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2017年2月

2017年2月28日 (火)

ちばてつや「ママのバイオリン」58年


「少女クラブ」7月号~59年5月号連載
全体が800ページにもおよび、11か月の連載だからほとんど付録で掲載されたことになる
ちばてつや全集3巻本で読む

パパがいないまなみは新聞配達をしてママを助ける少女
ママのバイオリンを譲り受け音楽家になることを夢み、犬のドリもいて貧しいながら楽しい暮らしを送っていたが
屋台をしているママがお客が落とした風呂敷包みを拾ったことで悲劇が始まる
青年は強盗の一味、仲間二人が持ち逃げした青年(水島)を追ってきてママの包みを見つけ襲い掛かる
ドリが飛びかかってそのすきに逃げたママは雨にうたれて結核に冒される
ドリは男たちにつかまり、さんざんうちすえられて放たれた
この速度なら追いかけられると家を見つけるつもりが、ふりきり弱っているのを夜警さんに介抱される

ママの入院費をかせぐため町でバイオリンを弾くまなみ
変に思って病院を抜けたママはその姿を見て心傷める、運悪く倒れてきた材木にあたって記憶喪失となる

通りかかった水島青年が小包を聞き出そうとママを連れ去るが、ママのやさしさに触れしだいに改心する
アメリカに渡った兄を訪ねたくて金が必要だった水島青年はねっからの悪人ではなかった
家で500万円が入った小包を見つけたまなみが交番に届けようと家を出るとドリが走ってくる
しかしドリを悪人たちが追いかけてまなみの小包を見つける
そこへ水島も来合せて、まなみを助けて逃がす
まなみが轢かれそうになった車がたまたま500万円を奪われたクラークさん
事情を知ってまなみを住まわせ、娘マリアンヌとも親しくなる
クラークさんはまなみを元気づけるために著名なバイオリニスト雪村先生に習わせる

ママの病気が重くなり、水島青年がまなみを捜しだして連れてくる

2巻目
せっかく手術が成功して記憶も戻ったママだが、川に落ちたまなみを救おうとしてなくなってしまう

クラークさんたちもアメリカへ帰ってゆくあてがないまなみは、すりにつかまりほかの四人のこどもたちと手伝わされる
みんなで逃げ出して辻芸人のおじいさんと芸をして回るがまたあのすりに見つかる
今度は、水島さんが現れて助けてくれる
水島さんはまなみを雪村先生のもとへ連れ戻す

3巻目
リサイタルの日、働き先が密輸にかかわっていると知った水島さんが抵抗しておおけが
それを聞いたまなみは演奏をしくじり逃げ出して町へ
新聞で辻芸人のおじさんたちが雪山で行方知れずと知ったまなみは一心に山をめざす
雪で倒れたまなみは修道院の尼さんに救われる
その前の家が密輸団の親分の住まい
疑いが晴れた水島さんは親分をやっつけにその家へやってきてまなみと再会する
職がない水島さんは屋台をやろうとするが資金がない
まなみがバイオリンを売って屋台もでき稼いだ金で買い戻そうと行くとちょうど売れたところ
買主は指揮者コールマン、バイオリンがストラディバリだと驚いているがママの形見という話を聞いて返してくれる
呼ばれた演奏会ではマリアンヌがピアノを弾いていて、最後の曲にまなみのバイオリンと合奏したいという
コールマンさんも許し、まなみの演奏は聞く人の心を動かし、アンコールが続く
大バイオリニストになるとコールマンさんはまなみをアメリカへ連れてゆき勉強させることに
兄に会いに行けるよう雪村先生が費用を出してくれて水島青年もまなみと一緒に旅だつところで物語が終わる

内容は貸本漫画にあるような、音楽をめざす少女、母の悲しい死と決まりパタンだが、絵がとびぬけて美しい

するが じゅん「バンビ」51年

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ごとう書店5.10発行、70円、48頁   
プランゲ文庫には「怪傑キッドと少年ベン」という49年の作品がある
動物たちを描くが、あっさりとして躍動感が少ない
Suruga_banbi02

2017年2月27日 (月)

