に、火星人とやりあい、太郎たちをパイプに吸い込んで地球までまっしぐら
みんなには夢だと思わせて3回の連載で終了

10月号より「少年冒険王」新連載、覆面作家と銘打たれているが絵を見れば堀江卓と瞭然
フランスより展覧会のゴッホ絵画をねらうマッハ族と称するギャング団、4台のバイクに8人曲乗りする派手なアクション
対する正義の味方が冒険王、同じくバイクで離れ業、マッハ団は電気鞭を出してきてさて・・
天馬正人「怪傑黒頭巾」も新連載

12月号には寺田ヒロオ「ホームラン教室」新連載
パン屋の息子トオルは大の野球好き
妹のミーが野球道具を貸してくれと持っていくので今日もけんかに
兄は学校の成績が悪く親から一週間野球差し止めになる
それでもしたくてたまらないトオル、制服のままホームスチールなんかするのでズボンのお尻を破ってさらに一週間停止が延びる
三島みちひこ「ジェットマン」も新連載
東京の空を守る航空警備隊ジェットマン
世界の首脳、要人が会議に訪れる空を制覇しようとねらう黒い怪人の操るX16号
対するのは航空隊の覆面飛行長指揮するX7号
南郷勇をはじめとする飛行士たちは怪人たちの怪音波に操られ人間ロボットとなって反乱始める
隊長は足を撃てと命じて

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うしおそうじ「まといの三太」58年

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「冒険王」連載
鬼に魅入られた絵師の巻が9月号まで
蛇男の巻が3回続いて12月号で終了
江戸の火消し、まといの三太は事件があるとかけつけてなんとか解決しようとする威勢よい少年
出没する鬼を追って、絵師伊東青雲の屋敷をつきとめ娘から父青雲に起こった奇怪な話を教えてもらう
かつて青雲は鬼の絵を描くため願をかけていたところ鬼が現れ連れ去られた
鬼の国で鬼の実態をつぶさに見た青雲だが鬼に都合悪いことをしたら呪ってやると言われて戻された
つい鬼のいやがる豆をまいたため鬼の呪いがかかりそれから父は人が変わったようになったという
部屋を見張っていると地下の通路が開きそこから鬼が現れる
三太は飛びかかったが抑えたと思ってみると彫刻の鬼で、鬼たちにつかまってしまう
娘はかろうじて逃げだし、途中半鐘を鳴らして三太の仲間を呼び出す
鬼達に追いつめられるが豆をまくと嫌がった鬼たちは谷から落ち地獄へ帰っていった
のろわれた青雲もともに地獄へ連れ去られてしまう

蛇男編は石屋金兵衛に殺人予告が届き、屋敷では若旦那が蛇ののろいをうける事件が起こるが
かつて石屋は瓦屋岩三と砂金を見つけた時、役人の目をのがれるため蛇穴に隠したことがあったが、岩三は蛇に絞め殺され石屋が見殺しにして金を独り占めにして今の財をなしたという経緯があった
岩屋で下男をつとめる砂吉は岩三の息子で身分を隠して父の敵をうつため蛇の胃液を集め若旦那をまず溶かしてしまおうと企んでいた

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関谷ひさし「少年八剣士」58年

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「冒険王」では先行して戦記もの「われは空の子」連載
戦闘機乗り空野は米軍機と戦い双方飛行機を失い、孤島に残される
味方と連絡もつかず過ごすうち相手の気心も知れ、空野の友軍機が迎えに来るが米兵ジムを憎む気もなくなっていて戦争が人々をいがみ合わせているとさとって別れていくという終わり方、7月号で終了して8月号より「少年八剣士」が引き継ぐ
炭焼き又兵衛の孫、一平は木刀で剣の練習をしているので百姓たちの笑い者
ところが数回の振りで飛んでいた蜂をことごとくたたき落としていた
街道では暴れ馬に乗る若様に危うく踏み殺ろされそうになった子供を助け、転倒した若が因縁をつけ家来達とやりあうがクモ縄を使う剣士に敗れ磔にされてしまう
助けられ一平は城の正統な跡取り剣一平(つるぎ)とわかり、魔虫十勇士を倒し再建を誓う
毛虫坊には刀も歯が立たない、めくらましで忍者に助けられる
翌59年は
1月号で一平は山賊風林山を破り姫の理解を得て味方に付け、最大の敵まむし城打倒をめざす
5月号では連発銃を奪い十勇士が取り返しに来て戦いになり、一平は銃ごと湖に落ちてしまう
岸に流れ着いて気絶しているところ猟師が通りかかり銃を奪おうとしている、そこにかおりが駆けつけるが
9月号では、一平に八太郎、小四郎、三之丞と揃ったところに剣健五、小六兄弟が加わり、あと3剣士で八剣士が揃う
剣大二郎は一平とけんか別れしているという、かつて一平が落ちぶれてた山賊の首領をしていたことが気にくわず去っていった
敵の火薬庫を爆破しようと行くとすでに吹き飛んでいたが大二郎の仕業
魔虫の娘姫がかばうので父道幻が切ってしまい一平は道幻を倒す
八剣士にはもう一人足りないと言っていると女忍者が自分が七之助だと名乗りを挙げ、物語は終了

