« 2017年6月 | トップページ | 2017年8月 »

2017年7月

2017年7月31日 (月)

米山透「危し快男児」54年

Yoneyama54ayausi

太平洋文庫9/5発行、130円、B6判128P

これも吉川英治「鳴門秘帖」の漫画化、だんひろしさんの「阿波の秘密」55年とほぼ同じ内容

阿波が他藩の人間を入れない閉鎖を敷いているのを怪しむ甲賀三郎がさぐりにでて行方知れず
娘お美代は家が水上家に乗っ取られそうで金五郎に父を訪ねる手紙を託す
それを大阪で女すりおせんにすられてしまう
見ていた浪人秋月進太郎が取り戻し、役人に渡し金五郎のもとへ
金五郎は進太郎が大阪にいるのを知り助けを求めるが、殺人をのぞまない彼は断る
しかし金五郎が阿波役人に殺され、引き継ぐ決意をし、一度お美代に会いに江戸へ戻る
使いの達治が行くとお美代は幽閉されている
救い出そうとして落とし穴へ、火責めにされた火が屋敷に移り火災に広がる
進太郎がかけつけお美代は救い出す
進太郎は再び大阪へ向かい、50両を拾ってやった縁で阿波屋から船を出してもらう
船に乗ったのを知られ、阿波役人に襲われたが、のがれて海を泳いで阿波へ上がる
山をめざし、閉じ込められている三郎と会う
役人が取り囲むが進太郎の剣は鋭く、三郎の覚書を託され大阪へ
そこでまた阿波役人に囲まれ、せっかくの覚書を落としてしまう
拾った男から、すりをやめたおせんが最後の仕事だとすりとるが役人につかまる
進太郎に渡すのだけは許してくれと頼むと役人も阿波の謀反を知っていて見逃す
覚書を渡された進太郎は馬を江戸へ飛ばすというラスト

主役は縦線だけの鼻筋でなんだか頼りない絵になっている

中村猛男

塗り中心の絵で主に少年誌で活躍した
「幼年クラブ」7月号から連載の久米元一作「ロケット五郎」は美しい傑作(12月号まで)
小学二年生の糸山博士のこども五郎は父の作ったロケットスーツで空を飛ぶ
太平洋で旅客機が墜落する事件が起こり、黒星団のしわざとわかる、8P
3か月で一つの事件が描かれる、五郎は黒星島に住む空のギャングを9月号で退治してこの巻終了

57年1月号からは、プロレスラー型のロボットを操るロボット団
ロボット団にさらわれた川上まり子は他の女の子と同様アフリカの女王の遊び相手をさせられていた
五郎が女の子たちを救いこの巻は終了し、5月より始まるTV怪人は6月で終わり連載も終了する

2017年7月30日 (日)

湧井和夫「山姫かづら」53年

Wakui55yamahime

太平洋文庫12/20発行、130円、B6判128P

猟師じんべえは狼がさらっていた赤子を拾って育てる
小雪と名付けて10年、狼の白に乗る山娘に育つ
追われた侍を助けて飛剣の術を教わる
侍をかくまったと代官権太夫に父がしょっぴかれてしまった
代官屋敷を見張っていると、同じようにする夜叉丸と知り合う
夜叉丸は山賊の父夜叉王を助けようとしていた
忍び込んで父と夜叉王を助け出すが、夜叉丸親子はつかまりカゴで運ばれる
途中、山賊の三太と助ける
代官に売った腹心の白虎王退治にも小雪が活躍
そうこうするうちに小雪の素性がわかる
なんとお城のお姫様
小雪はお城の様子を見に出かけ、山に捨てられたわけを聞く
姫が生まれたとき、殿は隣国と戦になった
負け戦で、敵国の娘である妻をとらえ、娘姫は捨てさせたという事情があった
一時の腹立ちで捨てたことを深く後悔している
牢をぬけた母は行方しれずと聞かされてた小雪
一人の侍が面影を探るのにそっくりの人形がありますと案内する
触ろうとすると動き出して姫を抱き寄せる
処分をいたわしく思った侍がかくまっていたという大団円
絵はかなりこどもっぽい絵柄

堂昌一

1950年「妖奇」7月号がデジタルデータでは初、梁川剛一風の塗り絵で妖艶な女性を描いた
少女誌には54年「少女ブック」9月号「東京の虹」が初出(12月号まで)
ここでも独得の絵柄をみせる
「少女ブック」には57年も「むらさきの十字架」でみごとな絵を描く
1957年には、1960年代挿絵でよく見られる、リアルな塗りの絵を先駆けるように描いている
あまり少年・少女誌には描かず59年「ひとみ」に描いたのは写真と絵を構成したもので本格的な挿絵から離れる
活躍の主体を大人雑誌に移した

2017年7月29日 (土)

竹田まさお「涙の虹唄」53年

Takeda53namidano

太平洋文庫9/10発行、130円、B6判128P
戦国時代末、兄年之助、妹時子は父母がいなくて二人暮らし
戦争が起こり、おばさんのところへ身を寄せるが、兄は戦がもうかると聞いて加わりに行く
城で密書を運ぶ仕事を与えられ旅に出た

時子はおばさんがまもなくなくなり、巡礼になって兄を訪ねる
親切な百姓に泊めてもらうが、弟ガン吉が時子を売り飛ばそうとする
兄はとめようと鉄砲でガン吉を撃ち殺すが仕方ないと供養
時子も弔って再び旅に
戦の流れ矢が髪につきささり飛ばされた時子は馬にのっかり
馬は暴れ出して走る回る
ちょうど旅の兄が見つけて同行することに
さらに変な道連れが猿飛佐助、ほんものの忍術使いで牛になって乗せてくれる
茶店でどんぶりを食って、金がない
贋金を使う不届きものと佐助の師匠が引き取りに来る
いよいよ兄が届ける密書の先
途中、つっかかってきた侍が届け先の大将だが、密書をすりとっていた
そんなようでは雇うことはできないと白紙の密書を開いて不合格と告げられる
侍はこりごりだと兄は百姓仕事でやり直そうと、都からもどったカン太と家を建てる

竹田さんの絵はまだこども絵しているが、矢につきささって時子が飛ばされるとか
猿飛佐助がいたずらだけに出てくるとか、あとでは考えられないような愉快な話を入れている

冷やしとうがん包みあんかけ

P170729tougan
とうがんを煮て、まるく平につぶして、ほたて・赤ピーマン・枝豆を包む
ほたては少し前に使ったのでタコにかえる
ガーゼで包んで一煮立てして、冷蔵庫で冷やす
あんも冷やしておいて食べるときにかける
わりとおいしい料理だと思うが、とうがんの冷やしたので十分という評判だった

