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2016年12月15日 (木)

池田理恵子「オルフェウスの窓」75年

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「週刊マーガレット」連載、集英社文庫版9巻で読む
ドイツ、レーゼンスブルクの音楽学院に転入してきたピアノのイザーク
礼拝堂のオルフェウスの窓、そこからはじめて出会う男女は深い恋に落ちるという言い伝えがある
そこからイザークはやはり転入してきたユリウスに出会う
ユリウスは遺産相続のため男で通しているが実は女
ユリウスはまたオルフェウスの窓から先輩、クラウスを見ることになる
この三人が主人公で学院を舞台に恋の行方が焦点になるかと思っていたら、さまざまな事件が起き、4巻半ばからは第二部、第三部としてロシアが舞台となる

ユリウスにはマリア・バルバラとアネロッテという母違いの姉が二人
ユリウスの正体を知っている医師ゲルトルートが脅迫を始めたのでユリウスがナイフで刺し殺す
死体は庭に埋め、ごまかし通すがユリウスの心の負担となってのしかかる
ゲルトルート失踪を調べに来た刑事は、もっと深い謎、アーレンスマイヤ家の秘密をさぐっていた
スパイ容疑で射殺したベーリンガー夫妻の息子が、実は学院のヘルマン先生でユリウスたちを狙っている
アーレンスマイヤはロシア皇帝から隠し資産を預かるスパイで正体がばれそうになりベーリンガー夫妻を逆に始末したという過去があった
ユリウスの母はヘルマンをオフフェスの窓へ呼び出す
復讐を誓うヘルマンは彼女を落とそうとするが、それが名も知らず愛した若き日の彼女だと知った時、助けようと手を取って二人とも転落死してしまうのだ

母を失い絶望のユリウス
ユリウスを慕う下女ゲルトルートを殺害したのがアネロッテだとわかった時、ユリウスは毒入り紅茶をもる
レーゲンスブルク、イザークに別れを告げ、ユリウスはロシアに向かう
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ロシアでは革命の嵐が吹き起こりそうな情勢
ユリウスは女性として保護される存在になるので、物語の妙味がぐっと減ってしまう
クラウスの本名はアレクセイ・ミハイロフ
兄が皇帝から反逆者とされたため、兄の婚約者アルラウネとロシアから逃げてきたのだった
今はロシアに戻り、ボルシェビキに属して帝政打倒に力を尽くしている
ユリウスは皇帝親衛隊のユスーポス大尉が軟禁するが、大尉もユリウスを心の中では愛するようになる
脱出したユリウスはクラウスと再会し、その子をみごもることになる
ミハイロフ家に身を寄せたユリウスだが暴徒に屋敷は襲われ、政府側に軟禁
ユリウスに会いに来たクラウスはユリウスの目前で射殺されてしまう
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皇帝も政府も終わりだと悟ったユスーポスは妹にユリウスを託してドイツへ密かに帰らせる

ドイツでのユリウスはあっけない
記憶が不鮮明となり、回復のきっかけとなるかもしれないロシア皇帝の隠し資産を預かる銀行の鍵もニセものにすりかえられていた
すりかえたのはアネロッテの従者ヤーコブ
愛するアネロッテを失い、ユリウスを橋から落として復讐をとげるラスト
脇役だったユリウスの取り巻きダービッドは、イザークとともにユリウス回復に力を尽くし、アーレンスマイヤ家の最後の一人マリア・バルバラに求婚する

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