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1958年の「冒険王」

Zbokenou5803


この年は新連載「ジャジャうまくん」を追ってみました
1月号を概観すると、別冊付録がとても多い
イガグリくん(有川旭一)/木刀くん(高野)/ライオンくん(下山)/われは空の子(関谷)/黒胴くん(小松立美)
という人気連載ほか
魔人13号/不死身剣士/謎の雪御殿/忍びの源太 というよく知らないものも
本誌は
武内つなよし「ひよどり天兵」8P、魔鬼の部落では剣士を集めて陰謀を企んでいる、天兵は唐人の王石拳と相打ちになり
毒呂剣鬼が最大の敵役、そのつむじ投げには天平もかなわないが、黒仮面が車投げで助けてくれる
関谷ひさし「ジャジャうまくん」6P、同じ58年新連載の「もーれつ先生」(少年)が予断を許さない展開で「筑摩全集」の続きが読みたくなったのに対して、こちらは絵柄すがすがしいいが、けんかしそうになって止められてしだいに野球素質を表していくというパターン繰り返しで「筑摩全集」続きは読まなくてもいいかなという感じ
新しいキャラ大柄の巣鯉紋太が登場してジャジャうまくんの親友になっていく所が「全集」以降の大きな展開か
うしおそうじ「スタジオくん」8P、珍しい現代もの、テレビスタジオで働くスタジオくんが守衛が殺されている事件を解決するなど、うしおさん得意の推理種明かしもの
福田三郎「怪力雷光」8P、すもうもの、59年8月号まで
桑田次郎「巨人16号」8P
土屋一平「白面剣士」8P、武内風絵柄で6月号までに終了
東村登「あらわし頭巾」8P、闇の影法師党の巻、これも6月号までに終了
夢野梵天「稲妻半次捕物帖」7P
横山まさみち「海底人(シーボトムマン)」26P新連載

横山まさみちさん、貸本に描いているから粗い絵柄かと言うと、ごくふつうの少年まんが(この頃は少女誌にも描いていてそちらも柔らかいタッチのまんが)
「海底人」は筋がおもしろい
玉水博士が作ったウラン探査用の海底船ホェール号
望月探偵、その助手鷹男少年が駆けつけた時はすでに勝手に発進していた
包帯巻いたギャング団が奪っていったらしい
一人の男の包帯を取ると手術後には魚のえらががある不思議な顔立ち
彼らは海底人と名乗り、太平洋戦争終了後も降伏しない兵隊が腕田博士の技術を以て海底に住めるような体になって祖国復権を狙っている者たちだった
6月号では事件を追って南海の孤島まで辿り着いた望月たちは気の狂った腕田博士を発見、博士を取り戻そうと土地のヤッカン族と闘うことになる
一方東京湾で海底人のくらげ爆弾が爆発、東京は洪水に見舞われ、彼らの潜水艇シャーク号が大暴れする
9月号まで付録で進んで所蔵なく確認できないが10月号で終了した様子

3月号ではうしおそうじ「まといの三太」、田中久「赤鞘金四郎」が始まる
中城たくみ読み切りの「ロボット狂時代」17P(金田風絵)
「赤鞘金四郎」は宮本武蔵の残した武芸帳をめぐって甥の金四郎と小次郎の息子が対する物語、9月号で終了、田中さんの絵は巧み
4か5月号で時代ものアクション三島みちひこ「さすが三四郎」(翌年2月まで)と岸本修「宇宙人類ノバ」新連載(月の基地での細川少年活躍)

8月号より関谷ひさし「八剣士」、9月号よりムロタニ・ツネ象「ピカドンくん」、板井れんたろう「デンちゃんとラーメン屋」(ポテト大将風主人公)、長崎一夫「弾丸ボーイ」(12月まで)新連載
また寺田さんは読み切り「珍プレー巨人阪神戦」8Pを
「弾丸ボーイ」はロケットを狙う月球人の弱点太陽光線をつかって打ち勝ち12月で終了
12月
「ライオンくん」はまむしのお政にまんじゅうに薬をもられしびれて動けないライオンくん、ハー公の幽霊が出たと敵を信じ込ませて怖じ気づいた男に団員をふんじばらせて密輸団騒動も解決、12月終了