高木清

戦前から挿絵を描いていたが線画が中心
男の顔で鼻が大きめに描かれるのが特徴
戦後、1950年頃から少女誌に描くがその頃も細めのヒロイン、線を使う描き方
その後、伊勢田邦彦風の挿絵を描いていたが、55年頃に勝山風の少女像を描く
あまりあかぬけない絵の中で、55年「少女ブック」4月号から連載の武田武彦作「こうもり館」で描いた絵物語が印象的
5P読み切り
こうもり館に住むみち子の一家を追い出そうとする物語
二万円盗まれる事件がおき、みち子の家の靴から出てきて盗みの疑いがかかる
管理人がぐるで、壁に隠したダイヤを取り出すため部屋を開けさせようとしているのが話からわかるが
聞いていたみち子が見つかりつかまえられてしまう
犯人に協力していた隣部屋のいずみが警察に通報して事件は解決する

この年、「少女クラブ」にも絵物語を描いている

2017年7月28日 (金)

山下よしお「泣かぬ星丸」53年

Yamasitay53hosimaru

太平洋文庫8/25発行、130円、B6判128P

幼い頃、盗賊にさらわれたらしい星丸も11歳
盗賊の親方が父として育てていたが、兵隊に攻められ父は死んで、部下権内に連れられ逃げた
権内にいじめられながらあてのない旅をしていたが
権内をまいて、親切な百合江の家にとめてもらう
星丸を見つけて、家へ盗みの手引きをさせようとしたのを百合江の兄大作あ覚って権内を打ちすえる
再び旅を続ける星丸は、けちなフクロウ爺さんの家に泊めてもらう
爺さんは金をしこたまためこんでいて、かぎつけた権内が盗みに入るが
星丸が縛り付け役所へつきだす
また旅に出て、墓参り帰りという小鈴と父に同行し、宿屋で二人が保証してくれて雇ってもらう
そこへ大作・百合江がやってきた
あれから権内が牢を抜け出し、大作家の大事な刀を盗んで逃げたのを追ってきたのだという
権内はかつての仲間、可右エ門(こうえもん)と会って、ある女から星丸を殺すよう頼まれていた
宿屋仕事の星丸は編笠で変装した権内に誘い出され穴へ落とされてしまう
怪しんでつけてきた小鈴が引き上げてくれてこの町を出る

江戸へ来た星丸は不意打ちの話をひそかに聞いてされる侍、三宅勝馬に助太刀する
これが縁で勝馬の弟分になって星丸は侍姿に
勝馬は加賀藩家老の次男坊
町で権内に見つかり追い詰められた路地で急に姿が消えた星丸
ばねじかけの戸で入り込んだ屋敷が百合江のおじさんの家
加賀の出で、かかる掛け軸が星丸の思い出と同じ
星丸は加賀からさらわれたとわかったところで話が進みラストへなだれこむ
星丸を狙う権内・可右エ門が見つけて追い詰める
雇っている女は加賀廻船問屋の後妻
星丸がさらわれてから生きる気力もうせた先妻は隠遁していた
息子が生きていると噂に聞いた後妻が遺産が手に入らないと星丸暗殺を頼み込んだ
後妻と組む剣客が権内たちも始末しようと刺殺したところに使い手勝馬が来て救う
権内が死に際、星丸に事実を打ち明け、星丸は加賀へ戻って母と会い、跡目披露とことが運ぶ

話は何かを参考にしているのでしょう、かなり複雑
山下さんの絵柄は53年でもう充実している

佐藤漾子(なみこ)

佐藤さんは1937年から雑誌に線画中心の挿絵を描いている古参
少しけだるそうな女性像はその後も続く
39年には金子光晴の西洋話に絵をつけ蕗谷風、のちの池田かずお風のモダンな絵柄を見せる
「少女倶楽部」4月号「うつくしい余興」の美しい絵をあげておく

1950年まで線画で簡素な絵を描いて、1951年「少女クラブ」三木澄子「くるみ割人形」で少し塗りが入る
53年「少女クラブ」1月号、船山馨「風に咲く花」から勝山風でさらにとろんとした目(垂れ目)のヒロインとなる
それが57年、58年まで続いて59年から江川みさお風のすっきりした風貌に変わる

特筆すべきは60年「ひとみ」10月号より連載された「どろんこ天使」

ここでは少し硬いながらきっちりした漫画を描いている

2017年7月27日 (木)

岡田晟「鏡獅子」53年

Okada53kagami

8/25発行、130円、B6判128P

孤児のみどりは拾った巻物をお城へ届ける
お城から盗まれた巻物がまわりまわってみどりのところへ舞い込んだらしい
お城へ行くまでに家老の手先が巻物を盗もうとして、取り合いで川に落ちたみどり
川端に住むかっぱ川太郎少年が助けてくれる
川太郎が巻物を取り返し、みどりは巻物を届け、しずか姫の腰元となる(弥生という名前)
殿が川太郎たちに明かすには、先代が仙人から譲り受けた巻物
そこには鏡獅子が描かれ、付属のお香をたくと鏡獅子が巻物から出てきて願いをかなえてくれるという
不思議がるので殿は鏡獅子を出して家老を連れてこいと命じる
空を飛んで家老をつまんで天守閣へすぐさま戻る

その後、家老は手下に巻物を奪うよう命じ、天守閣へ侵入しようとする
それを見た川太郎が殿に告げ、殿は今度は泥棒をつかまえてこいと命じる
家老と手下をひっさげた鏡獅子が戻り、たくらみはあっけなく終わる
最後に獅子に舞を披露させ皆で見物する

内容はかなり単純、絵柄も他の作家さんのように丸い絵で丸鼻の人物たちがゆったり動く
しずか姫だけがとがった鼻筋でいくぶん新しい絵になっている
鏡獅子がぶあいそうで残念

小林秀美

描き出したのは遅めだが、長く活躍する
50年代は目の大きな人物像、60年代に大人向けの雑誌に移って簡素な絵に変わった
54、55年頃の丸顔主人公が印象的
55年「ぼくら」の「真田大助」が連載のはじめ

2017年7月26日 (水)