長谷川町子「サザエさん14集」51年


何年の連載か記載がない
15集が52年だったので51年の夏ころか
盆踊りのきれいな動きがあるコマ

もう一つは大き目のコマ、何回かに一度こういうおおきなコマを掲載していたらしい

鈴木 きよし「魔境の凱歌」49年

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漫画出版社9.30発行、70円、48頁
絵物語でとくに特徴のない絵、他に作品を見ない
Suzukik_makyou02

2017年2月26日 (日)

長谷川町子「サザエさん9集」49年


96ページの単行本だから一年の連載で4集ほどになる
14集を51年とすると49年ころ?
ずいぶん前の絵になると、ワカメやカツオの鼻が大きく体格もずんぐりしている

菅 大作「すかたん大手柄」50年

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八光堂2月発行、70円、48頁   
青虫には「管」のあたりに並んでいたが「菅(すが)」さん
プランゲにも1949年の作が6つ見える
荒木書房や榎本書店の発行だから、大阪系の作家さん
国会図書館単行本では菅久作作で1952年太平文庫「山いも大将」が一冊
こどもたちの横顔の鼻のとがり方が大作さんと同じで同一人物とみてよさそう
Suga_sukatan02

菅 大作「がってん坊」51年
鶴書房1.20発行、70円、48頁   
「すかたん大手柄」から一年後の作品
人物はもう少し背が高くなるが、構図はきまっていない
Suga_gatten02

2017年2月25日 (土)

手塚治虫「ヨッコちゃんが来たよ!」62年


「なかよし」1月号~4月号連載
これは変わったタイトル、内容は盛り上がらず4回で終了した

気が弱くてバレリーナをあきらめた女が生まれるこどもがバレりーナになるよう願う
天国で聞いた神様は、その娘に強い心をうえつけるが
13年たって娘ヨッコは男勝りのこどもに育った
お父さんは児童向け劇団こぶた座の座長
劇場の入りが悪く、ヨッコが飛び入りではでな劇に変えてしまう
こどもたちには受けがよかったが、劇場が怒って出入り禁止になりテレビ局へ売り込みに
黙ってついていったヨッコは、リハーサルに遅れて役につけなかった女の子が気の毒
ディレクターに頼み込むうち、間違ってヨッコがテレビに出る羽目に
それが評判がよくて、お父さんにしれないよう男の子として売り出す
一方、テレビでの人気が出なかったこぶた座、人気の丘ヨシオのショーを見るとなんと
娘ヨッコがなっていたとは
ここでお父さんは、今までのやり方を反省したと「ヨッコちゃんが来たよ」という番組を考えようというのがラスト

四宮 三郎「魔王王子」?年

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榎本法令館、70円、48頁
絵はすなおでわかりやすい
少し構図が乱れているがうまい作家
プランゲ文庫には見えない
Simiya_maou02

2017年2月24日 (金)

奈良和食:つる由

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奈良にお茶を仕入に行くついでに昼食を
リンコントロが少し遠いので田村茶舗の近くの和食屋
何かの特集で知っていて、いろいろな材料が楽しめるとあって一度行きたかった店
評判をみると、テーブルはカウンターの声がうるさいらしく、部屋をとる
予約した後、ネットを見ると駐車場があるようで、近くの喫茶の横に四台
車で行ってそこへ止め、帰りに少し寄り道してお茶を買って戻る

さて、店に入ると奥の座敷に通される、座敷は四つほどある(二階もあるらしい)
料理は次々運ばれる
きすのこぶじめ 普通食べるきすのやわい身でなく締まっているのがおもしろい
そら豆のお汁 美しい色合い
さえずりのぬたあえ
いいだこと菜の花の煮物 煮物というよりあえものか、あっさりした出汁
お椀がタケノコとはまぐり はまぐりは野生味あふれ、タケノコはあまい
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刺身がイカ・まぐろ・ヒラメ ヒラメがいきがいい
高坏に二つおしずしがのる あなごとさば さばも青臭いない
焼き物はさわらの西京焼きと平凡だが、さわらが実においしい
煮物椀はしゃれた器 小芋・ピーマン・にんじん・小松菜・うど・湯葉
揚げ物が山菜としゃれている タラの芽・ふきのとう・こごみ 魚がわかさぎと白魚
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そしてご飯はせいろ蒸しの豆もち米 とうふの味噌汁と香の物がつく(昆布がいい)
デザートはくずもち やわらかく冷やしてありとても良い食べ心地