12月号は石川球太「くれないの翼」読み切り18Pの戦記漫画が注目される
昭和17年、戦闘機乗り銃一飛曹は着任した基地で少尉達から隊長を務める勝又大佐が彼の父を戦闘中撃った(それが原因で亡くなる)と聞かされる
事実は強敵黒十字機につっこんで行った勝又を守るためその時の上司だった父が犠牲になったらしい
まわりの少尉達が騙していたとわかった時には大佐は黒十字に体当たりする覚悟で飛び立った後であった

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59年の「少年」

Zsyonen59


2月号
かわちさんぺい「ナガシマくん」(新年より開始か)、ジャイアンツの長島選手を崇拝する野球少年のユーモア作
藤子不二雄「怪人二十面相」15Pで新連載、仮面が出てくるのが後の「シルバークロス」を連想させておもしろいが筋立ては原作の魅力に及んでいない
4月号
武内つなよし「少年Gメン」8P(多分3月号よりの新連載)、「少年ジェット」のヒット再来期待でしょうが、武内さんは時代ものが合うような
同じく関谷ひさし「鷲の小次郎」が3月号からか、12月には終了する
一刀疾風流の使い手小次郎は幼友達だが今は剣士として敵対視している鬼角に狙われている
旅の途中で老いて一線を退いている軍師嵐戦雲斎を狙った山犬党を救うことから、軍師を狙う武田の忍者群と戦うことに
土佐藩の使いで軍師を誘いに来た夕霧新兵衛は小次郎の味方をするようになる
山犬党とライバルの鷲を操る一族が出現するが、小次郎は族長の息子であったのが幼い頃記憶をなくしてようやく一族に見つけられた
敵をやっつけ戦雲斎をともない山で平和に暮らすという結末はなんだかあっさりめ

一峰大二が4月号で「よわむし探偵大ちゃん」9P読み切り、探偵には向いていないと言われた見習い大ちゃん、仕返しに来たギャング団に先生が撃たれて怒り爆発で怪力を出しまたたくまにギャングたちをたたきのめす、実は本領を発揮させるためみんながしくんだ芝居だったという内容
評判よかったらしく7月号より連載に
前谷さん「ロボットくん」はいつの間にか終了していて杉浦茂「ミスターロボット」、それが終わる12月号ではまた前谷さん「ロボット一家」開始
7月号で縦2/5サイズの6P読み切り野球漫画「ロケットくん」を掲載の吉田ゆたかさん、8月号で「花火くん」を載せ、いよいよ9月号から「がらくたくん」連載、初話ではがらくたくんは三振王、応援団長にはしかられ、キャプテンに特訓を受ける
夢で現れた野球の神様に勇気づけられ初めて試合でヒットを飛ばし大活躍するという出だし
58年末から始まった「怪傑黒頭巾」は幾つかの苦難を乗り越え、新兵器火炎砲を奪い取り江戸へ侵攻する勤王方西郷勢に無事手渡す
自身は官軍が江戸に入れば山鹿士行を殺すという幕府軍の脅しを案じ単身乗り込んで釣り鐘に閉じこめられ爆破されようとしていた士行を救い出し、実の息子弦一郎であると正体を明かし8月でめでたく終了する

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「どんぐり天狗」(うしおそうじ)終了(1958年)

怪傑赤かぶと編:赤かぶとはご用金をねらう、騒動に巻き込まれ追われるカエデと兄ぎんなんは賊の仲間に組み入れられる
赤かぶと盗賊団が襲う花嫁一行の用心棒をどんぐり天狗が勤めているとこから赤かぶととどんぐり天狗の接点が
6月号では9P、江戸へ攻め入る赤かぶと一団、代官につかまり橋につるされたぎんなんの所へかぶと団が進行していく
この時点ではどんぐり天狗は赤かぶとを敵とせずかえって赤かぶとに加勢している様子
8月号:江戸への入り口は幕府軍に固められいったん準備を整え状況をうかがうためかくしとりでを作ったかぶと団
将軍家の悪い政治を倒すという大きな目的を持っている
かくしとりでの中を図解的に描くのはうしおさん特有の手法
物語は9月号で以下のように展開、急に中途終了する
とりでに将軍家から使者がやってきて取り押さえて書状を読むと「どんぐり天狗を抹殺せよ」と将軍家の印で記した内容
「とりでの場所がなぜわかったのか」と詰問すると使者の答えは「作者に聞いた」という人を食ったユーモア
いよいよこれから戦いがという山場なんだが、将軍家と闘ってというのは収拾が難しいからか、打ち切りのように終わってしまう