夢田ユメヲ「奴さん」51年

Yumeta51yakko

太平洋文庫11/10発行、85円、A5判96P

お城に奴に入ったちょろ平、うらら姫の飼い猫お玉の世話かかりとなる
なかなかわがままなお玉の相手は大変で落として気絶させ、息を吹き返さないため切腹と言われ
逃げ出した拍子にお玉をふんで息を吹き返らせて、許してもらう
風呂に入れると泡だらけになって逃げだして姫のところへ逃げ込む始末
次にはお玉が町へ出て行って行方知れず、首を覚悟で姫のもとへ行くとお玉は戻っていた
姫はお玉を町医者に譲り、ちょろ平を自分づきの奴にする
殿はちょろ平を試すため、文箱を届けるテストを与える
途中、すりが追っ手をごまかすためちょろ平の懐へ入れた金銭を殿に届けて正直さでテストは合格する

さて、天守閣から遠眼鏡で町を見た姫はライオンが市中を歩いているとびっくり
危険をのぞこうと釣り竿で引き上げるが、獅子舞の衣装だった
ちょろ平が返しに行くのに獅子に隠れて姫もついてくる
歩き疲れてカゴに乗ろうとした姫は雲助にさらわれてしまう
切腹覚悟で城へ戻ると雲助はお城の侍で、殿が仕組んだ芝居だった
殿がちょろ平を侍に取り立ててやるという言葉に奴を続けますと答えるラスト

岸田ハルミ

登場が1950年代後半なので、人物も大きく描かれ、目もはっきりしている
1960年代以降は学年誌・幼児誌が活躍の主体で、目のくっきりさを特徴としてすこし柔らかい絵に変わってくる
一般雑誌だけをみるとおとなしめだが、貸本系女性誌では江川さんと並んで表紙を飾ったのが印象深い

2017年7月25日 (火)

鶏むね肉南蛮風

P170725muneniku
鶏むね肉が夏バテによいと聞いて買っておいたものを使う
ネットで調べてこれならというのが南蛮風
一枚を、砂糖小さじ1、醤油小1、ヨーグルト大2、にんにく・しょうがすりおろし少々・塩コショウ少々でつけこむ(半日)
衣は卵半個、片栗粉大1、小麦粉大1
これをフライパン2cmの油で揚げるが灰汁がかなり出て肉にくっつく

南蛮酢は、醤油大2、砂糖小1、蜂蜜子、酢大1.5、黒酢大1、酒大1/2、みりん大1/2
あわせてあげた肉にからめて終わり
P170725midorizu
酢の物のかわりにきゅうりを使った緑酢のジュレ、中身は貝柱にした
残り物のおかずを配して、デザートはヨーグルトクリーム
P170725yogour

田中正雄「あみ笠豆助」51年

Tanaka51amigasa

赤本関連は一応終了して、ここから、国会図書館デジタルデータで読めるようになった貸本単行本をまとめてゆく
まずは太平洋文庫

太平洋文庫6/10発行、85円、A5判96P
暇な若様に家老が若い頃の親を探しての旅を話すという設定で始まる
山で熊を退治した豆助、どんぐり力兵エと知り合い道道の旅を続ける
忍術使いの泥棒を棒でとらえるところなど、のち学年誌に連載した「あたまのてんべえ」を思わせる
作者のからくり好きがこの物語全編にいかされる
虎の皮をかぶった追剥を見破り、力試しの男をやりこめて
山賊は木のブランコでけとばす
川の落とし物を大きなタルを使って拾ってあげて、橋がないと困る人々のため小タルを連ねて橋を渡す
ついてきた力兵エは実の父親が変装していたのを江戸に入る手前で明かし、二人で母に会いに向かう

51年になると田中さんの絵はすっきりまとまり完成形に近い

大木けいり

1955年の「少女」にだけ掲載が認められる
1月号から連載、小旗風彦「花の輪にいのる」でデビューしたのか
1月号はデジタルデータになく、2月号の絵がすばらしく美しい
田宮夫人に呼び止められ屋敷に招かれた笛子
笛子の父は金がからんで仲間を殺して自首するつもりだが、笛子をなんとかしようと踏み切れないでいる
笛子には双子の妹鳩子がいて母とどこかで暮らしているらしい
田宮家に出入り禁止になっている姪の朱実が来ていて夫人と口論になって追い返される
夫人が笛子を養うことになり、朱実の養父が田宮家の金を狙っているという出だし

8月号が最終回で、宝石泥棒の疑いをかけられ家を飛び出した笛子は豆売りのおばあさんを介して双子の鳩子と出会う
父の置き手紙で母は大阪の曾根崎にいるとわかり再会しに向かう

9月号からは写真と合わせた挿絵を描いていたが、この年一杯で消えてしまった
「花の輪にいのる」でも連載がすすむにつれ、他の作家と同じような絵に近づき、はじめの斬新さがなくなる
絵に対するいきずまりが、挿絵から別の方面へ向かわせたのかも知れない

2017年7月24日 (月)

中西正夫「魔境探検隊」49年(プランゲ文庫)

Nakanisim_makyou

大玄社8/25発行、60円、64P
撮影隊が三度も失敗したと、おじさんに頼まれて魔境へ出発した不二男たち
飛行機が落ちて、考古学探険の宇曽月氏・ジョセフ氏一行と出会う
宇曽月氏が先駆けして白骨死体が持つ帝国の地図を手に入れて進む
崖の下にセンチメンタル帝国が見えた不二男たち
宇曽月氏が鉄砲で撃ってくる
なんとか助かり、崖をはいあがって、帝国へ入って行く
死骸のある洞穴の奥、宇曽月氏は大蛇に襲われ瀕死の状態
あとを追う、不二男たちは足を切って救う
命が助かっただけありがたいとようやく反省した宇曽月氏は一行と帝国をあとにする
不二男は頼まれた魔境撮影に成功、宝は大蛇が守ったまま

岩田浩昌

1950年に明朗小説に書いた挿絵から始まるように、明るい絵だった
53年「3年ブック」で久米元一作「女王のかんむり」を手がけた頃からリアルな絵になる
60年代も「少女フレンド」など週刊誌で塗り系統の挿絵で活躍した
これといって印象に残る作品がないが、岩田さんはごく初期には漫画も描いている

1951年「少女ロマンス」1月号「ユリちゃんのあみもの」

2017年7月23日 (日)

やざきたいじ「怪童扇子丸」49年(プランゲ文庫)

