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2017年1月 5日 (木)

美内すずえ「ガラスの仮面」76年~

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黒婦人(月影千草)に見いだされ、劇団月影へ入った北島マヤ
見学に来た姫川亜弓が「はい・いいえ・ありがとう・すみません」だけで受け答えするという練習に加わる
亜弓が即興で演じて、受けるのがマヤ
一時間も持ちこたえて、亜弓はおそるべきライバルと初対面したことになる

はじめての演劇が「若草物語」のべス役
できはよかったが、大都芸能のさしがねで新聞評がさんざん
パトロン青柳プロからは演劇コンクールで入賞しなければ見放すと通知がくる
東京大会では、劇団オンディーヌの亜弓が「たけくらべ」のみどりを
マヤたちも同じ演目で同等の喝さいを博する
全国大会では妨害にあい、マヤ一人で「ジーナと五つの青いつぼ」を演じる
Miuti_kamen03  
(この第3巻が一つのハイライト)
一人芝居が演劇条件に反すると入賞はみとめられず、つきかげは解散する

いくつかの演劇に出たあと、「嵐が丘」のキャサリンの子供時代を演じて好評
つきかげが再起して、「石の微笑」で人形を演じる
大都芸能「夢宴桜」では、ひょんなことから代役に出て亜弓と共演する
ねたんだ一人が台本をすりかえたため、亜弓が先導してマヤが必死でついてゆく展開に
「石の微笑」の最後、母の失踪に動揺したマヤは演技に失態を生む
代役に出たことも月影先生の怒りを買って、「奇跡の人」のヘレン役を勝ちとらなければ破門だと宣告される
候補者には亜弓もいて、結局二人が日替わりで演じることになる
アカデミー芸術祭賞には、毎回、サリバンとの格闘が違う形をとった斬新さでマヤが選ばれた
この後、恋をしていないとできない役柄をマヤと亜弓が乗り越えて9巻目
マヤの恋の相手は桜小路くんだが、演劇のため彼とは距離を持つ

テレビドラマ「天の輝き」で明治時代の少女沙都子を演じる
停電、カミソリ、水かけなどの妨害にあっても演じぬいて人気を得る
ところがテレビ放映を知った母が療養所を抜け出し、東京へ向かう途中に死んでしまう
10巻目では、マヤの役を奪おうとする乙部のりえが療養所に閉じ込めたのは大都芸能の策だと教える
ショックで立ち上がれないマヤに代わってのりえが役につく
事実を知った姫川亜弓が、吸血鬼カミーラ役でのりえと共演
主役となったのりえを食って、才能の違いを見せつける それが亜弓にできるマヤへのエールだった
演劇から離れようとするマヤを大都芸能は速水がむりに連れ戻し「夜叉姫物語」へ出演させる
(速水はつきかげのライバルながら、マヤにひかれ、紫の人として支え続けていた)

ここでもまんじゅうが土に替えられるなどいじめが続くが演じて役者に戻るきっかけをつかむ
11巻では学園祭で一人芝居を成功させ
12巻では演劇部に誘われ、ロボット役で認められる
そのころ、亜弓も一人芝居「ジュリエット」で大成功し、芸術大賞を受ける
受賞の席で、月影先生は「紅天女」の後継者にすると打ち上げる
ただし、二年以内にマヤが同等の賞を取れば後継者候補と認めるとも

13巻、野外ステージ「真夏の夜の夢」でパックを演じるマヤは軽々しい動きで観客を魅了する
14巻、マヤは姫川亜弓主演「ふたりの女王」の相手役オーディションを受ける
第一次審査の課題「毒」で演技を短い芝居に仕立て上げ、「音楽」ではリズムにあわせて壁を塗るという発想を披露
第二次審査、レストランのマスターの動きに合わせて芝居を仕立てる課題で七つも違う展開を演じる
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三次審査を待たずマヤが相手役に選ばれる、このあたりが二つ目のハイライト

月影先生の提案でキャストが意外な方向へ動く
明るいめぐまれた女王アルディス役がマヤ、牢に閉じ込められたくらい姉王女オリゲルド役が亜弓
二人とも完璧な演技で舞台を大成功に導く、このあたりが三つ目のハイライト
17巻、「ふたりの女王」の好演を見て、演出家黒沼龍三が「忘れられた荒野」の狼少女役にマヤを誘う
18巻、会社は歌劇団を退団したトップスター円城寺の演劇に重きをおき、黒沼は冷遇、はては会社を離れて演劇をかけることに
速水はマヤに恨まれるのを承知で、円城寺の初日に招待し、公演後、ロビーで挑発
マヤに円城寺の芝居を再現させ、あげくに狼少女をやらせる
19巻が山です
これで演劇界の重鎮は「忘れられた荒野」の観劇にでむく気を起こすようになる
そして、その初演、台風のため交通手段も絶え、道路も通行止めとなってしまう
マヤは紫の人から初演に行くとメッセージを受け取っていたが、上演時間に現れたのは速水社長一人
二日目の公演には重鎮たちも現れ、連日評判は高まる
五日目には客席配置を変え、客席も舞台の一部になるようにし、一体感をます
さらに、同じ脚本で、コメディにも、恋愛ものにも仕立てる演出で大人気となる
芸術祭にノミネートされ、マヤは大賞を受賞し、「紅天女」候補の資格をうる
紫のバラの人からのお祝いのメッセージに、青いスカーフ(タバコでこげて二日目から赤いスカーフに替えた)とあったことからマヤは速水が紫のバラの人と知る
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20、21巻は、紅天女のふるさと、紅梅の谷で、マヤと亜弓は、風・水・火・土の演技をする
22巻では、紅天女の作家、尾崎一連と月影千草の出会い、愛、演劇の日々が回想される
23巻で、月影先生がもう一度、紅天女を演じる
そうして東京に戻ったマヤを待っていたのは、速水と紫織との婚約パーティだった

単行本43巻、44巻は、マヤを思い切れない速水の思いにとまどう紫織を描く
現在47巻目まで出ているが、決着はつかず紫織の嫉妬という意外な展開を見せる
紫織の嫉妬は狂気にまで進み、一時は彼女のためマヤをあきらめた速水だが、49巻では自分のために生きようと家を出るまでに
黒沼の脚本は東京を天女の舞台にするらしい
亜弓は目を痛めても天女役をめざし、物語に緊張感を与えている

かつて、亜弓が一般公演での天女を演じ、マヤは紅の里で自然な天女を演じるという結末を思ったが
ここまで話が進むと、
紅天女を東京で演じるのはマヤだ
実らぬ恋に焦がれながら、灼熱の昇華を遂げるかも知れない(速水との恋は実らないように思う)
亜弓の方がもっと透徹した自然を演じ、紅の里へ退くのでは?

いずれにしても次の50巻で結末を見たい、もう40年になるんですもの

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