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寺田ヒロオ「もうれつ先生」58年

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「少年」連載
このところ「少年チャンピオン」で読んでるのが「モーレツ先生」
内容が全く違いあちらはスカートめくりが満載で、寺田さんが筆を折った一因となった「俗悪まんが」の最たるもの
同じタイトルなのがおかしい
さて
寺田さんの「もーれつ」は本誌に連載開始後すぐの数ヶ月載っただけ、以後付録掲載ばかり
筑摩漫画全集で読めるのがその本誌数ヶ月分、続きが読めたのは10月号分くらい
10月号内容
講道館の青鬼が登場してもうれつ道場を妨害する、鬼姫・デコちん達が襲われたのを黒鬼が助けてくれる
黒鬼ともうれつ先生(赤鬼)が試合して先生が負けを宣言するがみんなにはどちらが負けたかわからず背中を見せた時点で負けが決まるのだと解説が入る
森で青鬼が襲いかかった時も黒鬼が投げられ負けたように見えるが木にもたれかかり動けない青鬼の負けになっている
もうれつ流ではほんの少しの差が勝ち負けを左右するという
青鬼は奸計を講じて、黒鬼を用事で引きつけておいて、先生一人を加治川橋まで呼び出して・・さらに波瀾が起こるのでしょう
物語はその後一年ほど続いて終わる(59年9月号は付録になっているが次に蔵書ある12月号では記載ない)けれど「暗闇五段」のように崖から落とされ記憶喪失になって彷徨うという筋があるんでしょうか
たった一回分だけど続きを気にさせる展開
単行本は当時刊行されたけど一度も見ない
今度寺田さん復刻があるそうでなんとかこの後半部、さらに「スポーツマン佐助」が出るのを期待したい

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58年の「少年」

Zsyonen5806


まず1月号を概観すると
140円、234Pで付録は
10連発スーパー銃/秘密インキ/探偵ゲーム/ロボットゲーム/年賀スタンプ
別冊まんがが
鉄腕アトム/山彦小太郎/鉄人28号/矢車剣之助/ダルマくん
天狗天助/プロペラぶんちゃん/
うち、アトム、鉄人、剣之助、ダルマくんは付録の定番でその他は本誌と付録が月ごと入れ替わり
「山彦小太郎」:武内つなよし作の時代ものだから赤胴風、小源太兄妹の背中に描かれた由井正雪が赤城山に隠した財宝のありかをめぐって鉄の爪や黒つむじ団が立ちはだかる活劇、翌年3月で終了か
「ダルマくん」:田中正雄作、柔道もの、虎を操るタイガーキングを退治した59年5月、七年間の連載を終了して「大ちゃん」にタッチ
「プロペラぶんちゃん」:わちさんぺいの戦記もの、シリアス
「天狗天助」:福田三郎作、59年12月号まで続く

本誌では
絵物語の大家小松崎茂の「地球SOS」
寺田さんは「もうれつ先生」を新連載
高野よしてる「とびだせ鉄平」8P、巨大化マシーンでアリが10m大の化け物になり、さらに敵も巨大化して暴れ出すなど次々と事件が起きる、物語は59年3月で「月光怪人の巻」で終了
うしおそうじ「どんぐり天狗」7P、ご用金をねらう怪傑赤かぶとの巻
三島みちひこ「空飛太郎」7P、赤銅風絵柄で甲賀忍者の手から白雲斎と姫を守る
太田じろう「がんばれガン太」9P、すもうもの、ガン太が幕内になって岩太山のしこ名を命名、横綱も倒し8月終了
吉田竜夫「にっこり剣四郎」6P、ここでは絵物語だがしだいに漫画風になって剣四郎に助けられた姉弟が伊達政宗の子孫とわかったところで9月終わる
金田光二「はやぶさ名探偵」9P、大場警部・はやぶさ探偵は「鉄人28号」大塚署長・金田少年が元祖
銀行ギャング団は普通の悪党ではないらしく追いつめると地中から夜光鉄塔が突如現れ怪光線を発射する