Yazaki_sensumaru

三ツ和書房5/15発行、128P
馬に飛ばされたおじいさんを救う扇子丸
おじいさんから5年前、殿様から預かったという扇子を一本託される
先ほど殿様から手紙が来て扇子を持ってこいと命令が出ている
もと預かった扇子は二本、一本をお化けの森で落としているという
話を聞いていた黒猫組が雲に乗って扇子丸が託された扇子をさらってゆく
扇子丸は鷲に乗って追いかけて取り返す
戻る途中、金棒を操る坊主が出てきて挑みかかるが、これを退治して家来にする
いよいよお化けの森、古寺へ入ると坊主は簡単にのされてしまう
本尊の前で現れる化け物をものともしない扇子丸
狸と見破り倒してしまう
扇子を取り戻して、二本そろえて殿様へ届ける

岩井泰三

梁川風の塗りがしっかりした絵、線画も写実的
54年「少年」連載の久米元一作「太平洋魔人」が代表的
57年には絵物語としては遅い時期になるのでかえって印象を深くしたのが尺丈助作「妖怪ロケット」(「少年クラブ」連載)
58年「少年」連載、江戸川乱歩作「夜光人間」も印象に残る
60年代から学年誌に移って、学術的説明の挿絵を手がける

2017年7月22日 (土)

桃のスープ

P170721momosoup
桃の値段が下がったら作ろうと思っていた木下レシピ
桃一つは白ワイン・砂糖でゆでる、八角・黒コショウ粒と一緒に
もう一つ桃は種をとって、ミント葉15枚と砂糖少しでミキサーに
こちらがソースになって、スープの方は冷ます程度の温度

ソースの方があまりいきていないので、単に桃を切って食べたほうがいいかも
あるいは白ワインを加えた砂糖水でゆでるくらい

森比呂志「冒険小僧」48年(プランゲ文庫)

  1. Morih_kozou

明々社2/20発行、35円、96P
主人公はお寺の小僧さん
山でいのししに会い、崖先へ追い詰められるが
枯れ木の穴へ入って逆に出て、いのししを後ろから崖へ蹴り落とす
鷲がさらってきた子を見つけた小僧さんはおぶって里へ向かう
途中、鬼婆の家がある
石を崖から落とそうとするのを知って避けて鬼婆の家に隠れた
鬼婆は寺へ逃げると思って追いかけてくる
そこへ心配した和尚が様子を見に来たので引き返した鬼婆を待ち構えていた小僧さんが殴り倒す

「冒険小僧」が1/3を占め、「元気なダックちゃん」「家なき小僧」が収録されている

相沢光朗

Aizawa54mituhaka

学年誌からはじめ、ごく普通の線画挿絵
1952年ころから目の大きな少女像を描くようになり、55年頃は目がおおきめだが頬はすっきりした少女像
54年「少女」連載、角田喜久雄作「まぼろし三墓島」6月より連載が一番気に入りの作品
この頃、のっていたのでしょう、「少女」には一時、堤千代さんの「遠いゆめの日」も挿絵をつけている
そちらは線画で、作品、雑誌によって絵をかき分けていた
57年からはまた学年誌に戻る

2017年7月21日 (金)

ゴーヤチャンプルー

P170721chamoruu
ゴーヤを買ってくると半分はお浸し、半分はチャンプルーにすることが多い
チャンプルーははじめスーパーに併置しているソースを買ってきたが
このころは自分で味付けする
今回は醤油だけのもの
ゴーヤの下味に塩小さじ1/4だけでなく砂糖小さじ1をまぶすのがポイント
豚肉は塩・胡椒をしておいて、フライパンでじっくりこがす
豆腐も水切りしたあと、同じように焼き目をつけ
ゴーヤも別にしっかり焼いておく
全部もどして味を調え、卵を加えあまりまぜずに炒め、醤油少々で味付け
具のできあがりはなかなかよく、お汁がないのが残念で次回は鶏ガラスープを少し足す予定

吉野強亮「冒険王子」48年(プランゲ文庫)

Yosinot_ouji

文化書房1/25発行、30円、64P
お城の王子さまにおもちゃのヘリコプターの贈り物
飛ばして、外で出たのを探しに行ったり
ある日は、紙芝居屋がお城へわざわざ来て、三人組の話を見せてくれる
その三人が実在する人物だと聞いた王子は町へ出たくなった
紙芝居屋に頼んで、人形に化けてお城を出る
こっそり下町へ出て勘太と譲治と知り合った王子様、それから何度も下町へ
みんなの遊ぶ野原や住む一角を黒原工業が取り壊そうとしている
工場を作って武器を生産する計画を王様が許可していると知ってあれこれ動き回る
黒原の手下に襲われた時、守ってくれた灰色の紳士は実は王が差し向けた灰田中尉
王に頼んで中止してもらおうとするが
父王は清潔な場所へ移るのがいいと考えて許可したと答える
しょんぼりする王子を見て、王様はもう一度灰田中尉を呼ぶ
王様じきじき町を見て、工事の差し止めを決める

石原豪人

1955年後半より「面白倶楽部」に挿絵を載せている、それらは大人向け
56年「少女ブック」6月号、北村寿夫「マリア観音」はいきなりカラーで載るから絵が評価されていたのでしょう
57年の「少女クラブ」江戸川乱歩「魔法人形」、58年「塔上の奇術師」が印象深い
「塔上の奇術師」のカラー扉絵はとくに美しいと思う
塗りのしっかりした濃い絵で、怪奇な話を得意とするのは1960年以降もそう
少年週刊誌や、少女週刊誌で怪奇現象を説明する挿絵を描いたり、怪奇小説に挿絵をつけたり長く活躍した
SM雑誌にまで描くオールマイティな画家

人物の顔にゆがみがでるのが好みでなかったが、それはごく初期から傾向があった

2017年7月20日 (木)

村山しげる「どんぐりどんちゃん」47年(プランゲ文庫)

Murayamas_donguri

東山書房11/16発行、12P
どんぐりのどんちゃんは森へ冒険に出る
猿につかまり、芸をしこまされて見世物にされそうになり逃げだす
今度は蛙にのみ込まれ、おじいさんに出してもらう
おじいさんはどんちゃんを一吹き、森の奥に飛ばされたどんちゃんはカラスに追われ穴へ逃げる
そこはりすの穴で、つかまっている仲間二人と会う
りすがつっかかってくるのでおじいさんを呼んでとりなしてもらい、終了

池田かずお

「少女ロマンス」表紙の清楚な感覚がすばらしい
挿絵でも絵物語でも凜とした風貌の少女を描く
49年から「少年画報」で活躍していたが少女誌では
「少女ブック」に52年4月号「花びらの騎士」を描いてから54年くらいまでが美しい絵をみせる
その後は少し単調
1960年代になると、単行本の挿絵に移った