八寸がなく小鉢が多いのは小料理屋さんで酒の肴を出す要領に似ている
味つけは薄くてうまくついているので食べやすい
器も趣向豊かで楽しい
難をいえば、出てくるスピードが速く、酒を飲まなかったので一時間で一回りする
部屋をとったので落ち着いて食べることができる
お客は多くないようで、テーブルでもうるさくなかったようだがカウンターの真横だから客が多いと問題があるのかも

評判通り材料が豊富に出てくる
料理の種類・見せ方や調理法にもう少し凝ったところがあればさらによかった 

最近できた白(百に一足らないから九十九でつくもと読ませる)が魅惑的な仕上げで評判になっているのを予約してから知った
次は白へ行ってみよう

手塚治虫「あけぼのさん」59年


「りぼん」1月号~7月号連載
手塚さんには珍しいバレエもの、当時のバレエ人気で考えたのか

新生バレエ団には履くと驚異的にうまくなるが不幸が訪れるという赤いバレエシューズと
ちっともうまくならないが幸福になるという白いバレエシューズがある
赤い靴を履いた川路さんが重傷を負って先生は靴を焼こうとするが
一瞬の停電に、生徒の日根さんが持ち出す
帰り道、他の生徒に呼び止められた日根は道路のごみにまぎらせる
道路掃除をしていたつぐみがそれを拾って履くと軽快に踊りだす
道路を飛ばしていた親分の車にあたって傷を負う
親分は戦争でなくしたマリをつぐみにかさねてしまい自分の娘にしたいが
悪事がきらいで、両親がなくなったため5人の兄弟を養わないといけないつぐみは逃げ出す

踊りが好きになったつぐみは新生バレエの先生に頼み込む
先生はつぐみの才能を知るがわざと白い靴を履かせ、つぐみが幸せになるよう願う
親分から赤い靴が戻ってきたつぐみは探している日根さんに電話して話があるという
日根はつぐみを工場に誘って襲うが、つぐみを見守っていた親分が救う
落とした靴は日根が持ち出し、バレエを熱演して有名になる
日根を見た親分はつぐみを殺そうとしたやつだとピストルで撃ち、つぐみのところへ急ぐ
赤い靴をはいてはいけないという先生も親分は撃ってしまい、警察に逮捕されてゆく
白い靴を選んだつぐみは自分の努力でうまい踊りができるようになるというラスト

つぐみが両親をなくして苦労するという設定と赤い靴・白い靴がかみあわないまま終わった

白路 徹「仲よし旅日記 ちんから峠」50年

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曙12.15発行、70円、48頁   
「漫画少年」などでおなじみの作家
1950年代前半まで活躍していた
プランゲ文庫にも1950年までに15作ほど残している
50年頃は、55年にあるあくの強い絵ではない、素直な絵でうまい
Siramiti_tinkara03

2017年2月23日 (木)

小室孝太郎「ワースト」70年


「少年ジャンプ」連載、単行本4巻で読む
鑑別所から出てきた鋭二は動物的勘に長けて、急に降り出した雨に不吉なものを感じてビルの隅に閉じこもる
何日も降り続いた雨がやんで街に出てみると一人も人が見あたらない
かわりにゾンビのような怪物、実は雨に打たれた人間が石化して中から現れた別の生物
ワーストと名付けた怪物が夜だけ動けることを知り、昼間に街を移動するうち卓というこどもを見つける

銃やダイナマイトを手に入れ、ベトナム脱走兵の飛行士ハリーも仲間となり空から生き残った人間を集め霞ヶ関ビルに立てこもる
数日、動きがないと思っていたら、まゆに閉じこもったワーストがかえると羽がはえていて空も飛べる
その時、孤児院の車が霞が関ビルに逃げ込もうとしてワーストに襲われている
さらわれた女の子を助けるためワーストに飛びつき、空から落ちて首の骨を折った鋭二は覚悟して、遠崎に子を託してダイナマイトで道連れにする

2巻目
鋭二が犠牲になり、卓が次のリーダーになって6年
鋭二と看護婦さんとの間に生まれた渉はやんちゃ坊主に