湧井かすみ「一番星大助」18P、益子原作で絵柄もそっくり、多分お弟子さん
シャム国大臣カンボチヤの奸計で日本人町が破壊され山田長政が討たれるところから
配下のもや平は長政かたみの双子を連れて日本へ向かうが途中の事故で桐丸が行方しれず、10年経ち菊丸は日本でりっぱに成長する
長政の宝を求めてシャムからカンボチヤ一味が、また異国人の使い手キリハリマオ(桐丸と後判明)が相次ぎ日本に上陸
3月号では悪の神(死に神)ガチャムがカンボチヤと手を組んでいてキリハリマオを操る
6月号では夕月城主が宝を狙いカンボチヤと組む、母と双子が持つ三つの剣に隠された宝の秘密とは
8月号で、宝を奪い合う悪人どもが宝とともに海中に沈んで、母子が巡り会いラストは幸せに

今村つとむ「わんぱく剣士」が連載されているが、多分4、5月どちらかからでしょう
わんぱく剣士は青空城の若君、彼を助ける浪人十四郎は老中から差し向けられた隠密で、共に密輸でもうける南蛮屋の悪事をあばく
南蛮屋を利用して、息子を養子入れして青空家を乗っ取ろうとする西賀家老(暗躍する白い鬼の正体でもある)を退治して12月号終了

とんで8月号では
付録に堀江卓「ハンマーキット」連載開始、「矢車」と並んでという人気ぶり、現代科学アクションも
堀江さんの現代ものは時代もの以上に破天荒な内容、原子爆弾Qを阻止するため立ち上がったハンマーキット、敵につかまりジェット機のプロペラのところに吊されみじんになる寸前縄を切って敵ヘリに飛び移るというのだから

「山彦小太郎」は怪猫なぞのいれずみの巻、鉄平はミサイル団と対決
「ガン太」終了、麻薬一味もつかまえ、十両に昇進したガン太、幕内をねらうが今場所は横綱にも勝ち将来横綱が期待されて
9月号
「はやぶさ名探偵」は「海底の黄金」編、日本銀行を襲った熊井から刑務所で地図をもらった二人組ギャング
はやぶさにピストルをつきつけ万事休したところではやぶさが背中からピストルを出しギャングを退治する、終了
前谷惟光「ロボットくん」新連載でこの号は14P:トッピ博士の作ったロボットくん、魂がないのが問題
天使が赤ん坊に運んでいく魂がロボットくんに誤って入って、町に出かけて力は人間数倍だからちょっとした動作にも大騒動
「にっこり剣四郎」も9月号で終了、姫達を守って敵を倒すが姫が許してやるので改心して終わる
つのだじろう「スーパー万兵衛」が新連載(付録から)、千吉つれての旅が江戸に着いて兄が見つかり翌年5月終了

10月号では
おざわさとる「ゆけ竜太郎」が付録で開始
時代もの、黒岩弾正に城を乗っ取られた若君、家来の犬千代と追われながら、力をつけるため忍者から術を学ぶ
伊賀の黒雲が術の優位を決めるため竜太郎にいどんできて最後には勝負を決め黒雲岩より落ち死んでしまう
最後は別れ別れとなっていた犬千代が仲間を連れかけつけいよいよ城を取り戻そうというところで2月号で終了

金田光二「遊星アロー」新連載、確認できるところでは翌年8月号でやまじ利一にバトンタッチされている
江戸時代に日本に円盤が落ちてから300年も経った現代、円盤から生き残りの少年が現れる
ふだんは普通の鉄平少年だが事件が起こると遊星アローに変身して活躍
一話は冷凍爆弾をねらう一味との対決(白狐魔団の巻)

12月号では
高野よしてる「怪傑黒頭巾」新連載16P
幕府に捕らわれた学者山鹿士行、彼を信奉する町人が助けようとするが役人に切られ逃げてくる
小路で出会った娘、珠(たま)に介抱されながら自分は育て親で実の父士行だと教える

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石森章太郎「三つの珠」58年

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流れ星に乗って地球に舞い降りた女の子、竹から生まれて育てられる深雪(みゆき)と名付けられる
山では猟師の子供天平と、天狗相手に剣術練習のシャナと知り合う
コウモリに姿が変わってしまった深雪の弟(イッチン)を救うのには同時に降ってきた三つの珠が必要
珠を求めて旅に出る
父母と琵琶湖を渡る時、海賊に襲われ父は湖に母と別れ別れで盗賊にさらわれる
京を連れられる時、五条大橋で成長したシャナ(牛若丸)と法師姿になっている天平(弁慶)が折しも勝負しているところだった
声をたてるが連れ去られ賊の本拠地で会った首領は女でハカマダレという
山から深雪を狙っているかえで(化け物が少女の姿を借りている)が襲ってきて、首領から剣術を教わることにした深雪
徐々に首領は深雪に心を開いていき、京に襲撃に出た時も珠の一つを持つ酒呑童子に会いに一味から逃れて羅生門に向かうのを追いかけようとする
部下たちが反発して副首領とやりあい負かされたハカマダレは地位を奪われる
羅生門では鬼同士の戦いが始まっていて、行き着いた深雪はかえでに襲われ牛若に助けられる