池田さんの活躍は少女雑誌だが、少年誌にも池田和夫名義の作品がいくつか見られる
たとえば「少年画報」1950年10月号本郷弓雄「怒涛万里を征くところ」
この激しい動きは少女誌の池田かずおさんらしからぬ描きだが、青年兵士たちのきりっとした風貌が同一人物だと思わせる
図像はヘドロが刀を振るう場面
これが高田修の単行本「海賊八幡船」一場面で使われている

池田さんはあくまで挿絵画家であり、絵物語作家のように瞳をおおげさに描いたりすることなく、リアルなサイズを保った

2017年7月19日 (水)

三宅治「スピード小探偵」49年(プランゲ文庫)

Miyake_speed

中津書房9/25発行、75円、64P
猿のエス公を連れバイクで活躍する少年探偵
蔵から大量に着物が盗まれた事件を任され、町で着物を着ている人から聞き取り
買った先をたどって犯人逮捕にこぎつける
事件を解決する短い話がいくつか並ぶ
それぞれはあまりおもしろくないが絵は味がある

勝山ひろし系

勝山さん自身は1950年代はじめから丸いほおで目がばっちりとした少女像を描いている
それが、洗練され絶大な人気を得たのが1955年
その絵柄を通したため、58年頃からはしだいに時流に遅れる形になった

55年当時、勝山さんに近い絵を描いていたのが、糸賀君子、江川みさおさん

糸賀さんは主に雑誌の挿絵
49年は辰巳まさ江風の簡素に描く線画
51年「少女」連載の堤千代「どこかで星が」では目が大きくなる
頬もふっくらとしてきて、塗り主体の絵
勝山さんに似てくるのは1956年あたりか
彼女の少女像はほおがほっそりしていてその分、58年以降も美しく映る
60年には江川みさお風にスマートになる、その後も学年誌で活躍する
1960年代初期まで月刊誌に描いているが、単行本に変わった様子はない

江川さんは54年、佐藤なみ子さんに近い絵で現れた
絵の実力は認められていたようで早くから単行本にも挿絵を描いている
よくまとまった絵で、55年からは勝山ひろしに近くなり、勝山さんに続いて人気がでる
ただ、これという特徴がない絵柄だったが
58年頃もう少しモダンな顔立ちを描いてより人気が出る
きっかけは58年「たのしい四年生」4月号、三谷晴美作「空にさく花」あたりから
ほんわかした女の子の美し顔にちょっとボーイッシュな感じが加わりフレッシュ
もう少し細面になり、1960年代の谷悠紀子さんや小説挿絵に標準な絵柄の走りとなる
60年に近づくと、貸本単行本表紙も飾るようになり、その方面ではおなじみの画家となる
江川さんは60年代は塗りや線の絵両方を描いている

2017年7月18日 (火)

まついさぶろう「アラビアンナイト バクダッドの盗賊」49年(プランゲ文庫)

Matuis_arabian

盗賊モンゴリアは空飛ぶじゅうたんを持ち、人を石にする魔法の石を持つ
お城へ現れ姫をさらって逃げて行った
町では貧しい少年が、ばあさんからもらったマッチをすると二人の召使が出てきて願いをかなえてくれる
二人に消えるマントと魔法の火の矢を取ってきてもらって、お城へ出向き姫を取り戻すと宣言する
モンゴリアの居城へ消えるマントを着て侵入し、空飛ぶじゅうたんを奪う
モンゴリアは魔法の石を使うが、あやまって家来たちが石になる
少年は火の矢でモンゴリアを倒して姫を救い出す

勝山ひろし

デジタルデータでは1950年から始まるが、プランゲ文庫に48年「力のかっちゃん」が入っている
男の子はぼんやりしたタイプ、女の子が松本かつぢに似せた四角い顔立ちになっている
51年、雑誌「ひまわり」に描いているのは蕗谷風の絵
51年の「小学五年生」7月号では頬がふっくらした顔立ちが出てくる
これは幼児向けとも思えるが12月には「少女ブック」でもふっくら気味
52年には「女学生の友」でも丸みをおび、以降55年の最盛期を経て50年代後半まで人気を保つ
物語がへり、漫画絵もリアルになってくる60年近くでは目玉の大きさも抑えて頬のふくらみも減ってくる
63年「少女フレンド」52号、山本藤枝作「ママのひみつ」ではスマートな顔立ちの挿絵に移っている

2017年7月17日 (月)

冷たいおでん

P170717oden
ひさしぶりに作る冷たいおでん
具の内容も冬版とほとんど変わらず味付けも同じようなもの
そうするとみんな、温めて食べる方がいいという

ヒラノトシ「宇宙王国」48年(プランゲ文庫)

  1. Hirano_utyuu

娯楽社10/1発行、48円、64P
キラボシ博士の研究所が空に浮き上がって上昇してゆく
ロング君はショート君が行ってみると、土地がロング君を乗せて浮き上がる
ショート君はロケットで追いかける
引力絶縁光線を当てたのが水星人
雲で隠した水星の臨時基地、宇宙王国へ降りるとシャボン玉のような膜にとらえられる
王国につかまっていたキラボシ博士は、他にもたくさん博士がとらえられているのを見る
キラボシ博士は同じくとらえられていたホシゾラ博士の持ち物ロケットで脱出する
追いかけてきた敵宇宙船をフラフラ光線で落として
そのはずみでショート君をとらえていたシャボンがこわれる
水星人が地球まで来ていたのは水星そのものが近々爆発するので代わりの星を狙っていたのだったが
水星が爆発して、破片が飛びこんできて宇宙王国が壊滅する

少女雑誌の挿絵家たち

戦前から活躍していた蕗谷虹児・松本かつぢはおくとして
1950年代に活躍していた作家として
池田かずお、糸賀君子、糸井俊二、江川みさお
勝山ひろし、佐藤なみ子、高木清、辰巳まさ江
花房英樹、日向房子、藤形一男、山本康代 あたりの名前が思いつく

このうちどの雑誌にも描いていてひときわ人気の高かったのが勝山ひろし
1955年頃は全盛、ふっくらしたほおの愛らしい少女像は好まれて追随者を生んだ
糸賀君子、江川みさお、佐藤なみ子あたりがそれにあたる

池田、糸井、高木、辰巳、花房さんは挿絵画家の絵柄で、勝山系の絵物語風絵柄と違う
辰巳さんはもっと前から活躍していた挿絵画家のようだ
高木、辰巳、花房さんたちは1960年以降も挿絵を描いている

もう少し詳しく見るため、国会図書館のデジタルデータを使ってみる
拾い出した主な作家のあとの数字はデータで拾える作品のはじめと終わりの西暦年
そのあと続くのが最後の掲載誌と作品名

相沢光朗 1946~62 「たのしい四年生」5月号 世界名作「ジョッコーのさいばん」
池田かずお 1949~64 小学館の絵本「さんにんのむすめ」11月
石原豪人 1955~88 「小学三年生」2月号「ミイラの秘密」
伊勢田邦彦 1948~73 「週刊明星」23号「母と娘愛情ゼロ時代」
糸井俊二 1937~56 「少女ブック」2月号 写真絵物語「かたみの舞扇」
糸賀君子 1949~74 「小学四年生」伝記「アンナパヴロワ」
岩井泰三 1953~70 「二年の学習」10月号「新かんせんをまもる」
岩田浩昌 1950~74 「小学四年生」創作読み物「とおせんぼう」
江川みさお 1951~69 「小学五年生」悲しく美しいお話「さいごの夏雲」 
大木けいり 1955~55 「少女」12月号「リンゴ物語」
勝山ひろし 1950~64 「小学四年生」4月号スター物語「トモ子はしあわせ」
岸田ハルミ 1950~70 「ディズニーランド」12月号「マミとスキャンプ」
小林秀美 1950~89 「歴史と旅」2月号「飛鳥の風 持統天皇」
佐藤なみ子 1937~63 「週刊少女フレンド」世界の名バレリーナ物語
沢田重隆 1949~78 「オール読物」10月号「卒塔婆小町」
高木清 1935~60 「面白倶楽部」 金と肉体大阪夜話「キャンデー・ワイン」
谷俊彦 1948~60 「小学六年生」2月号「空飛ぶ編集長」 
辰巳まさ江 1939~58 「痛快ブック」10月号「宵待草は泣いていた」
堂昌一 1950~2000 「週刊読売」14号「人間の剣」
中村猛男 1950~70 「少女フレンド」48号「くらやみの怪物」
中村信夫 1950~59 「少女ブック」7月号「星はみている」
原研兒 1948~57 「ぼくら」9月号「くじらにのまれた水夫」
花房英樹  1949~63 ます美書房絵本「しらゆきひめ」
日向房子 1948~76 「希望の友」3月号「タップリちゃん」
深尾徹哉 1950~69 「こどもの光」12月号「タイム超特急」
藤井千秋 1947~73 「小学三年生」2月号「雪の女王」
藤形一男 1951~60 「少女ブック」3月号「心に花のさく日まで」
松本昌美 1948~56 「少女」10月号「ここに幸あり」
丸山佳子 1961~63 講談社の絵本「ふしぎなランプ」
矢車涼 1950~83 「小学二年生」1月号「マザーテレサ」
若菜珪 1949~80 「小学三年生」3月号「三年生の詩」
山本サダ 1950~55 「4年の学習」3月号「きみえの前歯」
山本康代 1956~58 きんらん社「赤い草笛」
吉岡あきら 1956~57 「少女ブック」12月号「さすらいの二つ星」

伊勢田さんは絵物語作家として知った、戦後初期の「少女ロマンス」などに描いた挿絵が美しい
糸井さんは線画中心の簡素な絵、鼻をしっかり描くのが特徴でヒロインはあまりすっきりしなかった
沢田さんは少女誌の連載が少ない、「少女ブック」54年からの「よろこびの天使」が長く、絵も練れている

谷さんは初期、塗りも線画もうまく器用な作家、50年代後半は写実的で明るい挿絵を描いて60年代の絵を先取った
辰巳さんは戦前からの活躍、塗りも線画も描くが簡素な描き方、56年には勝山風の絵を取り入れた
中村信夫さんは、1950年「幼稚園」(小学館)に目次絵があるだけで、58年、59年しかデジタルデータで見えない
 それも写真構成とかの役割で肝心の絵がよくわからない
深尾さんは、塗り系の挿絵、手堅い絵を続け長く活躍した
矢車さん、50年ころは大人向け絵柄、52、53年ころから鼻が低い特徴が出てくる
若菜さんは少しデザイン的な人物像、それがかえってユーモア作にも適合して長く活躍した
山本サダさん、50年は落ち着いた線画で51年より塗りの絵が出る、54年ころ佐藤風の絵に変わる
 当時はやりの悪くない絵柄だが、これといって印象深い作品がない

2017年7月16日 (日)

花火太郎「げんこつ丹下左膳」47年(プランゲ文庫)

Hanabi_genkotu

協英社9/20発行、38円、96P
こどもたちから刀は危ないと言われて拳骨で戦うことにした左膳
野球のボールが当たった山猫が少年たちに復讐しようと考えている
おっさんと少年たちが山へ行くと山猫にばかされて、少年たちはさらわれる
左膳がやってくるとおっさん一人で寝ていた
左膳はねずみのぬいぐるみをかぶって山猫をおびき寄せようとする
やってきた山猫がねずみに食いつこうとしたのを左膳が拳骨でアッパーカット
このすきに古寺に捕らわれの少年たちをおっさんが救い出す
左膳の物語は前半で、64Pより「投げ縄ぴーちゃん」

国会図書館デジタルコレクション

数年前から山川さんの新聞連載を読むためにデジタルコレクションを参照していた
その時は、雑誌では「少年くらぶ」「少女クラブ」くらいしかデジタル化されていなかったが
挿絵画家の消息をみるため、一年ぶりに検索していると「少女」があがっている
週刊誌「サンデー」「フレンド」などもあがっている
ちなんで、「少女ブック」を検索すると1962年12月号が入っていた
これには「星の子」最終回が載っていて、それ以外の回は読んでいるのだがこれだけは未読
雑誌そのものを探していたが、セシリアさんからの情報で概要が知れ、雑誌探索もおいていた
これが読めるとなると、また関西館に出向くことに

2017年7月15日 (土)

西津せいじ「炎える八幡船」49年(プランゲ文庫)

Nisidu_moeru

児童社4/25発行、10円、32P
漁師の丈太郎は元気な若者
一人舟をくり、嵐に流されて救われた船が海賊船
八萩島の城主の娘がさらわれている
身の代金を取るため島へ近づいたところ、丈太郎が飛び込み逃げて姫の手紙を殿様に届ける
丈太郎が城の侍と協力して、海賊をやっつけ姫を救い出す