せっかくファンタジックに始まった物語も京都を舞台にするようになるとふつうの時代劇展開に縛られ思うようにならなっかったからでしょうか、物語途中で連載終了しています(「少女ブック」で興味持ったので単行本も読む)
初期の作品なんだが特に初めが凝った構成、斬新なコマの使い方でさすが石森さんと思わせる

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牧美也子「ナイルの悪魔」58年

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「少女クラブ」4月号連載開始、10月号終了
転校して一年になる友達川上サトコから「だれかが自分を狙っている、そのうえ小児マヒで動けなくなった」と不安の手紙をもらった仲良し二人組ユミとノンちゃんはその実家を訪れる、
屋敷は地元でミイラ屋敷と呼ばれているらしい
地下には本物のミイラ棺が置かれた女王の部屋がある
サトコの父の助手、れい子さんは若い美人
ただれい子さんには不審な点があり、ユミは若い男(後で兄のあきらとわかる)と会って密談をしている姿を見る
そばにはミイラのように包帯をした男が

サトコの父は黒井博士やれい子の父の3人でエジプトの墓調査に出て
入口がくずれてしまいサト子父だけが生きて戻ってきた
ケガをした先生(黒井)は包帯をしているということ

ユミたちが来てしばらくすると不思議なことにサトコが歩けるようになった
夜、れい子さんを見張っていると近くの林で何か探している
見られたのを知り、逃げていった後には何かの鍵が残っている
ユミが部屋をさぐっていると鍵を返せとれい子がピストルを持って立っている
鍵は彼女の父の形見だという
一方、先生はくずれた石に当たり記憶を取り戻す
鍵はサトコが持つ箱をあけるものだという
そして、先生が包帯を取るとなんとサトコの父である
あの父はもう一人の博士黒井がなりすましていた
サトコが歩けなくなったのもすり替わりがばれないよう部屋に閉じこめるため歩けない暗示をかけていた
みんなはだまされたふりを続け王女棺の前で箱を開けることにする
中にあったろうそくに火をともすと棺から女王が出てきて・・・
ナイルの女王棺から300年後によみがえる女王の前で箱を開けると悪の心を持った者にはたたりが、善の心を持った者には幸せが訪れるという
地下は揺れくずれてしまい井戸穴からようやく抜け出るが悪人黒井は生き埋めになる
井戸からあがってきた女王はれい子さんが化けていたとわかる

60年にはすでに「マキの口笛」風の華麗な絵柄なんだが、ここではこどもっぽさを残す
ただサトコ父が自分をピストルで撃つトリックを明かしたり、ミステリー仕立てにしたりして楽しい

2月号読み切り「ほのおのビーナス」でも少女ユミがコインを投げて悪漢を倒すという探偵まがいの見せ場を作っている
通りがかった女の人から赤い靴を交換されたゆう子
女は撃たれて怖くなって家に逃げている
靴のヒールを調べるとダイヤが隠してありこれを悪人たちが狙っていると知る
友人ゆう子に説明するとさっそく警察に連絡しに行ってくれる
その間、悪人がゆう子を見つけて銃で脅すがかけつけたユミがコインを投げるという筋