「週刊少年サンデー」65年6号

Ysunday6506

222P、50円
巻頭特集は「サンデーおたのしみ特集」16P

横山光輝「伊賀の影丸」16P
山川大助「MM3太」18P
赤塚不二夫「おそ松くん」14P
空想科学ドラマ「タイムマシン」7P、佐々成一 小松崎茂絵 
熱血冒険小説「少年ひみつ島」7P 相良俊輔、江波譲
久松文雄「スーパージェッター」16P
藤子不二雄とスタジロゼロ「オバケのQ太郎」13P
推理小説「怪盗ルパンシリーズ」6Pルパンの危機、氷川郞、荘司としお絵 
小沢さとる「サブマリン707」16P
貝塚ひろし「九番打者」15P
高野よしてる「俺はやるぞ」16P
つのだじろう「ブラック団」13P

65年のものを一つ残したのは「スーパージェッター」の絵柄ゆえ
65年1号から連載が始まっているがこの号は、影丸の表紙が美しい

2017年7月14日 (金)

西島武郎「ロビンソン物語」48年(プランゲ文庫)

Nisijimas_robinson

鏡書房12/25発行、55円、66P
ロビンソン・クルーソーの話を漫画化したもの
何度も船出して失敗、ようやく乗り込んだ船が海賊船でという島へ漂着するまでが主人公の姿が精悍でいい
ひげぼうぼうの後半はちょっと走り気味で物足りないが、絵はなかなか巧み
漫画作品はこれくらいで、その後は挿絵家となった様子

「週刊少年サンデー」64年52号

Ysunday6452

222P、50円
巻頭特集は「少年太平洋戦争史 最終回」14P

赤塚不二夫「おそ松くん」14P
小沢さとる「サブマリン707」16P
貝塚ひろし「九番打者」18P、カラー扉
推理小説「怪盗ルパンシリーズ」6P赤いマフラー、氷川郞、荘司としお絵 
空想科学ドラマ「夜光人間」7P、佐々成一 石原豪人絵 
熱血冒険小説「少年ひみつ島」8P 相良俊輔、江波譲
藤子不二雄とスタジロゼロ「オバケのQ太郎」13P
吉田ゆたか「ポケット歴史 鉄道のはじまり」6P
快男児物語「少年ジンギスカン」7P 梶原一騎、中村英夫絵
塚本光治「鋼鉄人間シグマ」15P
木山茂「はやて丸」16P、最終回
つのだじろう「ブラック団」15P
岸本修「闇の左近」15P、最終回

木山さんの絵柄は一コマに全身だけでなく周囲も書き込む小ささで50年代の描き方
そんな体裁が他の絵と比べて落ち着かないように感じるが、ちゃんとみると絵はうまく読ませる

2017年7月13日 (木)

中谷一郎「MTJの恐怖」49年(プランゲ文庫)

Nakatani_mjt

児訓社2/25発行、40円、64P
頭脳入れ替えをするため赤縄博士を襲った一団
ラジオ修理屋の少年ひろちゃんが友だちの信ちゃんと事件をさぐって襲われてつかまる
入れられたアジトである塔の牢屋で隣牢の丸竹さんを知る
丸竹さんは塔の設計者で抜け穴を教えてもらい、逃げ出すが、でたところを網で捕らえられ鷲の餌食にされる
鷲は二人を食べずにおろしてくれる
そこへ戻ってきたのが研究所からなくなったエビナ博士の脳をうばってきた部下
頭脳すげかえで赤縄博士の知る金鉱をわがものにしようという企み
ところが博士は金鉱への道を知るだけで詳しいことはエビナ博士だけが知っているという
そこで盗ませたのだが、警備員に気づかれて違う脳を持って来た
ひろちゃん・信ちゃんは男をつけて再び塔へ
丸竹さんを救いだし気づかれて追われ塔の上に
その頃、頭をすげかえたのが凶悪犯の脳で暴れ出して塔が崩壊の危機に
丸竹さんが呼ぶとあの鷲がやってきて三人を乗せて飛び立つ
鷲はフィストといって丸竹さんがえさをやっていたペットだった

「週刊少年サンデー」64年51号

Ysunday6451

222P、50円
巻頭特集は「最大のスリル」7P

赤塚不二夫「おそ松くん」15P、カラー扉
貝塚ひろし「九番打者」16P
推理小説「怪盗ルパンシリーズ」6P赤いマフラー、氷川郞、荘司としお絵 
空想科学ドラマ「夜光人間」6P、佐々成一 石原豪人絵 
小沢さとる「サブマリン707」16P
熱血冒険小説「少年ひみつ島」8P 相良俊輔、江波譲
藤子不二雄とスタジロゼロ「オバケのQ太郎」13P
吉田ゆたか「ポケット歴史 ラジオのはじまり」6P
快男児物語「少年ジンギスカン」7P 梶原一騎、中村英夫絵
木山茂「はやて丸」16P
塚本光治「鋼鉄人間シグマ」15P
つのだじろう「ブラック団」15P
岸本修「闇の左近」15P

とくにすぐれた作品はないが、「ブラック団」がはじまっているのが注目される
当時は名前を知らなかった木山さんが連載を描いているのが興味深い

2017年7月12日 (水)

富岡のぼる「チャップリンの子守歌」49年(プランゲ文庫)

Tomiok_chaprin

光洋出版6/30発行、55円、64P
捨てられた赤ん坊を拾ったチャップリンはジャッキと名付ける
家賃をためていてアパートには戻れない
吹き飛んできた板で家を作り、同じく飛んで来た看板が散髪屋のものでそれで床屋を始める
ジャッキが少年に成長した頃、歌手ローザーが不明のこどもを50万円で探している広告が新聞に出る
特徴はジャッキに似ていて、客の一人が金めあてにジャッキを連れ出す
チャップリンが連れもどし、見に来たローザーから逃げて屋上へ
そこから落ちたチャップリンは入院し、気がついた時はジャッキがローザーのこどもと判明していた
ローザーの申し出でチャップリンも一緒に住むことになる

「週刊少年サンデー」64年35号

Ysunday6435

222P、50円
巻頭特集は「太平洋のナゾ」7P
横山光輝「伊賀の影丸」16P、半蔵屋敷に乗り込んだ霧丸、大三郎
赤塚不二夫「おそ松くん」13P、デカパンのペットが逃げたのでチビ太をかわりにしようと調査するおそ松たち
貝塚ひろし「九番打者」17P、カラー扉、球場へ戻る郷たち、谷が新打法でホームランを打つ
空想科学ドラマSF「宇宙から来た忍者」最終回7P、佐々成一 中村英夫絵 
熱血冒険小説「少年ひみつ島」第7回7P 相良俊輔、江波譲二絵
塚本光治「鋼鉄人間シグマ」16P、ブラックホースとの海中での戦い
小沢さとる「サブマリン707」16P、浮上した無人艦は互いにぶつかりあう
荘司としお「虹の戦闘隊」15P、
岸本修「闇の左近」16P、五右衛門が若を盾に武蔵のつばを奪ってゆく
藤子不二雄とスタジロゼロ「オバケのQ太郎」11P
望月三起也「ソロモン決死隊」15P最終回、あくまの牙を破壊して終了

「暗闇五段」と入れ替わりの連載「ソロモン決死隊」が終わっておもしろみが減ったサンデー誌
この後、64年は最終二冊を参考に残しただけ

2017年7月11日 (火)

東山駒平「コロ助無茶修行」50年

Higasiyama_korosuke01

「王冠」8月号掲載4P読み切り
武者修行のコロ助少年
世の中には変わった人間が多いというのを自分のことと勘違いした侍からかかられる
それをいなすとまた笑ったなと別の侍にかかられる
男を谷から落とすと河童の森で人間食おうと追いかけてくる
こんなはちゃめちゃな旅、アプレ道場に乗り込んで試合を頼む
弟子の兵六をやっつけて、出てきた道場主の刀は軽くよけまわる
刀が柱を切ってしまって道場がぺちゃんこになるというラスト

人物もギャグ風で話も落語みたいな、こんな作品も描いていたのでした

「週刊少年サンデー」64年34号

Ysunday6434

222P、50円
巻頭特集は「少年太平洋戦争史 第六回」15P ガダルカナル島の激戦とアッツ島玉砕

Ysunday6434kantou

横山光輝「伊賀の影丸」16P、寒月斎と戦う影丸、相手は飛騨忍者とわかる
赤塚不二夫「おそ松くん」13P、ハイキングの巻
空想科学ドラマSF「宇宙から来た忍者」第六回7P、佐々成一 中村英夫絵 
小沢さとる「サブマリン707」16P、無人艦隊に囲まれた707
熱血冒険小説「少年ひみつ島」第六回8P 相良俊輔、江波譲二絵
貝塚ひろし「九番打者」16P、秘球を練習する郷
岸本修「闇の左近」16P、大坂城落城の時、佐助が秀頼の子を連れ脱出するエピソード
塚本光治「鋼鉄人間シグマ」16P、ブラックホースにつかまれスラムの屋敷へ連れられるシグマ
望月三起也「ソロモン決死隊」15P、救急車で要塞に向かう英少年
藤子不二雄とスタジロゼロ「オバケのQ太郎」11P、正ちゃんを遊びに連れ出す作戦
荘司としお「虹の戦闘隊」15P、輸送船援護に一人で飛び立った虎少尉

このあたりでは「おそ松」くんがチビ太・イヤミ・デカパンのキャラクターを巧みに使い
ストーリーも練れていて好調

2017年7月10日 (月)

千葉洋路「マー坊の新宝島探検」48年(プランゲ文庫)

Tibay_mabou

三ツ星書店9/10発行、65円、126P
新発明の探知機をうばわれたマー坊、カバくんと取り返しに行き
一味につかまるが、たばこの吸い殻で縄を切って探知機を持って逃げ出す
そこは港で逃げ込んだ船が一味の持ち物、またつかまって船が出航する
船は嵐で難破し、木ぎれに乗って二人は漂流する
着いたのは恐竜が生きている島
逃げ込んだ穴には大グモがいて、飛び出した先が溶岩の上
向こう側で恐竜たちが互いに戦い、溶岩に落ちていく図が壮大
そのはずみでくずれた穴から金塊が見つかる
マー坊たちに遅れて島に乗り込んだギャングたち
一味の親分が落ちそうになったのをマー坊が助けたので改心して二人に付き従う
親分のボートで島を脱出したところで島は噴火でくずれていく
乗り上げた次の島で猿に追われて逃れた穴でまた宝を見つける
子分の一人が生き残ってあとをつけてきて、親分と二人宝を全部運びだそうと
重いのを背負って細い道を歩くから崖がくずれて死んでしまう
マー坊たちは貨車を見つけて宝を運び出して、物語は終了する

「週刊少年サンデー」64年33号

Ysunday6433

222P、50円
巻頭特集は「夏休みアイデア大学」と「おばけの科学」
横山光輝「伊賀の影丸」16P、刑部に化けて寒月斎に近づくが見破られ戦う影丸
赤塚不二夫「おそ松くん」15P、、留守番を頼まれた六つ子、デカパンのよくできたペット豚のはな子に任せるが
空想科学ドラマSF「宇宙から来た忍者」6P、佐々成一 中村英夫絵 
岸本修「闇の左近」17P、武蔵と小次郎の果し合いがはじまる
熱血冒険小説「少年ひみつ島」8P 相良俊輔、江波譲二絵
塚本光治「鋼鉄人間シグマ」16P、VV34号がロボットを撃破して、盗まれた秘密箱を海底に探す
貝塚ひろし「九番打者」15P、北海道へ戻って曲がる秘密球を練習する
小沢さとる「サブマリン707」16P、黒い潜水艦はインドのシン船長の船だった
望月三起也「ソロモン決死隊」15P
藤子不二雄とスタジロゼロ「オバケのQ太郎」11P、おばけ大会の巻
荘司としお「虹の戦闘隊」16P

2017年7月 9日 (日)

ハイシライス

P170708haisi
実家のリクエストで日曜の夕食は用意して戻る
分量は5人分ほど作ってわける
牛肉細切れを赤ワイン煮こみして、玉ねぎ・人参を加える
味はドミグラソース、トマトピューレ、ブイヨンの素
他に砂糖・醤油を少々、塩胡椒
ドミグラソース缶を使ったので時間は短縮できるが、味は思ったよりうっすらめ
固形ブイヨンをもう半個分入れる

悪くはないがものたりない

種瓜平「かん太捕物帳 般若党の巻」49年(プランゲ文庫)

Tane_kanta

有文社3/20発行、70円、96P
目明し親分は失敗ばかりで息子のかん太が般若党一味の一人をつかまえ、アジトの古寺へ
舟で逃げるのをかん太は水に潜って底へ回ってかかる
千両箱は取り返すが一味には逃げられる
父に代わって目明しになったかん太
若殿犬千代が般若党の首領、火の玉小僧にさらわれて乗り出す
夜、待ち伏せ