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木山シゲル「さすらいの星」58年

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1月より8月「少女クラブ」
銭屋(ぜにや)のちどりは評判の美人で孝行娘、その店に柳原甲斐の守家来黒岩剛三がやってきて偽金を作れという難題をふっかける
このやりとりで自分に関係ある秘密が隠されているのを悟ったちどりは母に尋ねるが教えてくれない
ちどりは悪人を懲らす正義の剣士と江戸で名高いはんにゃ太郎に頼むと、真実を話す薬を与えられる
母に試すと口から出た言葉がちどりが実の娘でないというものだった
実の母が残したという十字架と旅日記をもとに家をあとにするが、はんにゃ太郎が道連れなのに甲斐の守の手下長虫お銀という蛇遣いにさらわれる
それは逃げ出したものの、銭屋が焼け両親がなくなり弟しん坊(しん太郎)と旅日記をたどることになる
道中、甲斐の守一行に遭遇し襲われるが月村金之助という少年剣士に助けられる
職もなく口入れ屋の紹介でちどりは弟と別れ近江屋で働くことに
宝の在処を記す十字架を奪うためちどりは甲斐の守の屋敷にとらえられ拷問のあげく井戸に逆さ吊り溺れ死にそうになっている
危ういところを金之助が救出に来る
一方、ちどりの十字架は女中が手にしていて売ろうとしたがキリシタン物だから買ってもらえず川に投げようとした時、めくらのあんま女がもらい受け、十字架の出所をたどって甲斐の守屋敷までたどり着く
あんまとして殿様の体を揉むうち、自分は「ちどりの母はぎのとであり、夫と生き別れた後こうして諸国をさすらってきた」と打ち明ける
殿の方も「自分こそあなたの夫であった矢名木石門だ」と名乗り再会を喜び合う
見ていた妻娘も心を入れ替え去っていくのは都合よすぎるんだが
駆けつけた金之助はあのはんにゃ太郎だと正体を明かし殿様は罪に報いるため斬られる覚悟、はんにゃは髷だけ切り出家をすすめる
改心した黒岩ともども僧形となり諸国行脚に出る
ちどりの持つ十字架は処刑になったキリシタン女から渡されたものだということからその女こそはんにゃの母であったと知れる
母はちどりと暮らし、しん坊やでっちのかん吉を養子にして幸せそうなラストとなる
木山さんは「さすらい星」を掲載しながら1月号では付録「月光の天使」、5月号では「からす沼のおとめ」読み切り32P掲載などかなりの人気もの


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また9月号より現代スリルもの「死の月」連載
母とふたり暮らしのユキは、こうもり屋敷からの使いにそこのお嬢さんだと知らされ母も事実だと言うので屋敷にやってくる
気味悪い男たちがいて上階は閉鎖されているという、実はそこに実の母が閉じこめられていて気が狂ったふりをしている
昔、船で探検家の夫がインドで見つけたダイヤ「死の月」を持ち帰る船中、インドからつけてきた悪人3人に襲われ夫は海に落ち、母は狂ってしまった
執事がダイヤを巧みに隠したので行方がわからないまま3人はダイヤを探すため屋敷に住み着いてしまった
母は精神が戻ったが気が狂ったふりを続け機会を待っていたというわけ
彫像の中に隠したダイヤを悪人が持ち去ったと告げると雨のかな駆け出す母
途中で取り返したと近づいてきた男がなんと死んだと思っていた夫なんだがそこに悪人の車が迫ってくる

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58年の「少女クラブ」

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1月号の内容はこういうところ
別冊付録が「月光の天使(木山シゲル)」「ふぶきのオルゴール(水野英子)」「どろんこ姫(松沢のぼる)」で本誌が
木山シゲル「さすらいの星」8P
上田としこ「フイチンさん」8P 57年から62年までの連載だから初期の方、絵は実に達筆
東浦美津夫「夕やけの曲」11P 3月で終了して5月号より「どこに青い空」へ引き継ぎ
山内竜臣「あたなが題名をつけるまんが」8P 2月には「東京のシンデレラ」と名前がついたように、急に金が舞い込んだ女の子の物語、手塚風絵柄
とりうみやすと「あっなだれが」9P スケート大会を控えクツを買ってやろうと兄が算段する読み切り
水谷武子「ありさちゃん」6P ユーモア作 
水野英子「銀の花びら」13P 前年12月に始まったばかり、絵はうまくそしてモダン、8月号リリー火あぶりのシーンなどリアル
牧美也子「虹のつゆくさ」読み切り8P まだどことなく幼さ残る絵柄で2月号「ほのおのビーナス」8P、3月号「黒いバラ」10Pと読み切りを3回続け、いよいよ連載もの「ナイルの悪魔」へ
いずみあすか「きえていく星」読み切り32P 石森・赤塚合作中世ロマン、恋人の処刑は偽の銃でと思っていた本当に死んでしまった彼を嘆いて娘が身投げする悲恋もの
町田梅子「かおる白バラ」31P 高野風絵柄で4月号まで
自分が実の子でないとわかったかおるの数奇な運命
かおるは看護婦だった母が戦争中処刑される男からダイヤとともに預かった娘だった
ダイヤをねらう白衣の男はそう悪者ではなくかおるのクラスに転校してきた友子の両親がダイヤをねらう犯人
ダイヤは家のどこかに隠されているが銅像の中にあるのを友子両親が見つけ出す
悪事を知った友子はガス自殺してしまい、改心した父は母と自首して6月号で終了
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他この年の主な所を拾うと
2月号では石森章太郎「水色のリボン」さらわれたルミ子はサーカスでピエロをしている
黒服の男たちが彼女をさらって両親に500万要求しようとするが、警官に囲まれルミ子をたてに逃げ出そうとする
母親が飛び出してルミ子をかばって撃たれる、その愛情を見た黒服たちは改心して逃げ延びていくというストーリー、1月号には掲載ないが3月号4回目で完結、4月号からは長編「三つの珠」連載
4月号に鈴木光明「虹のうず」という凝ったサスペンスもの38P読み切り
虹屋敷に家庭教師にやってきた岸けい子、相手のお嬢さんはひねくれ者のようだが、屋敷の礼防博士がひで子の父を殺していてその実験を引き継いでなんでも虹色に変える実験を続けひで子まで虹に染めてしまおうとして、下男に阻止される
6月号よりちばてつや「ママのバイオリン」連載開始(絵は完成している)、同じく丹野ゆうじ「アイヌ・ウエ・ペケレ」
7月号に松本あきら「きりのローレライ」8P、ローレライの人魚像のところで兄フランツを殺されたロイン
人魚の歌声と聞いたのは昨日知り合った女で、実は密輸団の一味、悪事を悔いた彼女は川に身を投げるというストーリー
9月号読み切りは鈴木英征「にじのおとめ」、石森風絵で「少女クラブ」は水野・石森路線だと実感
そうそう9月号には来月からUマイア(赤塚・石森・水野合作)「くらやみの天使」開始とあるが別冊なんでしょう、5回ほど続いたはずが本誌では全く見ず

58年夏の増刊号では
高橋真琴「みずうみ」読み切り
ヒロイン京子は夏に別荘に来て、近くの大学助手の青年と知り合う
5年前湖で溺死した妹を慕って毎年湖に来ては笛を吹いているという
京子の姿が妹を思わせて話すようになる
真相を話すようになると、自分が妹を殺したようなものだと打ち明けられる
ボートで遊んでいて転落した妹を助けようとすればできたのに家族の中で優遇される妹に不満を抱いていた兄は見殺しにした形になり今も悔いてやまない
霊に誘われるように毎年湖を訪れては彼女が好きだったハーモニカの曲を吹いている
今年、留学することになり彼から包みが届く、そこにはハーモニカがあり妹にまた吹いてやってくれ、帰ってきた時にはまた会いたいと便りがある

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西郷虹星「最後の番長」70年

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「少年チャンピオン」31号に40P読み切り新鋭作として載る

父公務員、母教師で兄は東大生、妹小学校の委員長
こんな秀才一家の中で次男中学生屁四郎は不良もの、今日少年院から戻ってきた
最初はしおらしく両親の説教を聞いていたが少し父が勧めた酒が量を増しついには大声でわめきたおす始末
酔っぱらって目覚めると下では家族の中に初めてみる美女、とたんに参って口も軽くなる
楽しげに話して生きていくのがうれしくなった屁四郎
送っていくと出ると、隣の家に部屋を借りているという
屁四郎はあこがれているが、彼女が家を出ているには理由がある
15歳で結婚を強いられているのだ
父親が来ての説得に納得して結婚することになる
屁四郎にはつらい別れがというラスト
永井豪アシスタントらしく絵は達者で女性像がみやわき風に可憐
作品は少なそう

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横山光輝「音なしの剣」55年

横山さん最初期の作品で元は単行本書き下ろし125P
この2003年復刻版には本作以外「少年」付録の「竜車の剣」「白竜剣士」が収められている

神社に参って武術向上を願う中西道場のホープ高柳又四郎
満願となったか、いつの間にか剣を抜いているという音無の剣を会得する
噂を聞いて武芸者がやってくるが敵ではない
強敵村雨次郎は飛竜剣を使って対抗
50本の手裏剣を投げ尽くし、それらをすべてかわした又四郎の勝利となり
村雨は「技をみがいて3年後再挑戦する」と去っていく
又四郎の友人寺田が闇討ちにあう災難があり見舞いに行くと夜、賊が二人
又四郎は一人を倒す、相手は市川伝二郎
弟の兵斎が復讐してくるがそれも破って、三年後
野原で立ち会いする又四郎、村雨の場面
市川の手下が銃でねらい誤って村雨が撃たれてしまう
音なしの剣というわりにその技に特長がないんだが、果たし合いの場面がなかなかうまい間取り・なめらかな線で描かれている
村雨という名脇役を作り出したのもにくい

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